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孤島の窓辺から #003「遥かなる時間を感じながら」

昼間から「孤島の窓辺」で海を眺めながら
ウイスキーを飲んでいるんです。

わざわざ友人が孤島にまで送ってくれた
ヴィンテージもの。
貴重品です。

海底で長い時間寝かされたらしく、
なんとも深い味わいなんですよね。

そんな、一杯分の時間の中に
ヴィンテージものの数十年の物語を感じる。

色々な次元の時間感覚に包まれながら、
不思議な気持ちに浸っているんです。


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そういえば、
「時間」に関連して、
面白いニュースを目にしたんです。

今でも、ドイツのある廃教会で、
なんと639年もの時間をかけて演奏されている
楽曲があるらしいんですね。

みなさん、これを聞いて、
嘘だと思うでしょう?

音楽といえば普通は数分。
長いクラシックでさえも数時間です。

それがなんと、639年もの長さの楽曲。

信じられないけれど、
これは本当の話。

今は亡き、
アメリカの現代音楽家ジョン・ケージが、
作曲した「As Slow As Possible(できるだけ遅く)」という曲。

なんと2001年に演奏が始まっていて、
2640年に演奏が終わる予定なのだそう。
世界最長の演奏時間を持つ作品なんです。

そして2020年の今は、
まだまだ、演奏の真っ最中。

そういえば、
分野こそ違いますが、
スペインの建築家のガウディも、
その人生をかけた教会建築「サグラダファミリア」は
自身はすでに他界しているにもかかわらず、
今だに現代人の手によって製作が続けられています。

彼らの時間感覚に触れていると、
自分の人生の時間とは一体なんなのかと
あらためて考えさせられることがあります。

彼らは、「自分の人生以上の時間」をかけて、
何かを表現しようとしていた。
伝えようとした。

その先に見えていたものは
果たして何だったのか。


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現代人は、
目の前のことに精一杯。

時間というものすら実感する
暇がないくらいに、、、、。

そんな中でも、彼らの時間だけは、
この現代においても
とても緩やかにゆったりと流れ続けています。

彼らの時間感覚の助けを借りて、
その時間を感じてみたい。
物事を見てみたい。

どこまでも深く、
遥かなる時間を感じて、、、、、。

そんなことを考えながら、
ほろ酔いの中、窓辺から見える水平線が、
ぼやけて霞んできました。笑

日が沈む前ですが、
一度時間をリセットする必要がありそうですね。汗

しばし、眠りに入ります。




最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。