マガジンのカバー画像

【認知症ケアnote】忘れたことを責めないで

7
86歳、認知症ーーー。 突然の腰痛が引き金になり、半寝たきり、入院、転院、からの在宅療養。 足腰の筋力は低下、身の回りのことに見守りが必要となった、同居の義母。 介護を担う嫁の…
運営しているクリエイター

#家族

人のぬくもりを、愛す

人のぬくもりを、愛す

「おはよう」
「ただいま」
「ありがとう」

その言葉に、私達はどれだけ救われているのだろう。
普段、当たり前に感じている日常は、ある時失ってからその存在に気づくものだ。
日常とは、家族とは、何にも変えがたいものなのだと。

今日、私は市内にある総合病院を訪れた。
自宅から、電車では1時間。
車でも40分はかかる。

先月まで徒歩5分の総合病院に入院していた義母が、今月から転院になったのだ。

もっとみる
「大切だから苦しい」〜家族愛とダブルケア〜

「大切だから苦しい」〜家族愛とダブルケア〜

世の中、うまく行かないことだらけ。

(イラスト:くろさきあさこ さん)

育児と介護。
まったく違う、でもなんだか似ている、この2つ。
共通するのは、どちらも何かしらのケアが必要だということ。
保護監督する者が必要だということ。

この2つのケアを同時に担っている状態を「ダブルケア」と呼びます。

ダブルケア。
なかなか耳慣れない言葉ですが、おそらく今後は増えるでしょう。

晩婚による、出産の高

もっとみる
心の安定を促す言葉

心の安定を促す言葉

家族で夕飯の食卓を囲み、そろそろ寝支度に入ろうかとしていたその時。

小3の長男が、私のもとにやってきた。
「おばあちゃん、目眩がするって」

それは、同居の義母からのSOSだった。
たまに出る、一時的な不調。
こう言ったら申し訳ないが、大概は安静にしていれば治まる。

非情に思えるかもしれないが、私は少しそっとしておくことにした。
義母は、ベッドに横になって頭を抑えてはいたが、他にどうということ

もっとみる