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丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)『鳥の歌』装幀 吉岡実 福武書店 1987年8月刊 228ページ  小野二郎先生(1929.8.18-1982.4.26)

丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『鳥の歌』
装幀 吉岡実
福武書店 1987年8月刊
228ページ
2021年3月12日 拾い読み
https://www.amazon.co.jp/dp/4828822356

「近代日本は楠木正成の亡霊のせいで国運を誤った!
 日本文学史に新しい照明を当てる問題評論集。
『忠臣蔵とは何か』への批判に答えた反論2篇を収録。
最新文芸評論集。」

2021年3月11日購入
アマゾン中古 351円
(初版 帯あり)

「楠木正成と近代史」『海燕』1987年7月号
「お軽と勘平のために」『群像』1985年5月号
「文学の研究とは何か」『群像』1985年7月号
「ある裁判小説の読後に」『新潮』1978年8月号
「鴎外の狂詩のことなど」『新潮』1978年9月号~11月号
「白い鳥」『新潮』1978年12月号~1979年1月号(「鳥の歌」改題)
「茨の冠」『新潮』1979年2月号~3月号
「荻生徂徠と徳川綱吉」『海燕』1985年1月号

確かに読んだことのある、
よく憶えている文章なのに、この本、
『鳥の歌』は持っていなかった。

『新潮』
1978年8月号~1979年3月号連載を、
聖心女子大学図書館に勤めていた、
横浜市民だった頃(1978-87)に、
読んでいたのかなぁ?

四十年以上も前に読んだのだったら?
何故こんなに、文章を鮮明に憶えているんだろう?

68歳の今は、
数日前に読んだものが思い出せなかったり、
憶えていなかったりするのに…。

大学五年生だった私は、
1977年4月から翌年3月までの年季契約で
明治大学生田校舎図書館(農学部・工学部)の
アルバイトをしていて
(臨時職員労働組合連絡員もしていて)、
1978年2月25日に、

丸谷才一
『梨のつぶて』
晶文社 1966.10
1978年2月28日5刷
880円
https://note.com/fe1955/n/n49dc2860af81

を、明治大学生田校舎生協で買って、
明治大学文学部を卒業する頃に読んだ。
何度も読み返していたなぁ。

正徹(1381-1459)からの引用、
「よしの山はいづくぞと、人たづね侍らば、
ただ花にはよし野、
もみじにはたつたをよむことと
思ひ侍りてよむばかりにて、
伊勢やらん、日向やらんしらずと答ふべきなり。
いづれの国と才覚はおぼえて用なし、
おぼえんとせねども、おのづからおぼえらるれば、
よしのは山としるなり。」

暗唱してました。

昨日(2021年3月12日)は、
いつも通りのビール(プレミアムモルツ香るエール500ml)と
缶チューハイ(キリン本搾り350ml 2本)を飲みながら、
バゲット(福岡市室見「ドンバル」)と
QBBチーズを食べたら眠くなって、
いつも通り17時頃寝ようと思っていたのに、
夕方アマゾンから届いていた本
『鳥の歌』を開封して、
古本の状態を確認しようと開いてみたら、
拾い読みがやめられなくて、
一時間半以上経ってしまっていました。

「アウエルバッハの『ミメーシス』[1946]
https://ja.wikipedia.org/wiki/エーリヒ・アウエルバッハ
https://en.wikipedia.org/wiki/Mimesis:_The_Representation_of_Reality_in_Western_Literature

が「ヨーロッパ文学における現実描写」(これは副題)を
論じた名著だといふことは誰でも知つている……
とは言へないにしても、知る人ぞ知る、くらゐなら
充分に正しいだらう。」
p.190「茨の冠」

四年生だった1976年に、
小野二郎先生(1929-1982)
https://ja.wikipedia.org/wiki/小野二郎
の大教室での講義
「比較文学」を最前列で聴講して、
エーリッヒ・アウエルバッハ
『ミメーシス ヨーロッパ文学における現実描写
(筑摩叢書)』
篠田一士・ 川村二郎訳
筑摩書房 1967
https://www.amazon.co.jp/dp/4480081135
https://www.amazon.co.jp/dp/4480081143

を教えてもらいましたが、私は最初の
「第1章 オデュッセウスの傷痕」
しか読めませんでした。
でも、その内容を今でも少しは憶えています!

そして、その数年後に、
丸谷才一「茨の冠」
を読んだのでしょうか。

小野二郎先生は、
丸谷才一
『梨のつぶて』
晶文社 1966.10
の編集者でした。

「丸谷才一氏とは、
1966年、氏の第一評論集『梨のつぶて』の編集者として、
御茶ノ水の山の上ホテルで一度か二度、
ちょっと面倒な打ち合わせをしたことがある。
編集者といっても、じっさいの企画と編集は
小野二郎がやり、私は最後の本づくりを手伝っただけ。
したがって小野さんをあいだにはさんでのつながり。」
津野海太郎
『百歳までの読書術』
本の雑誌社 2015.7
p.120「私の時代が遠ざかる 」
https://note.com/fe1955/n/n818f98daca0d
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/883438915064082

小野先生は、晶文社創業(1960年)以前、
弘文堂の編集者だった頃、
「現代芸術論叢書」の一冊として
丸谷才一の第一評論集を企画して
予告(単行本巻末広告)も
出ましたけど、刊行はされませんでした。

https://www.msz.co.jp/topics/archives/08097.html
「「ツノ出せ、オノ出せ、オサダ出せ」
の晶文社を設立する前の小野二郎さん」
小野二郎(1929.8.18-1982.4.26)
津野海太郎(1938.4.6- )
長田弘(1939.11.10-2015.5.3)


1982年初夏、
小野先生の葬儀、四谷イグナチオ教会の庭で、
丸谷才一さん、津野海太郎さんを、初めて見ました。
最初で最後、なのでしょう。

昨日読み終った本。 津野海太郎『百歳までの読書術』 http://goo.gl/li8ZTq #bookmeter 本の雑誌社 2015年7月刊。 『本の雑誌』2012年2月号〜2015年2月号連載を加筆・再構成。 装丁平野甲賀。...

Posted by 山本 鉄二郎 on Tuesday, September 8, 2015

http://www.aokishoten.com/yuko/yuko94.html
「ウィリアム・モリスをはじめて知ったのは、
小野二郎先生の教室だった。
大きな体で大きな顔で、たのしそうに喋る方だった。」

読書メーター
丸谷才一の本棚
登録冊数179冊 刊行年月順
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091201

"発表年月日順・丸谷才一作品目録.xls"
エクセルファイル(約三千行)
単行本・文庫本90数冊分の
目次・初出・書評対象書を、
発表年月日順に並べ変えて
編成、作成中。

完全編年体・丸谷才一全集
(の目次・内容一覧)

1925年8月27日誕生
2012年10月13日逝去
「ゆがんだ太陽」
『秩序』第1号(1952年1月発行)

「わが青春の一ページ
 桐朋学園音楽科60周年記念
コンサート・祝賀会での挨拶
 2012年10月8日」
『別れの挨拶』集英社 2013年10月刊

を夢想(妄想)してます。


https://note.com/fe1955/n/n49dc2860af81
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『梨のつぶて 文芸評論集』
晶文社 1966.10

https://note.com/fe1955/n/n3c66be4eafe5
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『日本詩人選 10 後鳥羽院』
筑摩書房 1973.6

https://note.com/fe1955/n/n39b0bac5071d
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『星めがね』
集英社 1975年10月刊
320ページ
[写真]
「新聞や週刊朝日などで多くの書評を書き続けた
丸谷才一氏 1968年」

https://note.com/fe1955/n/n026b8f7779a3
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『男のポケット』
新潮社 1976年4月刊
新潮文庫 1979年5月刊
272ページ
解説 粕谷一希(1930.2.4-2014.5.30)

https://note.com/fe1955/n/n6458c3ec5b1e
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『遊び時間』
装釘 山藤章二(1937.2.20- )
大和書房 1976年12月刊
285ページ
中公文庫
カバー 山藤章二
解説 金関寿夫
中央公論社 1981年10月刊
310ページ

https://note.com/fe1955/n/nd6424820220b
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『低空飛行』
装幀 池田満寿夫
新潮社 1977.5

https://note.com/fe1955/n/ncecbb5720ade
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『日本文学史早わかり』講談社 1978.4
『無地のネクタイ』岩波書店 2013.2
池澤夏樹(1945.7.7- )
「メイキング・オブ・文学全集」
『池澤夏樹、文学全集を編む』河出書房新社 2017.9

https://note.com/fe1955/n/n6affaef46310
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『古典それから現代 丸谷才一対談集』
構想社 1978年5月刊
堀口大學(1892.1.8-1981.3.15)
平野謙(1907.10.30-1978.4.3)
司馬遼太郎(1923.8.7-1996.2.12)
岡野弘彦(1924.7.7.- )
谷沢永一(1929.6.27-2011.3.8)
大岡信(1931.2.16-2017.4.5)
久保田淳(1933.6.13- )
岩松研吉郎(1943.10.31-2019.8.24)
関容子(1935.5.24-)
「丸谷才一さんのスーツ」
『銀座で逢ったひと』
中央公論新社 2021.9

https://note.com/fe1955/n/n3c0584d6e951
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『コロンブスの卵』
筑摩書房 1979年6月刊
363ページ
「徴兵忌避者としての夏目漱石」
『展望』1969年6月号

https://note.com/fe1955/n/n1cb8080f344e
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『遊び時間 2』
大和書房 1980年2月刊
287ページ
レイモンド・チャンドラー
『プレイバック』
清水俊二訳
「しつかりしていなかったら、生きていられない。
優しくなれなかつたら、生きている資格がない」


https://note.com/fe1955/n/n766d60240b79
『オール讀物』
1982年5月特別号
文藝春秋
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 2
 ちよつと政治的?
 アメリカ橋
 小説作法」
和田誠(1936.4.10-2019.10.7)
東海林さだお(1937.1.30- )
椎名誠(1944.6.14- )

https://note.com/fe1955/n/na23a2eb002ed
『オール讀物』
1982年7月特別号
文藝春秋
392ページ
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 4
 扇の風
 馬芝居
 タイム・マシーン的方法」
 いしいひさいち
 椎名誠
 東海林さだお(1937.1.30- )
「男の分別学
「のぞき部屋」について
 急に痴漢になったような気がして」
椎名誠(1944.6.14- )
「全日本賛否両論型録 国鉄問答」
いしいひさいち(1951.9.2- )
「忍者無芸帖」

https://note.com/fe1955/n/n8d39fb24356a
『オール讀物』
1982年8月特大号
「第28回 文藝春秋漫画賞
 植田まさし(1947.5.27- )
戸板康二(1915.12.14-1993.1.23)
「泣きどころ人物誌 永井荷風の勲章」
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 5
 佐々木邦の糞尿譚
 麻雀必勝法
 二日酔ひの研究」他

https://note.com/fe1955/n/nf7b96d51f990
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 6
 パロディ白秋詩集
 顔について
 画家の来訪
 雑誌づくし」
『オール讀物』
1982年9月特別号
文藝春秋 1982年8月刊

https://note.com/fe1955/n/ne7c88687dcfd
『オール讀物』
1982年11月特別号
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 8
 甲子園の土
 料理雑誌の編集長
 孫の手考」
田辺聖子(1928.3.27-2019.6.6)絵と文
「絵入り随筆
 まことより嘘がたのしや……」

https://note.com/fe1955/n/n6884d26dc428
『オール讀物』
1983年1月新年特別号
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 10
 犬の名前
 コルク考
 偏読」
黒岩重吾(1924.2.25-2003.3.7)
森浩一(1928.7.17-2013.8.6)
「蘇我氏と卑弥呼」

https://note.com/fe1955/n/na04841444a88
『オール讀物』
1983年3月特大号
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 12
 赤と白
 理屈学入門
 恐怖」
戸板康二(1915.12.14-1993.1.23)
「泣きどころ人物誌
 松井須磨子の香水」

https://note.com/fe1955/n/n534af899ac1a
『オール讀物』
1983年5月号
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「好きな背広 14
 ほととぎす
 影響について」
山藤章二(1937.2.20- )
「山藤章二のオール曲者
 立川談志
 東海林さだお
 百目鬼恭三郎」

https://note.com/fe1955/n/n755f00287f6f
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『好きな背広』
文藝春秋 1983.8
文春文庫 1986.11
『オール讀物』
連載エッセイ集
第一冊(全十一冊)

https://note.com/fe1955/n/nd10e2c10514f
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『みみづくの夢』
装幀 吉岡実
中央公論社 1985年3月刊
284ページ
「知らざあ言って聞かせやしょう」

https://note.com/fe1955/n/n1998cbebf2ac
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『挨拶はむづかしい』朝日新聞社 1985.9

https://note.com/fe1955/n/n17b237a668df
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『世紀末そして忠臣蔵 丸谷才一対談集』
立風書房 1987年9月刊

https://note.com/fe1955/n/n0d04f004682c
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『新々百人一首』新潮社 1999.6
丸谷才一・大岡信(1931.2.16-2017.4.5)
「詞華集と日本文学の伝統」『新潮』 1999年8月号

https://note.com/fe1955/n/n8df1c95b5881
大岡信(1931.2.16-2017.4.5)
『おもひ草』
世界文化社 2000.2
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
由良君美(1929.2.13-1990.8.9)
大岡信「日本の「中世」の特色」
『國文学 解釈と教材の研究』1973年9月号
丸谷才一・大岡信
「詞華集と日本文学の伝統」
『新潮』 1999年8月号

https://note.com/fe1955/n/n56fdad7f55bb
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『樹液そして果実』集英社 2011.7
『後鳥羽院 第二版』筑摩書房 2004.9 
『恋と女の日本文学』講談社 1996.8

https://note.com/fe1955/n/na3ae02ec7a01
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
「昭和が発見したもの」
『一千年目の源氏物語(シリーズ古典再生)』
伊井春樹編  思文閣出版 2008.6 
「むらさきの色こき時」
『樹液そして果実』集英社  2011.7

https://note.com/fe1955/n/n2b8658079955
林望『源氏物語の楽しみかた(祥伝社新書)』祥伝社 2020.12
『謹訳 源氏物語 私抄 味わいつくす十三の視点』祥伝社 2014.4
『謹訳 源氏物語 四』祥伝社 2010.11
『謹訳 源氏物語 五』祥伝社 2011.2
丸谷才一「舟のかよひ路」
『梨のつぶて 文芸評論集』晶文社 1966.10

https://note.com/fe1955/n/nfa05714e8ec4
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『袖のボタン』
朝日新聞社 2007年7月刊
192ページ

https://note.com/fe1955/n/na6c90e3b93cc
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『人形のBWH』
文藝春秋 2009年11月刊
320ページ

https://note.com/fe1955/n/nd41726da27bb
丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13)
『快楽としてのミステリー(ちくま文庫)』
筑摩書房 2012.11

https://note.com/fe1955/n/nf236daad7399
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一
『決定版 深夜の散歩 ミステリの愉しみ』
講談社 1978.6

https://note.com/fe1955/n/n26e000989c48
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一
『深夜の散歩
 ミステリの愉しみ(創元推理文庫)』
東京創元社 2019.10

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