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面接官をあッと言わせる「挫折経験」はこう作る!

こんにちは。フォレスト出版・編集部の美馬です。

12月新刊の『人事がこっそり教えるヤバい内定術』、発売から1週間ほど経ちましたが、おかげさまで各所皆さまからご好評いただいております。

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さて、本日は本書のAmazonレビューで多くの方が書き込んでくださった「『正しい情報』『リアルな情報』が1冊にまとまっている」ということについて、じつは知らない人が多い就活における「正しい情報」「リアルな情報」を、特別にいくつかご紹介していきます。

▼こちらの投稿で「はじめに」を全文公開しています。

面接で必ず聞かれる「挫折経験」では、いったい何を見られているのか?

「挫折経験」は、就活において面接時に必ず聞かれる質問ではないでしょうか? たいていの就活生は、「何かしらの挫折経験とその挫折を乗り越えるまで、そしてその経験からの学び」という一連のパッケージで準備をしているはずです。

面接官も、挫折は“乗り越えた”前提で話を聞いてくるものです。たしかに、「こんな挫折があって……、結局その挫折は乗り越えられなかったんです」と話す就活生はおそらくいないのではないでしょうか。

つまり、就活生も面接官も、「挫折経験」「乗り越えた話」「どんなことを
学んだか」という共通認識
で面接が進んでいくということです。では、ここでいったい面接官は、就活生の何を見て、どんなところを評価しているのでしょうか? 

著者のただの元人事(樋熊晃規)さんがある企業で人事をしていた際に、「挫折体験」のエピソードを面接で見ていたポイントは大きく分けて2 つあったと言います。

それは、「学びの活用=視座の高さ」「ストレス耐性=諦めない力」です。

「学びの活用=視座の高さ」は、言い換えれば「再現性」のこと。もっとわかりやすく言うと、「その挫折経験を他の経験にも活かしたことはある?」という視点のことです。

挫折経験というのは、長期間の試行錯誤とそこから大きな学びが得られる、つまり「人が成長する『きっかけ』になる経験」と解釈することができます。そのため、視座の高い人は、その学びを1つの経験に留めず、「他の経験でも活かせないか?」と考えているものです。

その時に学んだことを、なんのためらいもなく他者のために活用する=共有ができる人もいます。こういった学びを、他の経験に活かして周囲の人に還元する、という視座の高さは、仕事においても非常に重要視されることは言うまでもないですよね。

自分の挫折経験を今一度見直して、
「挫折経験として評価されるだろうか?」
「もっと納得感のある挫折経験のネタはないだろうか?」
「挫折経験から得た学びが、一つの経験に留まっていないだろうか?」
「他の経験に活かした、周囲のために活かした、そんな話はないだろうか?」

こんなふうに、面接官側の視点から見て良い評価が得られるように挫折経験を再構築してみてください。

挫折経験は「長期経験」と「外的要因」を盛り込んでつくる

先ほど、挫折経験を再構築する時のキーワードは「再現性」とお伝えしました。より再現性のあるエピソードを作るためには、次の「ストレス耐性=諦めない力」のアピールが必要となります。

こうしたワードを耳にすると、たいていの就活生は“なんとなく”抽象的なイメージをしてしまいがちです。挫折経験は、たしかに精神的に負荷がかかる場面ではありますが、そもそもその乗り越え方によって、初めて会った面接官が、その人の「ストレス耐性」や「諦めない力」をチェックできると思いますか?

もちろん、一概にチェックできない、とは言い切れませんが、著者は就活生の「どんな経験を挫折と感じるのか?」という捉え方や、キャパシティ(許容量)を重点的にチェックしていたと言います。

たとえば、実際に著者が面接官をしていた時に出会った就活生に、次のような挫折経験エピソードを話す人がいたと言います。

「サークルに友人が来なくなってしまって、声を掛けてもなかなか来なくて、でも諦めずに声を掛け続けたことで来てくれるようになりました!」

「スーパーの品出しの時に生まれて初めて他人から怒られてしまって、そこからは品出しのスピードを意識するようになり、自分の努力を評価してもらいました!」

これには、当時の著者も「えぇ、そんなことで……」と絶句するしかなかったと言います(笑)。

著者が就活生の時、「挫折」という言葉を調べたことがあるそうなのですが
、そこには「心挫けて諦めること」とありました。要するに、「サークルに友人が来ない」「バイトで怒られた」なんて、正直そんな経験で心が挫けたり諦めていては、大きな仕事の負荷がかかった時に「すぐに辞めちゃうんじゃないか」と思われてしまうのは仕方ない、ということです。

そう思われないように面接を攻略するためには、「自分が設定した『挫折経験』そのものが、第三者から見て本当にしんどい経験だったのか? 誰しもが心挫けるような経験か?」という客観的な視点を持つと良いようです。

その前提をもとに、著者はさらに2 つの視点、「長期経験」「外的要因」で挫折経験のネタ出しをすると良いと考えているようです。

長期経験

「挫折経験」と言うからには、その過程で様々なことを試してみて、試行錯誤して挑んでみて、それでも思うような結果が得られなかった、と話すのが自然ではないでしょうか? そうなると、試行錯誤するだけの期間があったことが伝わるほうが話のネタとしてはベターですよね。

著者が実際に出会った就活生で、「スキーサークルで雪山で遭難した」と
言う人がいたようですが、詳細を聞くと「2 時間ほど遭難して」とのことで、「それは挫折というよりただの恐怖体験じゃん……」と思ったことがあるようです。

ほかにも、「留学して、最初はなかなか話せなくて、でも最後は現地の人と仲良くなりました!…… 2 週間の短期留学ですけど」と言う人もいて、「そんなのただ最初はみんな緊張してるだけだろ!」と思ったこともあるとのことです(笑)。

要するに、短時間、短期間の経験では「試行錯誤をして、それでもうまくいかず……」と語るにはあまりにも短すぎるということ。ルールがあるわけではないですが、“1 年以上”のある程度の長期間にわたる経験の中で「うまくいかなかったこと」「試行錯誤しても難しかったこと」「その結果をどう工夫して頑張ったか」を面接官に伝えたほうが、より納得感が増すのだと言います。

外的要因

続いてのポイントは「外的要因」。言い換えれば、「自分の努力ではどうしようもなかった」という視点のことです。 

たとえば、「怪我」や「家庭の金銭的事情」で自分ではどうしようもなく何かを諦めざるを得なかった、という話になります。実際に著者も、高校時代の「怪我」の挫折経験をネタにして面接に臨んでいたようです。

「あまり心挫けて、諦めたという経験はないのですが、高校の野球部の時に半年ほど腰を怪我したことが、これまでの人生で一番の挫折経験だったように思います。理由は、自分の想いや努力でも『どうしようもない』ことがあると初めてその時痛感したからです。最初は、裏方としてこれからチームのためにどう貢献できるかということを考えていましたが、やはり裏方ではなく、選手としてチームに貢献をしたいと思うようになりました。裏方の仕事をする傍ら、選手として復帰するためにリハビリも継続して、最終的には選手として最後の夏を迎えることができました。どんな状況になっても、一度はへこんでも、そこで諦めず今自分にできる最善は何か考え抜くことの重要性を、この経験から学ぶことができました」

就活生当時に使っていた挫折経験文

この話は、著者の「長期経験」である野球部の活動と、「外的要因」である怪我という要素が重なって、面接官の納得感を満たすものになっているというわけです。

以上のように、人事目線から見た就活生を評価するポイントがわかると一気に攻略できそうな気がしませんか?「挫折経験」の場合は、「再現性」の確保と、「どんなことをストレスに感じるのか?」という誰もが納得するエピソード、そしてエピソードは「長期経験」と「外的要因」を盛り込んで作ってみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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