綾小路 英虎(ひでとら)

大学教授。データの専門家。経済的自立コンサルタント。 外資系グローバル企業で戦略コンサ…

綾小路 英虎(ひでとら)

大学教授。データの専門家。経済的自立コンサルタント。 外資系グローバル企業で戦略コンサルとデータサイエンスの25年以上の経験。 実直に働きながら経済的自立を実現する方法論を確立。「地球上のすべての個人が、お金から自由になり、自分が本当にやりたいことをやれるようになる」世界を創る。

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『ウェルビーイングな人々』3人目: 「それいいですね」が口癖の人 【後編】

私のケースで言うと、若くてエネルギーを持て余らせていた頃の口癖は、 「なるほど」である。これは完全に自分の意識になかった。 「なるほど」と言った覚えが全くなかったが、後輩達からは、「いつもなるほどと言ってます」と明確に指摘された。 これはほんとに勉強になる。 そして私が好きな口癖は、「それいいですね」である。 なにか提案した時に、とりあえず「それいいですね」と言われると、これいいんだと思って、色々話が発展していく。 そして、実際あまり考えていなかったこともその流れでなん

    • 『ウェルビーイングな人々』3人目: 「それいいですね」が口癖の人 【前編】

      口癖は大事である。 自分では気づかない反射的な反応で出る口癖は、その人と一緒に働きたいかを決める大事な要素になる。 反射で出る口癖が否定的な場合は、通常大変なことになる。 おそらく周りの人は、まず否定で返ってくることを想定したうえでその対応を考えてくる。 「気持ちはよく分かります。でも今回何とかやってもらえないですか?」 こういう感じで、なんかやたら自分を持ち上げてくるケースが多い場合は、否定的な口癖が多いと思った方がいい。 持ち上げられるとなんかいい気分が

      • 『日本株をやってみよう! その9 人間は投資に向いていない② データファースト、行動セカンド』

        投資に目を向けよう。 投資の場合、さらに厄介なのは、「損失回避性」に「焦り本能」がもれなく、くっついてくることである。 結果何が起こるかというと、損が出たときに、すっごい焦っちゃうことである。 とくに、なんらかの外部環境変化が起こっている場合は、その傾向が顕著になる。 「コロナの影響で、このまま株価が落ち続けたらどうしよう。」と思い、ついつい売ってしまう。 外部環境で株価が落ちたときは逆に買い場だと、金融のプロの方々は指摘されていると思うが、本能なのでなかなか抵抗が難

        • 『日本株をやってみよう! その8   人間は投資に向いていない① 心理作用と本能が邪魔をする』

          人間は投資に向いていない。 まずは、その事実を正しく認識し、その上でどう対応したらいいかについて理解してほしい。 ここの壁を突破できないと、人間の本能に支配され、無気力になるか、勝ち目のない博打に走るようになってしまう。 それでは始めよう。 まずはベーシックなところで、利益を得ることよりも損を回避することを重視する、損失回避性という心理作用が働くことがある。 定量的には、利益を得ることに対して損をすることの心理的インパクトは2.25倍、というのがノーベル賞を

        『ウェルビーイングな人々』3人目: 「それいいですね」が口癖の人 【後編】

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        • 江戸時代に学ぶお金
          27本
        • 一緒に働きたい人
          15本
        • ウェルビーイングな人
          1本
        • 「実直な大人のための寺子屋塾」塾生の声
          13本
        • データドリブン投資
          8本
        • 個性化の時代に向けたZ世代、アルファ世代の研究
          7本

        記事

          『日本株をやってみよう! その7 株式投資で損するケース②: 自動車事故と上場企業の倒産の割合』

          損をする2つ目はなんであろうか? 2つ目は、投資した企業の倒産である。これが怖い。 これが怖くて株式投資を躊躇している人を少なくとも10人は知っている。 では上場企業が倒産する割合はどれくらいなのか。 過去30年の日本の上場企業の倒産割合は、0.29%である。 ちなみに自動車事故で死亡する割合が、0.9%である。 死亡する可能性があるから車に乗らないという人は世の中にどれくらいいるのか。 倒産割合は、自動車で死亡する割合の3分の1以下であるという事実をま

          『日本株をやってみよう! その7 株式投資で損するケース②: 自動車事故と上場企業の倒産の割合』

          『日本株をやってみよう! その6 株式投資で損するケース①: 損切りと辻斬』

          損するケースは2つある。 1つ目は、買った時よりも安い値段で売ることである。 車やパソコンだったら、買った時より安く売るのは当たり前だが、株は、日々つかって価値が減っていく類のものではなく、減価償却を考慮する必要はない。 この買った時と売った時の値段の差を売却損と呼ぶ。 売却損を出すことを、別名、損切りという。 損切りは、戦国時代後期、江戸時代初期にはやった辻斬みたいで、まず響きがいやである。 そして響きだけでなく、もちろん実態もいやである。自分で自分の損を確定する

          『日本株をやってみよう! その6 株式投資で損するケース①: 損切りと辻斬』

          『日本株をやってみよう! その5  株式投資で儲かるケース②: 不確実なものと確実なもの』

          儲かるケースの2つ目は、配当金をもらうことである。 配当金は株式における1つの重要アイテムであり、このアイテムの使い方がうまいか下手かで投資のレベルがかわってくる。 この配当金と売却益の本質的な違いは何であろうか? それは確実性である。 売却益はでるかどうかわからない不確実なものである。 一方約束された配当金は確実にもらえる。 確実なものは、不確実な世界で戦うための確実な武器になる。 うまくこの武器をつかっていこう。 儲けの3つ目は、株主優待をもらう

          『日本株をやってみよう! その5  株式投資で儲かるケース②: 不確実なものと確実なもの』

          『日本株をやってみよう! その4  株式投資で儲かるケース 前編: ぬか喜び益とスペイン代表』

          株式投資で儲かるケースは3つある。 それぞれ何でしょうか? ちょっと考えていただけますでしょうか。 ・・・ (しばらく時間をおきます。) 頭に浮かびましたでしょうか?  これらがサッと出てこないと少しばかりまずいですね。 1つ目は、買った時よりも高く売る。当たり前ですね。 売った時と買った時の差、これを売却益と呼ぶ。 この売却益に似て非なる言葉に含み益がある。 別名、ぬか喜び益。 含み益は、買った時よりも株価が上がってみかけの利益が出ている状態である。ただあくまでも

          『日本株をやってみよう! その4  株式投資で儲かるケース 前編: ぬか喜び益とスペイン代表』

          『日本株をやってみよう! その3 はじめに理解すべきこと』

            日本株に自分で投資することを決意したとして、 はじめに理解しないといけないことは何でしょうか? いいアイディアありますか?  こう聞くと、前いたIBMの戦略グループだと、速攻で100個くらいのアイディアが返ってきてました。 いい組織でした。 ただ、一般的には結構こういう質問難しいですよね。 ここはアナロジーで考えてみましょう。 例えば、サッカーをやるとして、はじめに理解しないといけないことは何でしょう? 少なくとも「戦術的ピリオダイゼーション」とか

          『日本株をやってみよう! その3 はじめに理解すべきこと』

          『日本株をやってみよう! その2 思考停止を停止する』

          今、日本株に追い風が吹いていて、 SBI証券と楽天証券で手数料が無料、新NISAを使えば個別株は年間240万円まで税金もなし。 でもどの企業の株を買えばいいか?  ・自分が好きな企業。  ・人に勧められた企業。 どっちもおそらくうまくいかない。 じゃあどうする? じゃあどうするかというと、答えは1つで、 『自分の頭で理解して、自分の頭で判断する。』 大事なことを決断する時には、当たり前のことですね。 ・学校を選ぶ。 ・働く会社を選ぶ。 ・生涯の伴侶を選ぶ。 過去

          『日本株をやってみよう! その2 思考停止を停止する』

          『日本株をやってみよう! その1 清濁併せ呑む』

          今、日本株に追い風が吹いていて、SBI証券と楽天証券で手数料が無料、新NISAを使えば年間240万円まで税金もなし。 それならやってみようかと思った人がいると思う。 ただここで問題となるのは、「じゃあ、どの会社の株を買えばいいの?」である。 税金が無料になるとはいえ、儲からなかったら払う税金も発生しない。 「あまり難しく考えずに、自分が応援したい企業の株を買えばいいんだ」 という意見がある。 「自分はディズニーランドが好きだから、オリエンタルランドの株を買おう」とい

          『日本株をやってみよう! その1 清濁併せ呑む』

          『統計と筋トレが霊長類最強を創る! 後編』

          統計も筋トレと同じ構図である。 統計自体は目的ではない。投資収入を上げる目的の手段としての統計である。 筋トレをやらないと競技でのパフォーマンスが上がらないように、統計の理解がないと投資収入を上げることは難しい。 スポーツでは、そのスポーツで必要となる基礎となる筋力がないと、パフォーマンスが出ないのは自明である。たとえば総合格闘技で、もし腹筋が弱かったら、ボディの攻撃を受けたときに瞬殺されてしまう。同じように、体幹の筋肉の弱いGoodダンサーというのもあり得ない。そして

          『統計と筋トレが霊長類最強を創る! 後編』

          『統計と筋トレが霊長類最強を創る! 前編』

          統計と筋トレには共通点がある。 「一部の好きな人はやたら好きだが、多くの人は関心がない」ということである。 やたら好きな人はそのもの自体が好きだから、手に負えない。 私の友人にも筋トレ好きの大学教授がいて、彼は50歳でベンチプレス130Kg、デットリフト200Kg、スクワット170Kgのビッグスリー500Kgを達成している。 正に手に負えない。 同じように、統計が大好きな人がいる。 今ではそういう人は「データサイエンティスト」と呼ばれる正式な職業として、その想い

          『統計と筋トレが霊長類最強を創る! 前編』

          『ウェルビーイングな人々』1人目: 笑いの沸点が低い人 [後編]

          ただ、笑いの沸点が低いことは、得こそあれ、困ることはない。 さすがに笑ってはいけない状況で笑うことはないわけで、笑ってはいけなくない状況で笑うことに害はない。 というか、むしろ益しかない。 そして人間は基本的に笑いをとることが好きである。 ちゃんとその人の意図を汲んで笑うと、例外なくみんなすごいうれしそうな顔をする。 そんな顔をした人に囲まれて仕事をしていると、こちらもうれしくなってくる。 正直私は、そのうれしそうな顔を作る側の人間であるが、時には私にもそう

          『ウェルビーイングな人々』1人目: 笑いの沸点が低い人 [後編]

          『ウェルビーイングな人々』1人目: 笑いの沸点が低い人 [前編]

          笑いの沸点が低い人はとてもいい。 何かちょっとしたことですぐ笑ってくれる。 そうするとこっちも調子に乗ってくる。 「俺って、おもしろいのかな?」 だんだん普段だったら言わないようなことも、その人の前だとどんどんしゃべるようになる。 「おー、こういう話もうけるんだな。じゃあこれもいけるわ。」 そして、その話もうける。 「俺って、もしかしたら笑いのセンスあるかも。」 残念ながら、それは勘違いである。単にその人の笑いの沸点が低いだけである。 笑いの沸点に関しては一般に、

          『ウェルビーイングな人々』1人目: 笑いの沸点が低い人 [前編]

          【ウェルビーイングとは何か③】『私の考え』

          私自身、経済的自立を世に広める活動をしているが、経済的自立を実現してどういう生活を送ってほしいかということとして、以下を述べている。 「あなたはお金から自由になって、何をしたいのか?」 ビーチで昼からビールを飲みたい、朝から夜までずっとゲームしていたい、韓国ドラマをぶっとおしで全部見たい、資格の勉強をしたい、1日中寝ていたい…… いろいろ出てくると思うが、ここに挙げたようなことは、今でもやろうと思えばできることである。というか絶対できるから、ただやればいい。

          【ウェルビーイングとは何か③】『私の考え』