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エッセイ

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#夏

風をいっぱいに集めたら

風をいっぱいに集めたら

電車待ちのホーム。

今日は、晴天なれど思いのほか風が強い。
着ているシャツが、パタパタとはためく。
バタバタといってもいいくらいだ。

電車到着までは、まだ時間があるようだ。
そこでおれは、目をつむり思考を飛ばしてみる。

目の前に広がるのは、広大な海だ。
ここは日本海か。
海風が容赦なくおれを洗う。
あいにくの曇空。
じきに一雨くるだろう。
人影も無く、猫の子一匹見当たらない。
ただただ、白浪

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タクシードライバーのブルース

タクシードライバーのブルース

「どちらになりますか」

「ありがとうございます」

「いや〜、ありがたいですよ。今日は人出も少なくて」

同業者でごった返した道路を、車は慎重に動き出した。

「車内の温度はいかがですか」

いや〜今日も暑かったですよね〜
こんな日は、みんな早目に帰っちゃうのか、ススキノはガラガラですよ。

そうなんですね… 実はね、私、こう見えて昔、会社をやってましてね。
えっ、そうそう、会社を経営してたんで

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真夏には冬を思うのです

真夏には冬を思うのです

暑い。
あぁ、今は夏なんだから当たり前か。
やっぱり夏ってこんな暑かった、よな…

今日もまた、暑い一日だった。

茹だるような夏の一日。
そう、あの日も。
まあ、そんな思い出の夏も、もちろんあるにはある。

でも不思議と、夏の最中に夏の記憶を思い出すことは少なかったりする。
暑ければ暑いほど。
今日も、こんな暑さの中で懐かしく思い起こされるのは、あの冬の、あの日のことだったりするのだ。

今こう

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生まれたての光

生まれたての光

「今日も暑い一日となります。皆様、熱中症にはくれぐれもお気をつけください」

そう言えば出社前、お天気キャスターが朗らかに告げていたな。
そんなことを言われたら、誰だってなるべく外には出ないようにしようと思うだろう。
最近は、やたらと汗をかくようになったし。
窓から見上げた空は、夏がその力を誇示みたいに抜けるような青空だ。
「いやいや、そんなに気張るなよ」
そんな小言の一つもいいたくなる。

それ

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