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丁寧な暮らしで夏を乗り切る

こんにちは。
フォレスト出版 編集部の美馬です。

梅雨入りしたかと思えば連日酷暑が続いています。今週の私はというと、夏バテで見事に体調を崩し、ボーっとした1週間を過ごしてしまいました。

節電のためにギリギリまでエアコンをつけるものか! と我慢していましたが、やはりかわいい飼い猫が居るとなるとそうも言っていられません。
猫も私も危うくお部屋熱中症になるところでした……。熱中症、侮るなかれです!

さて、withコロナ3年目の夏を迎える準備はできていますでしょうか? 加えてこの暑さです。(節電をしつつ)今年もエアコンの効いた家でダラダラと過ごす夏もアリではないでしょうか。
そこで今日は、自宅での暮らしを快適にする「丁寧な暮らし」についての本をご紹介します。

丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵』(一田憲子・著/SBクリエイティブ)

手間のかからない丁寧な暮らし

丁寧な暮らし」はインスタグラムでタグ付け投稿数350万件を超えている流行ワードです。実は先日、丁寧な暮らしをテーマに企画を提出したほど、個人的にも注目している暮らし方です。

著者の一田憲子さんは、『暮らしのおへそ』(主婦と生活社)を立ち上げ、12年にわたり取材、執筆をしてきた編集ディレクターです。数多くの暮らしのプロとかかわってきた著者の暮らしは、ユーモアとセンスあふれるアイデアが培われていることでしょう。

 世の中には、政治、経済、アート、自然などさまざまな世界が広がっています。そこで知ったことを、家に持ち帰り、ビジネスの話を掃除の能率へ、アートをティータイムのひと時へと、毎日の中に落とし込む。そうやって、世界を自分のものにしていく場が「暮らし」だと思っています。短時間でごはんを作ることも、手をかけずに部屋をこざっぱり保つことも、私の在り方、生き方へとつながっています。
 この本では、面倒くさがりの私が、毎日時間に追いかけられながら、「それでも」と暮らしを楽しむために普段やっていることを綴りました。丁寧に暮らしている暇はないけれど——。「けれど」の先にある、自分らしい日々が愛おしくてたまりません。

丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵
(一田憲子・著/SBクリエイティブ)

時間を要する手間のかかった生活かと思いきや、大雑把で面倒くさがり屋さんでも、アイデア一つで丁寧な暮らしができると言います。時間に追われる生活をしていても、自分らしい生活だ、と思うことができればそれでOKとする。そんな著者の考えに感銘を受けました。

洋服に頼らず、
おしゃれは自分の力でする

ここからは、衣食住、それぞれ一つずつ、丁寧な暮らしのアイデアをご紹介していきたいと思います。

身につける物については、いたってかんたん。
普通の服を選ぶ
ただ、それだけです。

シンプルな普通の服を選び、
鏡の前でバランスを調節して自分でおしゃれ度をアップする。

 普通だから組み合わせも自在。あのパンツには、これもあれも合わせられる。こうして、「洋服を買っても買ってもおしゃれになれない」という悪循環から抜け出し、手持ちの服からおしゃれをする、という楽しみ方が少しできるようになった気がします。
 私が苦手なのは、部屋の整理整頓だけではありません。洋服も、去年何を買ったかさえ忘れて同じようなものを買ってしまうし、クロゼットの中にどんな服が入っているかも把握できていませんでした。もしかして、それは思考も同じかも……。何を感じ、何を考えたか、その経験をきちんと蓄積し、アレとコレはどこかでつながっている、と解析する。人生の後半、インプットの量を少し減らし、部屋も洋服も思考も自分らしく並べ替えてみたいと思います。

丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵
(一田憲子・著/SBクリエイティブ)

たしかに、私もクロゼットにしまわれている洋服をしばしば忘れてしまいます。
「あ、こんな服そういえば持ってたな」
気づいた時にはもう遅く、似たような洋服を何着も買ってしまっている、なんてことも多くあります。
シンプルな洋服を上手に着こなし、無駄な出費を防ぐ。それで自分のおしゃれ度にも磨きがかかるし、クロゼットも片付く。一石二鳥ならぬ一石三鳥ではないでしょうか。

炒め物は定番3つに絞る

続いては、食卓に並ぶおかずについてです。
15分くらいで手間をかけずに作りたい。けれど味に妥協はしたくない
そんな人のために、絶対に失敗しないかんたんな炒め物レシピが紹介されています。

 一つは大根と豚バラ肉の炒め物。これは、煮物を作る時間はないけれど、煮物風のものが食べたいというときに。まずはごま油で豚バラを炒め、イチョウ切りにした大根を加えて炒めます。フタをして少し蒸したら、酒、みりん、甜麺醤、オイスターソースを各大さじ1、しょうゆ小さじ1を混ぜた調味料を流し込み、最後にニラを加えて完成。
 もう一つは、ナスと豚バラ肉の甘みそ炒め。こちらは、豚バラ肉を炒めた後、ひと口大に切ったナスを加えて炒め、砂糖、酒、みりん、しょうゆを各大さじ1/2、甜麺醤大さじ2、おろししょうが少々の合わせ調味料を加えて炒めます。
(中略)
 もっと時間がないときは、必殺もやし炒め。ベーコンを油で炒めてよく味をだし、そこにもやしを入れて炒めるだけ。塩や塩麹で味つけをしてもいいし、しょうゆやナンプラーを加えても。これを作っている横で、昆布と水をミニ土鍋に入れて、ねぎ、舞茸、絹ごし豆腐を加えてなんちゃって湯豆腐を作っておきます。これだと5~10分で2品ができあがります。
 せっかく作ったのに、いまひとつおいしくないと、忙しい中がんばってキッチンに立ったのに……とガックリきてしまいます。なので、私はどんなに急いでいても、調味料は目分量ではなく計量します。
 時にはお弁当やお惣菜を買って帰ってもいいけれど、お腹はいっぱいになってもなんだか満足感が得られません。定番のレシピさえ決めておけば、野菜たっぷりで、熱々の炒め物で晩ごはんが食べられて、「あ~、おいしかった!」とニッコリできるのです。

丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵
(一田憲子・著/SBクリエイティブ)

かんたんな炒め物でも、しっかり計量器を使っている人はどれくらいいるでしょうか。おそらく、多くの家庭が目分量で調理しているのではないかと思います。ここが、丁寧な暮らしのポイントです。たかが「もやし炒め」、されど「もやし炒め」です。(笑)
暮らしの中で、おいしいごはんを食べることは、幸せを感じる一番の近道ではないでしょうか。

「お茶の時間」は定番のものを

最後は、ほっと一息。「お茶の時間」についてです。
お茶の時間とは言っても、西洋文化のようなティータイムの時間をとる、というわけではありません。自分のお気に入りの飲み物を見つけて、家でも外でも気持ちが落ち着いたら、それだけでOKなのです。

 出かけるときは水筒に白湯を入れて持って行くし、出張先にも必ずお気に入りのティーバッグや携帯用のコーヒーを持参し、ホテルの部屋でいれて飲みます。どうやら私はお茶やコーヒーを飲むことで、充電をしているよう。
 なので、お気に入りの茶葉やコーヒー豆をそろえておくことは、とても重要です。
(中略)
 ある時、生のレモングラスにお湯を注いで作るハーブティーをいただいたら、あまりにおいしくて、家でも飲みたくて早速庭に植えました。疲れたときに、これを飲むと、す~っと気分が晴れ渡るようで、今ではなくてはならないお茶になりました。
 たかが飲み物ですが、好きな香り、味のコーヒーや紅茶は、心を落ち着ける役目を果たしてくれます。香りは頭をクリアにしてくれるし、体が温まり、疲れが取れます。原稿に行き詰まったとき、デスクを離れ、お湯を沸かして、いい香りのお茶をいれる。たったそれだけで、心のスイッチが切り替わるとしたら、やっぱりお気に入りを常備したい。「なんでもいい」より「これでなきゃ」という定番は、スイッチの効果を倍増させてくれる気がします。

丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵
(一田憲子・著/SBクリエイティブ)

特に、デスクワークをしている人には、メリハリをつけるためのお茶の時間がおすすめです。目まぐるしい日々に疲れを感じたら、ぜひお気に入りを見つけてみてください。


いかがでしたでしょうか。
本書は、一田家の築50年を超える古家での暮らしを、美しい写真とともに丁寧に紹介しています。まだまだ、私たちの暮らしを豊かにするヒントが隠れています。

この夏、「丁寧な暮らし」をはじめてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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