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キラキラ光に包まれて

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難病になってしまった父親と息子を描いています。難病で苦しんいる家族が少しでも前向きに生きられればと思い書きました。
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記事一覧

難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています⑥ 英訳

“The boat man”

There’s a taxi company, where my father worked for as an automobile mechanic before he became a taxi driver, located near the batting center in Yotsugi.

As a kid, I remember my dad’s

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています⑤英訳

“Darkness”

Ahhhhh

The roar of my dad is sounding in the midnight.

I was hoping I could take the pain out of him and put it into me for only a day instead.

He didn’t remember anything about it by t

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています④ 英訳

“Loneliness”

“You know the husband of mrs. Tanaka has been hospitalized recently”.

“It’s gonna be rainy this weekend. I don’t know what to do with all the laundry”.

Well, I was reading weekly JUMP,

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています③ 英訳

“My dad and I”

The reflection of the sun light from the steel part of the wheelchair narrowed my eyes.

My dad’s skinny and white feet had reddened a bit in the summer heat. He had no strength to sup

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています② 英訳

“The final drive”

It was my second welcome ceremony at Shinozaki high school because I dropped out from the first one.

I forgot the reason why but my dad gave me a taxi ride to the Shinozaki high sc

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています『英訳』 ①

The sun is brightly shining

“To the batting center”

In the relentless summer heat, My sweat was streaming down my arms as I was pushing the wheelchair.

My dad, on the wheelchair, was also sweating

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ⑧

「大切な日」

カキーン
カキーン

バッティングセンターからの
音が聞こえてくる

昔はバッティングセンターの
狭い駐車場に
自慢のタクシーを駐車していた
ドアを開ける際に
「壁にぶつけるなよ」
と 言われてたっけ

今日は 駐車場を横目に
車椅子を押されながら
バッティングセンターの入り口へ

バッティングセンター入り口にある階段
二段しかないけど 車椅子を持ち上げるのは
少し大変だった

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ⑦

「最後の呼吸」

病室に入ると
チューブだらけの父親は
意識はなかった

母親とその友達も来ていた

21時過ぎくらいに
母親達は 一旦帰るねと

俺には疑問だった

これから 父親は死ぬのに
なんで このタイミングで帰るんだろうと

母親に後で 聞くと
死ぬとは思ってなかったようだ

母親は 血が繋がってるから わかるんじゃない
と言っていた

そんな物なのかな

母親達が 帰ってどのくらいたっ

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ⑥

「覚悟」

父親が 肺炎になった

肺炎は飲み物を飲んではいけないと
医者には 止められていた
チューブだらけになった 父親は
コーラを飲みたいと言っていた

障害と肺炎 しかもコーラも飲めない
思い出すだけで 胸が詰まる

神様なんて いないと悟った瞬間でもあった

これを 試練というならば
神様はただのいじめっこに過ぎない

神様も地獄の様な苦しみを抱えているなら
納得するけど
イメージ的に

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ⑤

暗闇」

うぁー

夜中 父親の唸り声が 響く

俺はその度に 目を覚まし
父親と病気を1日でも変わってあげたいと
思っていた

朝 父親は記憶には 残っていなかったが
病気が進行する怖さから 唸り声をあげていたんだと思う

そんな、家庭環境のせいか
俺は 自律神経がおかしくなり
鬱にもなっていた

ある日 駅前で大学生達が
飲み会の後 帰らずに騒いでいた

その光景をみて 俺は

同世代は こう

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ④

「孤独感」

田中さんちの旦那さん
入院したらしいわよ

週末は雨みたいよ
洗濯物 困るわねー

小学生の俺は
夕日が差し込む
母親の美容院で
毎週月曜日 学校から帰ってくると
おばちゃん達の 会話をラジオがわりに
週間少年ジャンプを読んでいた

待機場所のイスや
時には パーマをあてている
おばちゃんの横で

気が向いたら
コーヒーと茶菓子を持っていき
おばちゃん達の肩までもんでいた 笑

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ③

「親子」

車イスのアルミから
真夏の太陽からの
照り返しが
僕の目を細くする

すっかり 細く白くなってしまった
父親の足も 日焼けで少し赤くなっていた
83キロの体を支えていた
足の筋肉は 見る影もなかった

長い病院食で
体は標準になっていたから
足の筋肉は 丁度良かったのかも

タクシーでバッティングセンターを
目指せばよかった気もするが

父親の職業は 個人タクシー
障害者になって

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ②

「最後のドライブ」

若気の至りで 高校を中退した俺は
都立篠崎高校で 2度目の入学式を
迎えようとしていた

入学式前 理由は忘れたけど
父親の運転する タクシーで
篠崎高校までドライブした

俺は父親の運転が 最近ふらふらしてるなと
感じだしていた

篠崎高校の近くに着くと
父親が不安げな顔で
イライラしているようにも感じた

父親との最後のドライブ

この助手席に乗って 何度バッティングセン

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難病になってしまった父親と息子の野球を通じた友情を描いています ①

キラキラ光に包まれて

「バッティングセンターへ」

真夏の太陽がギラつくなか
車イスを押す腕から
汗が滴り落ちる

車イスに乗っている父親も
滝の様な汗をかいている
何年も病院暮らしの父親にとって
久々の真夏の暑さは しんどかったかも

それでも 首に巻いたタオルで汗を拭きながら
久しぶりの外の世界を楽しんでいる

父親は僕が15歳の時から
脊髄小脳変性症という 徐々にに歩けなくなり
上手く話せ

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