本物の「志望動機」がわかってない?——面接官は「入りたい理由」は聞いていません!
こんにちは。フォレスト出版の美馬です。
これまで、「落ちる就活生」と「受かる就活生」の決定的な違いや「自己分析」のやり方、「挫折経験」や「ガクチカ」の作り方について、面接官の視点からさまざまな情報をお伝えしてきました。
本日は、面接官に一目置かれる就活生になる「志望動機」の作り方について、ただの元人事(樋熊晃規)著『人事がこっそり教えるヤバい内定術』からご紹介したいと思います。
志望動機は「入りたい理由」ではない
そもそも、「志望動機」について、意図を勘違いしている就活生が多いと言います。志望動機は「入りたい理由」をただ述べていくことではありません。もっとわかりやすく言えば、受かる志望動機には必ず「活躍理由」が入っていると思ってください。
次の志望動機は、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドに、某中堅私立大学から十数年ぶりの内定者として受かった就活生の文章(一部ぼかしています)です。
いかがでしょうか? 著者によると、オリエンタルランドのように身近なtoC 向けサービスをしている企業こそ、多くの就活生が「テーマパークを褒め称える」文章を書きがちになるのだそう。そんな中、企業への「魅力」「活躍」「貢献」のスタンスを兼ね備えたこの志望動機は、ライバルと強い差別化を図ることができそうではないでしょうか?
しかし、この「魅力」「活躍」「貢献」の理由を作るためには、「業務理解」が必要不可欠です。この「業務理解」という言葉は、就活生がとくに苦戦するキーワードでもあるようです。
就活生が混乱しがちな「事業理解」と「業務理解」の違い
「事業理解」は得意、「業務理解」は苦手。これは、就活生が陥ることの多い罠の一つだと言います。そもそも、多くの就活生は「事業」と「業務」を明確に分けて考えていないことがほとんどだそうです。
かんたんに言えば、「事業」というのは、主語が「企業」で、会社全体としての取り組みを指しており、「業務」というのは、主語が「社員」で、日々
社員が携わっている仕事を指しています。
たとえば、大手食品メーカーの森永製菓の場合、主な事業は「菓子(ハイチュウなど)」「健康食品(ウイダーin ゼリーなど)」「冷菓(チョコモナカジャンボなど)」を製造・販売していますね。就活生に限らず、ほとんどの人が、森永製菓という企業が「どんな商品を製造して販売する事業をしているのか?」は理解しているのではないでしょうか。
一方で、森永製菓の社員が「日々どんな仕事をしているのか?」については、きちんと説明できないことが多いです。これも、就活生に限らず一般のビジネスパーソン、職種が違う人たちならなおさら知らないことが多いと思います。
著者曰く、この「事業理解」と「業務理解」に違いが生まれる一番大きな原因は、「情報取得の仕方が異なる」という点です。たとえば、就活生がほぼ必ず参加すると言っても過言ではない、「企業説明会」ですが、企業説明会の内容は、ほぼ「事業理解」に関する情報です。
一般的なものであれば、「自分たちの企業がどんな事業、サービス、取り組みをしているのか?」「どんな価値観を大切にしているのか?」を1時間程度で説明してくれるものですね。つまり、就活生に向けて、わかりやすく「企業全体」の話をしてくれている時間です。
説明会の限られた時間の中では、「1 人の社員にフォーカスをした細かい業務の話」は、優先順位的にはあまり高くはありません。しかし、もしも就活生であるあなたが、より深く「業務理解」をしようと思ってくれるのならば、ぜひ積極的に「OB 訪問」をしてみてほしいと、著者は言います。これが、一番効果的に「業務理解」をするための手段です。
OB 訪問であれば、「日頃、社員はどんな業務をしているのか?」「その業務はどんなところが大変なのか?」「業務のやりがいや楽しさは、どんなところにあるのか?」「その業務ではどんな能力が求められているのか?」「その業務ではどんな人が活躍しているのか?」など、細かく、具体的な話を聞くことが可能となります。
OB 訪問ができなかった、あるいは都合上できない就活生ももちろんいると思います。そんなあなたも、心配しなくても大丈夫です。そんな時は、企業の採用サイトの「社員インタビュー」を読み込んだり、説明会や企業開催のイベントで自分から積極的に質問をしたり、場合によっては本番の面接の中で逆質問という形で情報収集をするなど、方法はいくらでもあります。
これらの方法は、ただ参加するだけでどんどん情報を説明してくれる“受身的な”企業説明会と異なり、自分から積極的に行動する“能動的な”姿勢が必要です。正直、面倒くさいかもしませんが、この行動や姿勢の差が、きっと「情報の差」になるはずです。「事業理解」だけではなく「業務理解」も深くできている情報の差こそが、最終的には内定を勝ち獲れる「就活強者」と、内定を逃す「就活弱者」に分かれる要因になります。
先ほどもお伝えしましたが、志望動機においては、「行きたい理由」だけでなく「活躍できる理由」まで作り込んでください。そのためには、「事業理解」と「業務理解」を切り分けて考える必要があり、そして、ライバルの就活生が苦手としている「業務理解」の深さで、内定を勝ち獲りにいくことをおすすめします。
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さて、以上のことを踏まえて面接官がシビれる志望動機をぜひ作ってみてください。もちろん、今回お伝えさせていただいた内容は、一部にしかすぎません。まだまだ詳しい作り方が掲載されています! ぜひ本書を手に取ってみて詳細を確認してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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