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まずは吐き出す


2024年6月1日(土)朝の6:00になりました。

天才とは、いつでも自身を駄目だと思っている人たちである。

どうも、高倉大希です。




昔から、水泳の授業が苦手でした。

どうしても、25mを泳ぎ切ることができません。


15mくらいで苦しくなって、足がついてしまいます。

隣のレーンでは友だちが、なんの苦労もなくスイスイと泳いでいきます。


ちゃんと、息継ぎはしているはずなのに。

どうして、こんなにも違うのだろう。


「収入が高くて困っている」とか「自分の異性が好きなんだけど、どうしよう」と悩む人がいてもよさそうなのに、見当たらないのはどうしてでしょうか?それは僕たちが生きる社会には無数の「当たり前」があり、そこから外れる人が悩んでいるのです。

深井龍之介(2022)「歴史思考」ダイヤモンド社


そんな悩みを抱えつつも、めげずに練習し続けました。

すると、とあるタイミングで衝撃的な事実に気がつきます。


息を吐いていない。

吸うことばかりに必死になって、水中で息を吐いていなかったのです。


顔を上げたときに、吸うことと吐くことの両方をしていたわけです。

そりゃあ、苦しくて当然です。


中学生の頃に読んだヨガの本に「息を吐きつづけると、出しきったところで吸う息が自然に入る」というようなことが書いてあって、感心したことがあります。それを、なるほどなぁと実感してから、ぼくはまずは出しきろう、と考える体質になっています。

糸井重里(2014)「インターネット的」PHP研究所


水中で、ブクブクブク。

顔を上げて、ハッ。


それからというもの、泳ぐことの苦しみが格段に軽減されました。

これまでの悩みは一体何だったんだと思うくらいに、スイスイと泳げます。


なるほど、ものごとができるようになるというのはこういうことか。

ひとりの少年が、この世の真理にすこし触れた瞬間でした。


学問をするとは、目からウロコが落ちること、じぶんのみかたがガラッと変わることです。自分がガラッと変わると、どうなるか。それまでの自分は、いったい何を考えていたんだと思うようになります。

養老孟司(2023)「ものがわかるということ」祥伝社


吐きさえすれば、あとは勝手に吸い込みます。

意識しなければならないのは、吸うことではなく吐くことです。


毎朝6:00に書いているのも、結局は同じです。

意識しなければならないのは、入れることではなく出すことです。


出せば、勝手に入ってきます。

出せば出すほど、入ってきます。






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