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【女子の人間関係】「女子ボス」ハラスメントが横行する組織の原因

こんにちは。
フォレスト出版の森上です。
 
職場やママ友、学校、ご近所さん、趣味サークルなど、あらゆるコミュニティに存在する「女子ボス」。「自分を脅かす存在だ」と思ったら、“子分”とともに、嫉妬、陰口、マウンティング、無理難題の押し付け、集団無視……といった、めんどくさい攻撃を仕掛けてきます。
 
特に職場の場合、「女子ボス」を自由にさせてしまっている原因の1つに、組織や社内教育の体制に原因があるケースも多いようです。
 
女性の人間関係に詳しく、多くの相談やアドバイスをしてきた産業カウンセラー・川村佳子さんの新刊『「女子ボス」のトリセツ』の中から、新人が次々と辞めていくことが常態化している組織の事例を一部編集して公開します。

新人を追い出し続ける「鬼の駐妻」

  ふみこさんは、念願の職場に就職が決まり、喜んでいたのも束の間、入社から2週間後に相談室にやってきました。
「不安で夜眠れない」という相談でした。
 どうやら入社したばかりなのに、必要な教育がないまま、到底対応しきれないレベルの業務を課されていました。そして、達成できなかったことに対して、厳しく叱責され続けているようでした。
 厳しく叱責してきたのは、パートに来ている50代の女性でした。指には大きなギラギラの蝶々の指輪、「これからパーティーですか」と言わんばかりのドレッシーな服装で、陰では「鬼の駐妻(駐在妻)」と呼ばれているようでした。
 ふみこさんは、初日開始1時間後に電話対応を命じられ、電話を取ることはできるものの、2コールで出なければ激しく叱責される。また、物理的に無理な場所におり、たまたま鳴る電話に出られなかったとしても、「2コールで出てって言ったでしょ!」と、怒号が飛んでくるような状況で働いていました。
 そして、たった一度の説明で、業務内容の理解がまだ追いついていないまま、到底明日までにはできないレベルの業務を課されました。
 また、今度は逆に、トイレットペーパーの交換や洗剤の購入、ゴミ捨てなどを命じ、ふみこさんが新しい洗剤を購入してくると、元々ストックで職場に置いてあった洗剤をわざわざ出すなど、「嫌がらせのために仕事を与えないのでは」とも受け取れる言動を受けていました。
 過大な要求と過小な要求――。
 2つの矛盾した命令を他人に命じることで相手を混乱させ、精神にストレスをかける「ダブルバインド状態」に陥っていました。
 困っていたふみこさんに、手を差し伸べてくれる同僚は誰もいませんでした。
 後からわかったことですが、その職場の責任者と他の社員、鬼の駐妻を含めたパートの人たちは、元々全員友人関係にありました。夫の駐在先で友人になった妻同士が、パートで勤務していたのです。
 役職や、指示命令系統が曖昧な組織。正常とは言えない人間関係。とても誰かを雇用する状況にはない職場でした。

いかがですか?
 
自分の地位や存在意義を脅かす存在を見つけると、排除する、または、自分に徹底服従させようと攻撃してくる「女子ボス」。
 
そんな女子ボスハラスメントからどのように自分の身を守ればいいのか?
 
「ハラスメントの駆け込み寺」として人間関係に悩む、多くの女性の心を救ってきた産業カウンセラーの川村佳子さんが、数多くの事例を交えながら「女子の人間関係」のキーパーソン「女子ボス」の生態と対処法をわかりやすく解説した新刊『「女子ボス」のトリセツ』は、全国主要書店やネット書店で発売中です。興味のある方はチェックしてみてくださいね。

〈著者プロフィール〉
川村佳子(かわむら・けいこ)

産業カウンセラー。北海道生まれ。一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定「産業カウンセラー」。日本人間性心理学会所属。上智大学グリーフケア研究所所属。防衛省、国土交通省、財務省をはじめ、国立機関や一般企業にて産業カウンセラーとして臨床経験を積み、現在航空自衛隊外部カウンセラー。幼少期に母が他界。亡母が闘病中に書き記していた日記を見つけ、職場での人間関係の悩みやストレスを驚くほど抱えていたことを知る。さらに、日本で初めてカウンセラー制度を導入した機関にて母が勤めていたことをきっかけに、職場のストレスや人間関係の悩みを抱えている方たちの力になりたいと強く思い、産業カウンセラーを志す。また、死別の苦しみや痛みをケアする「グリーフケア」の普及啓発にも積極的に取り組む。心理臨床オフィス「サクラメント函館東京カウンセリングオフィス」代表。著書に『嫉妬のお作法』(フォレスト出版)がある。

本記事のヘッダーイラスト:くにともゆかり
https://hoshiimoppp.tumblr.com/

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