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根暗課長(業務外でZ世代との付き合い方)

IT業界の門を叩いて25年、それこそ2年目から新人の面倒を見ろと言われ、試行錯誤してやってきましたが、今ほど教育が難しいと思ったことはありません。

20年前と現在の新人教育はまったく違います。
恐るべしZ世代。これまでいろいろ書いてきましたが、今日は業務外(飲み会など)でのZ世代との付き合い方について語りたいと思います。

Z世代に対して仕事の指示もまあまあ大変なのですが、仕事はある程度ルーチン化されていることもあり飲み会の誘いに比べたら楽です。
一方Z世代と業務外でのやり取りは本当に大変で、私なりに試行錯誤してやってきまして、ようやっとZ世代との付き合い方について結論が出た次第です。

・無理に距離を縮めようとしない
・業務外のお願いを強制する時は会社に任せる


人にもよるのですが、Z世代はライフワークバランスを大事にしているのと、会社と接点を持ちたがりません。

3年前から今年にかけての新人はコロナ禍を経験しており、何でもかんでもリモートだった為、対面での付き合いを嫌がります。もちろん全員ではありませんが、そういう傾向が強いです。

なので無理に距離を縮めようとすると、逃げられます。北風と太陽の話で言うと上司が北風になってしまうわけです。

よって新人歓迎会などどうしても参加してほしい時は会社の強制力、トップダウンに任せます。

いろいろやってみてこれが最も安全という結論に至りました。
業務外イベントについて上司から直接誘ったりお願いしたりすると、XXXハラスメントが絡んできて、正直上司も怖いわけです。それを会社からのお願いとすれば少なくても誘う側が個人から会社になるのと、公式的な意味合いが強くなるため、攻めと守り両方を満たしていると考えました。

ぶっちゃけ、上司(私)もZ世代と飲みたくありません。
(たまには本音でぶつかります)

だって、嫌がっている人と飲んでも楽しくないでしょう。
負のオーラ全開で会社行事に参加することは、一生懸命やってくれている幹事に失礼です。
自分が幹事の立場になったらよく分かることです。

「飲み会なんてやらなければ良いじゃん」
という声を多く聞くんですけど、私SESで散々そういう環境(飲み会無し交流無し)を見てきて、言っちゃなんですけどそういうイベントも何もない職場ってロボット工場みたいなもんですよ。
血が通ってないというか、挨拶もろくにしないし。絶対良い仕事できないと思いましたもん。経験してみると分かりますよ、あんな状況じゃ質問ひとつできないです。

そんなわけで私は普段同じ年齢くらいの同僚としか飲みに行きません。それか上の人ですね。

若手を誘うときもありますが、だいたいメンツが決まっています。そういう若手はどこか昭和が残っていてかわいいもんです。救われた気になります。礼儀作法がしっかりしているのが特徴的ですね。若いのに細かな気遣いができていて感心するばかりです。

もちろんZ世代にもそういう子がいます。ちょっと前に懇親会で少し話したら「もっと先輩達と会話したいです。もっとコミュニケーションを取りたいです」と言ってきた子がいまして、その後その子はあちこちの飲み会で誘われるようになって、顔も知られたようです。

ネガティブなイメージで捉えられやすいZ世代ですが会社に慣れようと努力する子も確実にいます。そして先輩たちはそういう子をかわいがります。困っていたら手を差し伸べようとします。
こういうことを処世術として若手は絶対覚えておいた方が良いんです。なので毎年新人には実例を交えて話すようにしています。それでも響かない子はいますけどね。

自分が若かった頃は上司や先輩の誘いはいろいろ得られるチャンスだったし、むしろこちらから誘ったりもしていました。
こちらから誘ったのにもかかわらず奢ってくれて、そこに美学を感じたもんです。いつも「出世払いで良いよ」と言われてしまうので、いつか先輩にご馳走しようとモチベーションが上がり、仕事をやり遂げたとき本当にご馳走したことがあります。そういうのって良い思い出なんですよ。

上司や先輩との付き合いは今もそれほど変わらないと思うんですけど、やはり帰属意識の差が出てるのかなと感じます。昔は今ほど転職が当たり前ではなかったのに対して、今は腰掛け入社が普通ですからね。

転職前提で会社に居ると、上司からの誘いはメリットに感じないのだと思います。結局、メリットの集大成は出世ですからね。
腰掛け入社では出世もへったくれもないわけです。

このまま行くと、うちの会社って昭和スタイルプロパーとフリーランスしかいない状態になってしまうんじゃないか・・と常日頃思っています。

若手は転職前提で辞めるし、中途は取れないし、仕事は増える一方です。
お客様も利益も増えているのに、リソースが全然足りません。

若手を入れても3年で辞めてしまうなら外の力に頼らざるを得なくなります。

私は1on1で若手に上記のことも踏まえて、会社に居ることのメリットを真剣に説明しています。
以下でも書きましたが、プロパーじゃないとできない仕事はたくさんあるので、若手にはよく考えてほしいなと思うのです。

給料の額だけで考えずに、物事を多角的に見て決めてほしいです。その上で転職したいなら止めはしないです。

過去に何人かから退職希望を告げられましたが、辞める意思が固まっている場合は何言っても変わらないので事務的に対処しました。
距離感が近い状態であれば事前に相談があるのですが、冒頭で書いたようにZ世代は会社との距離を取りたがるし強引に近付こうとすれば、XXXハラスメントが出てきます。正直、手詰まり感がありますね。

まあ、うまくやっている人はたくさんいるんでしょうけど、私はけっこう悩んでいます。そんなもんだから今週Z世代対策ウェビナーを受講予定だし、あちこちでそういった教育関連のセミナーを受けています。

ウェビナー、セミナーは非常に勉強になりますね。セミナー受けると周りに似たような悩みを持った人たちが集まってきて、苦労してるのは自分だけじゃないんだなと変な安心感を得られます。

あーそうそう、今ちょうど新人OJTやっていましてかなり手こずってます。

もろに良い子ちゃん症候群が出てしまっていて、先輩に質問しないんですね。周りから自分はバカだと思われたくないんでしょう。変にプライドが高いというか・・。これがデジタルネイティブ、スマホネイティブか!とばかりに何時まででも調べています。

ググってもその答えは出てこないのに。

こういう新人はどこかで鼻を折らなければなりません。強くやりすぎると会社に来なくなるかもしれません。
非常に難しいミッションです。

いつの日か上司とZ世代が逆転してしまうんじゃないですかね。XXXハラスメントをチラつかせる部下とそれに怯える上司
みたいな。笑

というわけで今日はこの辺で。


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