見出し画像

男子大学生がジェンダーを学び、行動した話

このnoteは、「ジェンカレ」を修了したゼミ生たちのプログラム中とその後の活躍を紹介するインタビュー企画。

それぞれが日々感じる違和感を出発点に、ジェンダー平等社会の実現に向けて歩み続けるゼミ生たちのストーリーを紹介します。


【さかもんのプロフィール】
興味関心のあるジェンダー課題:有害な男性性/政治におけるジェンダー課題
東京都出身の20歳。有害な男性性や政治におけるジェンダー課題関心がある。


Q1. なぜ、ジェンカレゼミ生になろうと思ったのかを教えてください

もともと中学生の頃からジェンダーについて関心を持っていたのですが、まとまった形で学んだり、ジェンダー平等実現のために行動を起こしたりしたことはありませんでした。そんなときジェンカレの存在を知り、ジェンダーに関して横断的に学び、アクションまで起こすというコンセプトに惹かれ、参加することを決めました

Q2. ゼミ生になって良かったと思うことを教えてください

各分野で最前線に立つ専門家の方々の講義はもちろんなのですが、なによりも「メンター制度」がジェンカレゼミ生になることの最大の利点だと思います。アクションを起こすフェーズになると、事務局がそれぞれのゼミ生の強み・弱みや取り組みたい分野などを考慮して、メンターをアサインしてくれます。メンターの方々はこれまでの実績や経験を惜しみなく活かして、ゼミ生が取り組もうとするアクションを伴走してくれる存在です。

私の場合は、についてくださり、議員経験を通してしかわからない具体的なアドバイスをたくさん得ることができました。なによりも1人でアクションを起こそうとするときにバックに専門家がいることの安心感が非常に大きかったです。

ゼミ生限定 コンテンツも充実

Q3. 学びになった、興味深かった講義やプログラムを教えてください。

アクションを考えるにあたって受けた、特定非営利活動法人ソーシャルバリュージャパン代表理事 伊藤健さんのロジックモデル研修が印象に残っています。社会を変えるインパクトを出すためにはどのような戦略を立てる必要があるのか、ロジックモデルの考え方を教わり、より戦略的にMAPを考えることができました。

Q4. ジェンカレで作成したMAP(My Action Plan)について詳しく教えてください

私は地元自治体での市民を巻き込んだジェンダー平等施策の実現に向けたMAPに取り組みました。私の住む自治体が住民を対象に行った意識調査では、「男性の方が非常に優遇されている」「どちらかといえば男性の方が優遇されている」と感じる場所について、49%が「家庭生活の場で」、37.6%が「地域社会で」と回答しており、ジェンダー平等の達成には市民のレベルへの働きかけが必要なことが明らかでした。

しかし、男女平等推進計画における市民参加による男女平等の推進という施策では、すでにジェンダーに関心があり、かつ市民活動を行う余裕のある層に向けたリーチにとどまり、より幅の広い市民のあいだでジェンダー平等達成のための気運が醸成されるとは考えられづらい内容になっていました。

このように自治体の男女平等施策には市民を巻き込むという視点が欠けてしまっているのではないかと感じ、市民、議員、職員一体となった市内におけるジェンダー主流化に向けて取り組むことを決めました

Q5. ジェンカレ中に取り組んだアクション(トライしたこと)を教えてください。

ジェンカレ期間中に地元の小学校で、男子生徒が女子生徒を盗撮するという事件が起こりました。盗撮は社会における性表象やジェンダー規範などに影響を受けた認知のゆがみによって起こるれっきとした性暴力です。

子どもたちを性暴力の加害者・被害者・傍観者にさせてしまったことには、大人が社会に蔓延する誤った認識や規範から子どもたちを守れなかったことに一因があると考え、子どもたちに必要な包括的な性教育の充実を訴える陳情を提出しました。また盗撮に関するアンケート調査を実施したり、新聞に掲載されたりすることで、市民の関心を喚起することを心がけました。

【緊急アンケートの結果はこちらから】

【陳情提出の記事】

Q6. ジェンカレ終了後から現在までに取り組まれていること、取り組みたいと思っているアクションがあれば教えてください。

男女平等施策や陳情の仕組みなど今回のアクションで得た知見を同世代の若者と共有する機会を設けました。「陳情なんて初めて知った」という声や「教育行政ってよくわからないよね」といった声があがり、今後の動きに向けた足がかりとすることができたと思います。

Q7. ジェンカレゼミ生になる前の自分、またはジェンカレ中の自分に声が届くとしたら、何を伝えるか教えてください。

「本から情報を得よう」

今までジェンダーについては新聞をはじめとするメディアやネットの情報などから主に知識を得てきました。入口としてはわかりやすくいいと思いますが、断片的な情報であったり、信憑性が低い情報もあったりします。その一方、書籍はある程度まとまった知見が詰まっており、構造的に問題を理解することを助けてくれます

ジェンカレでは講義の事前課題として書籍を読む必要がありましたが、知的体力が鍛えられたと思います。気になる分野だけ、一冊だけでもいいので、本を読んでみると世界が広がります。本だけでなく報告書や論文などもおすすめです。

【おススメの一冊】

『さらば、男性政治』三浦まり、2023年、岩波書店。

Q8. あなたが思うジェンカレの魅力を教えてください。

やはりジェンダー平等を願い、行動する仲間の存在を感じられることがジェンカレの魅力だと思います。家庭、学校、職場などさまざまな所属がありますが、そのなかでジェンダー平等を前面に出すことはハードルが高いと感じる人も多いでしょう。そんな現状のなかで、ジェンカレでは躊躇うことなくジェンダーに関する疑問を投げ、意見を交わすことができます

同世代との繋がりはもちろん、自分たちが生まれる前からジェンダー平等に取り組んできた方々と巡り会うことは自分がちっぽけな存在ではなく、多くの仲間の一員であることに気づかせてくれます。

Q9.ジェンカレに参加しようか迷っている方へ!

少しでもジェンダーに関心があればぜひ参加してみてください!多くのプログラムがあり、大変なのでは、、、と思うかもしれませんが、すべてが身になること間違いありません。またジェンカレで学ぶことは普段の学校での学び、仕事、家庭など意外な場面での気づきを生んでくれます。それはきっとあなた自身を助けてくれたり、あなたのそばの誰かを助けたりすることに繋がるはずです。そしてジェンカレをどう活かし、実りあるものにするかはあなた次第。ぜひチャレンジしてください!


3期目ゼミ生・聴講生募集中

現在ジェンカレでは、「ゼミ生(申込締切:2024年8月18日23時59分まで)」「聴講生」を募集しており、講義の詳細、及び募集要項は下記リンクよりご覧いただけます。https://gencollege.org/

また、ご参加に際し、以下の日程で説明会を開催します。
【オンライン説明会】
・8月11日(日)10:00-11:00, 質疑応答11:00〜(退出可能)
・8月11日(日)20:00-21:00, 質疑応答21:00〜(退出可能)
説明会申込フォーム:https://forms.gle/mT9gcuPF2cARozb67

ジェンカレに参加する方法は2パターン!
■ゼミ生
・学ぶだけで終わりにせず、ジェンダー平等の実現に向けて一歩踏み出すことができる・講義だけでなく、合宿やメンタリング、じっくり深く学ぶためのゼミ生限定コンテンツなど、ジェンカレが提供するコンテンツを堪能できる
・対象年齢:15〜29歳
・その他:減免制度あり
・申込み:https://forms.gle/nANgrznrRMv9XiEu6(2024年8月18日(日)まで)

■聴講生
・ご自身の興味関心にあわせてお好きな講義(座学部分)を聴講できる
・年齢や居住場所に関係なく受講が可能です。
・カリキュラム:講義の一部(90分間)
・対象年齢:年齢制限なし
・申込み:https://gencourage2022.peatix.com/events (先着順のため、定員に達し次第終了)

特に30歳未満の方には、ゼミ生向けのカリキュラムが非常に充実しておりますので、ゼミ生をお勧めいたします!
ジェンダー平等の実現に向けて、共に学び、一歩踏み出しましょう!

最後までご覧いただきありがとうございます!
ジェンカレは、各分野のトップランナーの講義やワークショップを通じて、ジェンダーについて包括的かつ構造的に学び、受講生がジェンダー平等の実現に向けて行動することを目指すサードプレイスです。

\ まもなくジェンカレ3期募集開始予定! /
各種SNS(X / Instagram)では、気軽にご参加いただけるイベントなどの最新情報をお届けしています!

ー 寄付のお願い ー
ジェンカレは全国でジェンダー平等の実現するための次世代リーダーを育成しており、各フィールドで活動を続けています。特に地域での取り組みとしては、受講生のうち5名が地方公共団体各種審議会委員に就任しています。
今後も全国でジェンダー平等の実現を目指す若者を育成するためにご支援いただけますと幸いです。

①寄付サイトより寄付:https://syncable.biz/associate/gencourage
②銀行振り込み:
銀行:かながわ信用金庫
支店:浦賀支店
口座番号:1267153
口座名義:一般社団法人GENCOURAGE

HPはこちら | 寄付はこちら

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?