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日本一のパチンコタウンは離島にあった!?パチンコ業界の知られざる現状をデータから調べてみた

突然ですが、パチンコってしたことありますか?

総務省(令和3年社会生活基本調査)によれば、日本のパチンコ人口は約707万人。そのうち週4以上でパチンコ店に通う人は約33万人いるそうです。

えっそんなに多いの!?

そこで今回は、知られざるパチンコ業界について様々なデータから探ってみました。

国の統計データや全国7,359店舗の位置情報データを分析したところ、パチンコ人口の属性や地域差など、興味深い事実が見えてきました。

ギャンブル好きもそうでない方も是非ご覧ください!


大型化の進むパチンコ店

まずは警察庁のデータから、1990年から2022年までのパチンコ店の数の推移を調べてみました。

警察庁のサイトでは過去データが見当たらなかったため、全日本遊戯事業協同組合連合会さんのサイトに掲載された警察庁のデータを利用しています

1995年のピーク時には18,224店舗あったのが、2022年には7,665店舗となっており、まさに減少の一途をたどっています。

一方、1店舗あたりの遊戯台数は増加していますね。
これは単純に店舗が減少しているだけではなく、遊戯台数の多い大型店舗に移り変わっていることが示唆されます。

新機種の入荷や、このあと記述する「スマート遊戯台」をイチ早く投入できるような資金力のある企業が生き残る…そんな業界の流れになっているのかもしれません。


パチンコ業界のDX?スマート遊戯台の登場

スマート遊戯台とは、2022年から導入された次世代機で、パチンコ玉やスロットのメダルをデジタル化した台のことです。
玉やメダルに触れずにプレイできるため、感染症対策や騒音対策の効果などが期待されています。

こちらは全国のパチンコ店におけるスマート遊技台の設置率の推移です。

スマートパチンコ、スマートスロットともに設置数が順調に上昇していますね。特にスマートスロットにおいては、2023年12月末時点で87.50%もの店舗で設置されています。

まさにパチンコ業界のデジタルトランスフォーメーション。

自動ドアの中から聞こえる騒々しい電子音、充満するタバコの煙(※)、煌々と光る電飾…そんなパチンコ店のイメージは変わりつつあるのかもしれません。

※2020年4月の改正健康増進法(厚労省)により店内での喫煙(加熱式タバコを除く)は全面禁止されました


パチンコ好きの男女年代属性とは

では実際にどんな人たちがパチンコに行くのでしょうか。
社会生活基本調査からパチンコユーザーの属性を調べてみました。

全体的に男性のほうが圧倒的に多く、中でも45〜49歳が多いようです。
中間管理職の多い年代でしょうか。
お金には余裕がある、でも仕事と家庭に余裕がない…そんな人たちのストレス発散場所となっているのかもしれません。

一方、女性は20歳〜74歳まで、年代よる大きな差はないようです。

興味深かったのは、男女ともに75歳を境にガクンと減るところ。
年齢とともに離れていくというよりも、元気なうちはギリギリまで辞めない人が多いのかもしれません。
実はパチンコって生涯現役で楽しめる数少ない道楽なのかも。


パチンコの楽園は離島にあった!?

次にパチンコ店の多い地域を調べてみました。

こちらは都道府県ごとの人口10万人あたりのパチンコ店舗数を、色の濃淡で可視化した地図です。
赤が濃い都道府県ほど人口あたりの店舗数が多いことを表しています。

一見したところ、青森、秋田、岩手などの東北エリアと四国、そして九州南部のエリアが多いように見えますね。

ランキング形式にしてみましょう。

最も軒数が多いのは高知県で、10万人あたり13.0件。2位は鹿児島県(12.8軒)、3位は大分県(11.6軒)でした。
一方、最も少ないのは東京都(3.0軒)、神奈川県(3.3軒)、大阪府(3.7軒)でした。

九州・四国に多い一方、関東や関西の首都圏では少ない傾向にあるようです。

では実際にどこの市町村が多いのでしょうか。
今度は市区町村単位で人口10万人あたりの店舗数をランキングにしてみました。

1位は鹿児島県屋久島町(人口10万人あたり59.7軒)、2位は長崎県対馬市(38.7軒)、3位は鹿児島県奄美市(31.2軒)でした。

なんと「屋久島」「対馬」「奄美大島」という九州の離島がトップを独占するという結果に…これは一体!?

奄美市について検索したところ「パチンコ店の名前のバス停がある」「駐車場がいつもギュウギュウ」「老人ホームの施設内通貨でパチンコ(?)」など様々な情報がでてきました(真偽は不明)。

また鹿児島県庁が奄美市の高校生に取ったアンケートを一部抜粋すると

問 奄美大島の新興開発についてご意見、ご提案がありましたら、何でも結構ですからお聞かせください(自由回答)

パチンコ店を作らず、ショッピングモールを建設し、生活を豊かにするべき(奄美高校、女)
パチンコ店をなくして欲しい(奄美高校、男)
パチンコ店ではなく商業施設を作って欲しい(大島北高校、女)
パチンコ店を作る前に、他に作るべきものがあると思う(大島高校、 男)
パチンコ店の増設が本当に必要なのか疑問に思う(大島高校、女)
パチンコ屋は作っても良い事はないので、これ以上増やさない方が良いと思う(奄美看護福祉専門学校、男)
・パチンコ屋は(以下省略・・・)

出典:奄美群島振興開発アンケート調査 −高校生等へのアンケート調査結果−(令和4年9月 鹿児島県)

奄美の学生たちにとって、パチンコ多すぎ問題は切実なようです。


まとめ

個人的には、九州の離島にパチンコ店が多いというのが驚きでした。歴史や地理的な理由があるのでしょうか。
ご存知の方がいらっしゃれば、コメントやXで教えてもらえると嬉しいです。

いまさらですが、実は私はパチンコはほとんど未経験。でも今回の記事を書くことで少し詳しくなった気がします。
もしかしてもっと調べたらなんかものすごい大当たりの規則性とか見つかるのでは…!?

ということで、次回「パチンコ必勝分析」でお会いしましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
(あ、妻と娘からの冷たい視線が)


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