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生活すること

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生きるって何だろう?それは生活することなのではないだろうか────30才で伊東市にある海の街へ移住して感じたことを書いています。
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2024年5月の記事一覧

私はやっぱりシンガーソングライター

私はやっぱりシンガーソングライター

熱海から新幹線に乗り換えて、名古屋へと向かう。街が変わると、空気が変わるのを顕著に感じるようになった。ツアーをしていた頃は全く気にしていなかったのに。伊東での暮らしは、私の五感をより敏感にさせたらしい。おかげで都会へ行くと鼻炎になるようになった。いいのか悪いのか…。特に名古屋の地下鉄に乗ると、帰ってきたなあ~と感じる。学校へ行く時も、バイトへ行く時も、ライブへ行く時も、何度も何度も吸ったあの懐かし

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意味を付ける人

意味を付ける人

朝起きて、コーヒーを淹れて、観葉植物に葉水をして、洗濯機を回しながら、文章を書く。私の朝のルーティーンだ。脳みそが一番新鮮な朝一に文章を書くと、身体の調子がいい。文章の内容の調子はその日によるから、どこにも見せずに消すこともよくある。この文章ももしかしたら消すことになるかもしれない。それはまだ自分でも分からない。完成度はあまり重要ではなく、私は私の中から何が出てくるのかを楽しんでいる。そんなことを

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私の処方箋

私の処方箋

今の暮らしになってから1年半以上が過ぎた。ここでの日々は静かに、穏やかに流れていく。ありとあらゆる存在が私を支えてくれているおかげだろう。打ち寄せる波の音も、どこまでも続いていく地平線も、季節と共に色を変えていく山々も、朝陽と共に歌い始める鳥たちも、今日は天気がいいねとご近所さんと交わす会話も、おまけでもらった干物も、日常の中にある全ての出来事が私の支えとなっている。

以前の私の支えは音楽しかな

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創作とは何かと対話すること

創作とは何かと対話すること

私は一人でいることを全く苦に感じない。道端でご近所さんと世間話したり、干物屋のおじちゃんと話したりで充分満足できる。だから家族も友達もいない街へ移住できたのだろうけど。一人っ子なこともあり、一人の時間を過ごすサバイバル術みたいなものを幼少期のうちに会得したらしく、むしろ友達付き合いは苦手な方だった。ツアーミュージシャンになってからも旅の道中は一人だったし、どこかへ属したいという気持ちも全くない。一

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