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「オーガニックだから安全」ではない。本当に肌にいい化粧品を選ぶ3つのポイント

前回、【ほとんどの人が「本当に肌にいい化粧品」を知らない】というお話をご紹介しました。多くの人が肌にいいと信じて買い求める化粧品のなかに、【オーガニック化粧品】があるのではないでしょうか? 今回は、オーガニック化粧品も実は安全とは言い切れないというお話です。

記事の後半では、これまでのお話を踏まえた【本当にお肌にいい化粧品を選ぶときの3つのポイント】をご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

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オーガニック化粧品はほんとうに肌にいいのか?

 オーガニック化粧品やノンケミカル化粧品など、自然派化粧品といわれる化粧品が増えています。こうした商品は欧米で流行りはじめ、2001年に日本の薬事法が改正されたことで、輸入しやすくなり、日本国内でも一気に増えました。
 欧米人はシミに対して、とてもおおらかということをご存じですか? 日照時間が少ない地域が多い欧州では、夏にリゾート地でしっかりと肌を焼くことがステイタスなのです。
 彼らにとって、夏に黒い日傘をさして、手袋をして、帽子をかぶる日本人の姿は、大変滑稽に見えます。実際、「なんであんなことをしているの? 意味がわからないし、変な格好しているよね」と言われています。リゾート地で日傘をさしているのは、日本人やほかのアジア人だけなのです。
 オーガニック化粧品では、植物のもたらす美肌効果がうたわれますが、実は、植物には「植物毒」といわれるものがあります。薬が、薬として効果を発揮するときもあれば、ときに毒にもなることもあるのと同じで、美容作用があるととらえることもできるし、植物毒の刺激でシミになる、ということだってあるのです。欧米人は自然の植物がもつ毒によってつくられるシミも、あまり怖れません。
 もともと、浸透剤のような成分についても、欧米で開発され、化粧品に使われるようになりました。ですから、浸透剤の使い方についても、とてもおおらかなのです。欧米は日本と違って乾燥が厳しいですから、肌のバリアを壊してでも、保湿成分を肌内部に浸透させたほうがいい、という考えなのです。肌のバリアを壊すと、刺激に弱くなります。肌はしっとりしても、シミになり、バリアが壊れているので、肌の油分や水分を保持することができなくなり、結果的に肌の乾燥が進みます。
 シミをつくりたくないと思う日本人が、シミを気にしない文化を持つ海外の化粧品を使うのは、そうとう化粧品について見る目がないと難しいのが現実です。
 つまり、オーガニック化粧品だからといって、肌にとって安全安心とはかぎらないのです。

化粧品成分が肌内部へ浸透することをなぜ禁じているのか?

 CMをよく見てください。「ナノコラーゲンだから皮膚に浸透して」とか、「美容成分がしっかりと浸透して目元にハリがでます」といったテレビや新聞の広告でも、下の方に必ず※印で「化粧品が作用するのは角質層までです」といった文章が、とっても小さな字で書いてあります。それは角質層よりも深く内部にまで入ると書いたら、薬事法に違反してしまうからです。
 どうして、日本の法律では、化粧品の成分については角質層までの作用しか許していないのでしょうか? 化粧品の成分を肌の内部まで浸透させることが安全ではないと考えているから、法律で禁止しているのではないでしょうか? まずは理由を考えてみることです。その第一歩が踏めれば、少なくとも、いまより美肌は手に入りやすくなります。「まるで脱法ハーブね」と笑いながら読み進めていただき、化粧品メーカー各社がどういう考えやポリシーで製品づくりをしているのか、姿勢だけでも見極められるようになれれば、成分1つ1つがわからなくても美肌を手にすることができるようになれます。

「3つ」を知っている化粧品メーカーを選ぼう

 化粧品を選ぶには、メーカーが次の3つのことを知っているか確認してみましょう。

・「肌のバリア機能を守る方法」を知っているか?
・化粧水やクリームの「本来の目的」を知っているか?
・よい成分をてんこ盛りするのではなく、「肌の環境を整える方法」を知っているか?

 摩訶不思議な化粧品業界ですから、化粧品をつけているつもりで、肌にウソをつけていることにもなりかねません。売れ筋の化粧品と肌のためになる化粧品はまったく違います。
 本書では、ご自身で肌のためになる化粧品を選べるようになることを目指します。
 美白化粧品や保湿化粧品、オーガニック化粧品に頼らなくても、“正しい手当”をすることで美肌を実感される方がほとんどです。とくに乾燥肌や加齢によるといわれるくすみなどは改善することが多いものです。もちろん1~2か月はかかりますが、確実に美肌になっていきます。

美肌を手に入れる、たった「3つのポイント」

 美肌を手に入れるポイントは次の3つです。

・「強い浸透剤が入った化粧品」を避けて、皮膚のバリア機能を強くする
・肌のバリア機飽が弱まるときに使用するメイク落としは、「水で洗い流せるもの」を使わない
・健康なバリア機能のある肌に戻ったら、「適度な刺激」を肌に与える

 それでは、具体的に1つ1つご説明していきたいと思います。本書を読み終えたとき、もう一度このページに戻って来てみてください。きっと化粧品のウソもホントもお見通しになっていることを実感されるはずです。

『ウソをつける化粧品』(小澤貴子 著)「はじめに」より抜粋

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(編集部 杉浦)

Photo by Matthew Tkocz on Unsplash

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