見出し画像

心理学×経済学:学問に彩られる日常

こんばんは!
2022年以内に読んだ本は、2022年以内にアウトプットをしておきたいと思った今日この頃です。
#書き方を思い出した
#書き終わり
#やってみた

さて、今回の1冊はコチラ!

『思わずためしてみたくなる マンガ 行動経済学1年生(著:平野敦士カール)』

以前から興味のあった分野ではあるのですが、分厚い本を買って読めるほどの気力もなく、入門編としてコチラを選びました。
人間が様々なものを買うには、必ず背景があるはずです。
ただ、それは体系立てられた経済学の論説のみでは説明が出来ない部分も大いにある様子……そこで、経済学に行動が掛け合わされると、その疑問がどう解決されていくのか、早速、学んでいきましょう。

1.行動経済学とは何か?

行動経済学とは、「心理学」と「経済学」を掛け合わせたものです。
人間とは非合理的なものであり、様々なもので行動基準がぶれます。しかしながら、経済学の対象とされているのは、合理的経済人(プラスになることのみやる人)です。
人の気持ちや感情を、どうそこに取り入れるのか。
それは、人間のヒューリスティック(先入観・経験則)を考慮する必要があるのです。

これらが登用されるようになった背景には、多様化する現代社会において新しいビジネスでは、人物像と現実のズレが生じていることに気が付いたことがあります。経済学の論説を心理学で実社会にフィットさせていくことが、行動経済学の原点です。

1972年のプロスペクト理論から始まり、2017年のナッジ理論が現在の主流となっています。これは、人間の行動を矯正するのではなく、意識誘導で購買などへ結びつけていきます。
ナッジ理論は、マーケティングやマネジメントにも転用をされています。

2.行動経済学の核

行動経済学の核、それは「ヒューリスティック」です。
先入観や経験則のように直感的に物事を理解、判断している本能的な行動バイアスを指します。制限時間内での客観性を持つときに役立っているものです。

ヒューリスティックに影響を与える情報ですが、物理的利用可能性を持つオープンなものと、認知的利用可能性を持つクローズな情報(気持ち・感情)があります。

初頭効果などに代表されるもので、ピークエンドの法則(同じ情報での魅せ方に差をつけること)や親近効果(最後に自分に届いた情報が意思決定に影響を与えること)があります。これらの印象によって、人間は判断基準を持つようになっています。

また、人間は欲求も併せ持っています。
その中でも、帰属理論(失敗は他者、成功は自分)に代表されるように、コントロール欲求は大きな影響を与えます。
この失敗に対して、「決定の重みづけ」があります。小さな確率を過大評価し、リスクを過小評価し、客観性を失うのです。これが、プロスペクト理論に繋がります。

そのためには、ヒューリスティックという核を自己点検する必要があります。自分の行動や選択の見直し、理由を意識化するのが効果的です。何となくしていたことを、自主的な活動に切り替えるのです。

3.「ナッジ理論」とは??

ナッジ理論とは、‟パターナリズム(介入・交渉・支援)”と‟リバタリアニズム(完全自由主義)”が組み合わさったものです。簡単に解説をすると、ちょっとした仕掛けで人間を小突くことにより、行動変容(他の選択肢・強制なし)を起こすものになります。

男子トイレの的などは最たる例で、あれに当てたいという気持ちが最終的に周辺の汚れ防止に繋がるというものです。
その他にも、初期設定として、オプトインとオプトアウトの両方を記載するのか、何もなければオプトインとするのかなど、人間の行動心理に合わせた設定を行うのも、この理論に基づいたものです。

この要素が、現在、マーケティングやマネジメントの領域においても、人間の行動の捉え方から変容への要素として使用をされています。


4.お金と行動経済学

現金を支払うという行為は、精神的苦痛を伴います。
電子マネーやクレジットでは、時間選好(目先の利益)や現状維持バイアス(損失回避)が働きにくくなります。
これらは、「プロスペクト理論」からも説明がつく行為です。自分が大切にしているものに価値があるとする保有効果や感情と利得を掛け合わせて数値化した価値観数によって裏付けをされます。

つまり、現金を扱うという行為は精神力が必要となるのです。
支払う側は、その認知的不協和やサンクコストを乗り越えて現金を使用しているということを踏まえるとマーケティングに転用が可能になります。

「二個買うと半額」、「二個目無料」は両方とも金額設定は同じになりますが、後者の方がお得に聞こえます。これは、一種のフレーミング効果となります。
また、極端の回避性やバブル、おとり効果などもも同様にビジネスにて利用をされているパターンとなります。

その他にも、テレビショッピングに隠された参照点を用いた価格紹介の方法や全額返金を謳うことで返報性・サンクコスト・保有の相乗効果を演出する手法などもあるのです。


行動経済学のキホンの「キ」の字に触れることで、僕の生活にあふれている様々な意図を考えることが出来ました。
人間の行動の根幹にあるものを利用することで、動かされる側も意図をせずに行動変容が起きるというのは、とても興味深い学びでした。これらのことがマーケティングやマネジメントのみならず、環境設定においても紐づけられたら、来年の仕事はまた一段と面白いと思いました。

是非、ご興味のある方はご一読を!!

今日も学んだー!!!

ではでは、今日もワクワクするような最高の笑顔で、いってらっしゃい!!
acty home
講内 源太

医療・介護における患者体験を変えることで、一人ひとりにとって最良のサービス提供が行えるように、日々学び続けています。
『一社)PX研究会』に、是非、一度お立ち寄りください。

#ビジネス本
#まとめ
#経済学
#心理学
#行動経済学



この記事が参加している募集

やってみた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?