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【未来の教育 No.6】「無償の教育で世界最難関校に合格させる」凄さと、同時におそってくるモヤっと感

ここ最近見た教育系の記事では一番インパクトのあった記事です。
優秀な若者30人を無償で教育、世界最難関大に全員合格!"奇跡の私塾"の誕生秘話」という見出しがまず凄い!

あらすじはこんな感じでしょうか。

  • 超天才の先生が運営する私塾が、インドの田舎にある

  • 生徒は学費、寮費、教材費すべて無料

  • 現時点では、この超天才の先生の稼ぎで必要費用を賄っている

  • 塾は先生、母、兄、妻のチームで密に運営するので、人数は30人まで

  • 「How and Why」で思考し、問題解決の方法が複数あることを考える手法が独特

  • 生徒30人全員がインド工科大学(世界最高峰の大学)を合格

一見すると「すごい人と塾だ!マネしたい!」とか尊敬の目を向けると思うのですが、いやぁ、細かいところが気になるのが私の悪い癖(某ドラマ風)

  1. その先生は教育格差が最も解決したい問題と言っている。一方で、選ばれた30人は学力的才能がある人。格差の本質は、金銭力のみならず能力的なものも含んでいると思う。このやり方だと、本当に頭がいい人以外は結局は救われない(格差解消にならない)

  2. やはり最難関大学に受からせることがPurpose(目的)なんだという所に、しこりが残る。教育格差を無くすことに関し、先生はインタビューで「根本的な解決は、公立学校の教育レベルを上げること」と言っている。最難関大学に受かるのは、みんなの平均教育レベルが上がったとしても、一定数しか入れない。ここにロジックのズレを感じる

なので「私財を投げうって育てた生徒が全員すごくいい大学に受かった!」というすごいストーリーなんだなとは感じたが、個人的には「教育格差」の点で少しモヤっとしたところがあるのです。

私自身がこのnoteで紹介してきた「未来創造授業」も、「誰もが自分のやりたいことを見つける教育」であり"誰もが"という所を重要視しています。なので、教育格差の解消もターゲットの一つです。

上記の特に①の所ですね。
うーん、、、「教育」というワードにその先生と私の差があるのかも知れません。

彼にとっての教育は「いい成績を出していい大学に出て、経済的に成功する」為のものなのかも。私にとっての教育は「自分のやりたいことを見つけより良い人生を送る」為のものなので、どちらかというと教養なのかも?って感じました。

となると、彼の言う事の方が教育の本来の意味に近いのかも知れません。一方で、そうなんだとするとおそらく教育格差は無くならないかと思います

経済成長、GDPを上げることが最大の目的である現代社会においては勝つ(経済成長する)ことがすべてです。競争を続ける限りは、それに勝つものと負けるものが出てくるのが必然なので、必ず格差が生じます。そして競争に勝つ為にはやはり投資が必要となるので、投資出来る人が勝ちやすくなるのかなと。

ひと言でいうと「経済成長という競争を続けている限りは、教育の全体最低レベルを上げることは可能だとしても、教育格差を埋めることは永遠に不可能である」ということです。

ここまで書いてやって自分のモヤっと感が晴れてきましたww
教育を何のためにするのか。先に出しましたが、この2つの目的の違いが今日のすべてかと思いました。

①いい成績を出していい大学に出て、経済的に成功する
②経済的成功に囚われず、自分のやりたいことを見つけより良い人生を送る

インドはまだ経済成長真っ只中というのもあるので、①の方が大事なのかも知れません。インド・ドリームを掴むため、といった所でしょうか。

一方、日本はちょっとその状況とは違うんじゃないかなと思います。
経済成長が重視されている中、やはり才能や親ガチャにより教育の格差も生まれてます。でも、なんだかんだで中流層が多いので、お金を稼ぎすぎずとも「自分らしい人生」を送りたいという人の方が多いのではないでしょうか?

私の教育では、後者の人を応援したいと考えています。中流層とはいえ、世界が複雑系(VUCAとも言われますが)になった中、色んな誘惑だったり情報だったりが自分を縛りにきます。苦労します。

そこから抜け出して、自分らしい人生を歩んで欲しい。
それが一番の願いです。

今日はここまでです。
だんだん、自分がやりたい教育の姿が明らかになってきました。
こちらに来て下さる皆様も、ぜひコメントやアドバイスなどありましたら、
どうぞよろしくお願いします!

合掌。

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