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1人百人一首

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2022年7月の記事一覧

1人百人一首〜憧憬〜

越えられぬ壁ならすり抜け遠回りなんでもいいけどなんにもできない

半袖のあなたに会ってみたいのよ聞きたい触れたい脱がせたい

家飲みは奴ケチャップが1番だそんなお酒をあなたと飲みたい

恋心隠して熟れる繊細な実であるけれど摘んだら終わり

もう少し黙っていればその心我と少しは近づいたのか

忘れない夜中に歩いたこの道をもうないふたりの小さな思い出

他愛もない仕草も癖も横顔も永遠にきらめく北斗七星

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一人百人一首(二束三文)〜修学旅行〜

潮風が香る横浜珍しく襟巻した君
小船が揺れるJan.21

すれ違う異国の言葉も無意識に探し出してる君の声など

粉雪が城を隠して降り積もるはしゃげど残した心のこりと

漂白をしてもなにかに染まるわけではないこともゲレンデの白


人生で一番の雪を誰と見る見なくても白い苗場の粉雪

ゴーグルと帽子で見えぬ本心を雪玉に託し吹雪けよゲレンデ

場所と時間決心伝わる伝言に応えられねど向かうさみしさ

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都々逸その2

耽美で甘美主の指先素肌と心に火を灯す

一番二番n番なれど主の心だけが欲しい

のめばのむほど渇望するもの酒と煙草とおまえの心

今宵だけは2人でいよう今日も明日も明後日も

恋人ごっこもままごとなれど嘘も誠も君次第

我の心はとうに染った主の気持ちがないことだって

逃した魚は大きかったの我のいけすはあなたのものよ

あなたの口ずけ胸の奥そこボヤとくすぶり大火事か

都々逸その1

私の知らぬお前の方が今日も明日も欲しくなる

主の言い訳我の言い訳ずるい大人になりきれぬ

主のやさしさかりそめなれどとーんときたの嘘になれ

抱くか抱かれる誰が決めるの我はおまえに抱かれたい