BobbyN

来たる老後に向けて人生を充実させるべく、文章書きを習慣としていくことを目指しています。…

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来たる老後に向けて人生を充実させるべく、文章書きを習慣としていくことを目指しています。ミステリ、時代小説を中心に、小説から自己啓発本まで、読書をこよなく愛します。最近はサウナと呼吸法に興味深々。

最近の記事

円安に感じる寂しさ

このところの円安に懸念が高まっている。この円安が日本の国力の弱体化を反映している、という論調もある一方、今後も円安は日本の経済にプラスで働く、という論調も存在する。 どちらが正しい、ということを論ずる力はないが、80年代後半の為替レートの水準にまた戻ってきていることに、何やら因縁を感じてしまう。 思い返せば、バブルの頂点を極めた80年代終盤から、バブルの崩壊の序曲を迎えた90年台初頭は、その直前のプラザ合意による各国協調による強烈な円高誘導で、200円台から120円台まで一

    • [読書]君のお金は誰のため 田内学

      「君のお金は誰のため」という本を読んだ。 新聞の書評欄で取り上げられていた本だ。 13歳の少年が、偶然近所の富豪と知り合い、お金や経済について、教えてもらい、自分でも積極的に学んでいく、という話だ。 詳しくは本書を読んでもらった方がいいが、お金の稼ぎ方とか、経済の仕組みを学ぶ、ということを目的としているのではなく、社会のあり方、その中でお金が果たす役割と、お金だけでは解決できないことについて教えてくれる本、という印象だ。 お金自体に価値はない お金で解決できる問題はない

      • 職場で不満をためている人

        組織で仕事をしていると、自分の思い通りにならないことが出てくる。いや、自分の思い通りになることの方が少ないかも知れない。 それでも、何とか仕事はこなさないといけない。何故なら、仕事は組織が行きたい方向に向かうためにするものであり、組織の一員であれば、組織が命ずることに対応しないといけないからである。 だが、組織の向かいたい方向と、自分が行きたい方向は、いつも一致するわけではない。 それにはいくつか理由があるのだろう。 まず、組織が目指す成果と、自分なりに考えた組織が目指

        • [読書]金融暴落!グレートリセットに備えよ 岩永憲治

          面白い。特に資産運用に興味がなくても、国際情勢の見方を学ぶ、という意味で読んでみて損はないと思う。 著者は元外資系の為替トレーダー。元自衛官から銀行員になった、という経歴の持ち主らしい。 かなりの修羅場をくぐりぬけてきたのだろう。金融市場の経験のみならず、各国の外資系銀行での業務経験にも裏打ちされた視点で、市場の動向や、当局者の考え方を、我々にも想像しやすい形で記載している。 タイトルになっているグレートリセットとは、2024年の後半にも発生するであろう、米国株式市場の

        円安に感じる寂しさ

          [読書]世界インフレの謎 渡辺努

          日本でもようやく値上げが始まっている。食料品メーカーを中心に、一斉に数百品目の値上げの予告が出ている。 この本は、今回の世界的なインフレについて、その原因を探りつつ、なぜ経済学者がインフレを「一時的なもの」と見誤ることになったのか、今回のインフレが過去とどのように異なっているのか、というテーマを掘り下げつつ、その過程で、そもそもインフレとは、という根本的な問いについて解説した本で、いかにもタイムリーなものである。 また、日本では、各国の中央銀行と異なり、インフレの程度はそ

          [読書]世界インフレの謎 渡辺努

          [読書]嘘の木 フランシス・ハーティング

          久々の出張で九州の某市へ行った。 今回は、金曜日までびっちりと仕事をし、土曜日に帰京する、という余裕がある日程だった。 町本屋が好きで、地方に行っても、できる限り地元の本屋さんを探していく。今回もいい本屋さんがあるな、と思い、そこで一冊の文庫本を買ったあと、市の中心部にある大手本屋さんに立ち寄ったときに、そこで平置きにして売っていた本である。 出張の帰りの飛行機で読む、ということと、仕事を終えて翌日も日曜日、ということで、久々に、「どっぷりと小説世界に漬かりたい」と考えて

          [読書]嘘の木 フランシス・ハーティング

          [読書] 痛みが消えていく身体の使い「型」伊藤和磨/著

          突然激しい腰痛になった。 いや、思い返せば前兆はあったのだ。だが、これほどまでの痛みになるとは思っていなかったので、油断していた、ということか。 夜中にトイレに行こうとして、ベッドから起きあがろうとしても、痛くて身体が起こせない。身体を回してうつ伏せになって足の方向に身体をずらして降りようと思ったが、身体を回すこともできない。 腰を少しでも曲げようとすると激痛が走る。左足側は太腿から脛にかけて痺れがある。 まずい、と思いながらも、気持ちを落ち着けて徐々に身体の向きを変え

          [読書] 痛みが消えていく身体の使い「型」伊藤和磨/著

          「読書」いままで起きたこと、これから起きること。「周期」で読み解く世界の未来 高城剛

          高校のときだったか、世界史の時間に「コンドラチェフの波」についての記述を読み、50年という長いスパンで経済循環を捉える、ということに感じ入ったことを覚えている。何を感じ入ったのか、明確に言い表すことはできないが、経済に周期がある、ということを言い切ることに対する驚きであり、その周期が50年という長いサイクルであることに対する驚きでもあった。当時は、「過去に発生した事象に基づいて未来を予測すること」に対する懐疑心もあった。ただ、どこか心の中に引っかかるものがあったのだろう。長く

          「読書」いままで起きたこと、これから起きること。「周期」で読み解く世界の未来 高城剛

          [読書]世界史の構造的理解 長沼伸一郎

          面白い本である。 一瞬、トンデモ本かと思うのだが、何となく知的興奮を味わえるような気がして楽しく読んでしまう。 個人的には、歴史の大きな流れを紐解いて理解したい、という長年の欲求があり、この手の「史観」本にはついつい手を出してしまう傾向にある。この本も、近所の町本屋に1冊だけおいてあるのを見つけて、ついつい衝動買いしたものだ。 面白いのは、民主化が最終的にいい政治形態である、という米国型の考え方について、 「君主制」→「独裁制」→「貴族性」→「民主制」→「衆愚制」→「君

          [読書]世界史の構造的理解 長沼伸一郎

          30年ぶりにミス・サイゴンを観た!

          帝国劇場でミス・サイゴンを観てきた。 日本での初演から30周年だという。キム役の屋比久知奈さん、クリス役のチョ・サンウンさん、エンジニア役の市村正親さん、皆とても素晴らしく、感動した。 このミュージカルを観るのは、実は3回目だ。 1度目は、1992年のニューヨーク。2度目はその翌年にロンドン。今回は、偶然だが、ほぼ30年ぶりに観たことになる。 日本語と英語の違いはあるものの、久々に美しいと旋律と歌声に浸ることができた。いいものは何年経ってもいいものだ。 ただ、今回は3

          30年ぶりにミス・サイゴンを観た!

          [仕事]謝らない人は成長するチャンスを逃している

          働いていると、色々な人に出会う。 この人は仕事ができるな、という人。仕事はそうでもないんだけど、でも一生懸命にやってるな、という人、などなど。 私自身は、気持ちよく仕事をする人になる、ということを心がけている。 これは、自分だけ気持ち良ければいい、ということではなく、一緒に仕事をした周囲の人にも気持ちよくなってもらいたい、ということ。 仕事がよくできたとしても、「もうあの人とは一緒に仕事したくないね」と言われたくはないものだ。 一緒に仕事したくないと思われる人、とい

          [仕事]謝らない人は成長するチャンスを逃している

          町本屋を楽しむ

          私はKindleを愛用している。読みたいと思ったときに本を簡単に手に入ることができるのがとてもよい。特に古くてなかなか手に入りにくい本や、原書を購入するときに役に立つ。原書については、辞書機能がついているのでそれも利点であるし、また、夜ベッドに横になってから読むにはとても楽である。 また、最近はAudibleも使っており、これは、聞き放題である、ということによる割安感に加え、通勤時間に手を使うことなく本を「聴く」ことができる、という点でとても重宝する。 ただ、読み終わった

          町本屋を楽しむ

          [読書]隠密捜査8 清明 今野敏

          隠密捜査のシリーズは全て読んでいるが、最新刊(といっても2020年1月発行ですが)については未読だった。 このシリーズは、物語の面白さももちろんだが、警察という舞台を借りながら、組織運営の在り方や、リーダーとしての振舞い方、部下の人心掌握を行っていく姿が描かれているところに魅力を感じる。もちろん、主人公の竜崎の魅力が大きいのだが、伊丹の存在も見逃せない。今回は、伊丹からも竜崎を心の支えにしていることをうかがわせるようなコメントもあり、それを含めて、芯がしっかりしている竜崎の

          [読書]隠密捜査8 清明 今野敏

          嫌いなことがある日になると何かが起こる人のこと

          会社の同僚から聞いた話である。 娘さんが中学一年生なのだが、数学が苦手なのだという。 その娘さんが通う学校は、成績が芳しくない生徒に補習授業を行なっているらしい。週一回。放課後に行われるのだそうだ。 その娘さんは、数学者の補習授業を受けることになっているのだが、どういうわけか、その補習の日になると、何かが起こって授業を受けられなくなるのだという。 病気のこともあり、怪我のこともある。当然、親とすると、仮病など、意図的な何かを疑うのだが、どうもそうではないらしい。本当に何

          嫌いなことがある日になると何かが起こる人のこと

          今更ながら、家は賃貸か購入かを考えているうちに、別のことも考えた

          これまで家を買ったことがない。 車を超えた大きな買い物をしたことがないのだ。 家を買わない、というための理屈はたくさん考えてきた。 「転勤するかも知れないし、基本的に、仕事をやめたら今いる場所にいないかも知れない」「家族構成が変わる可能性が高い(子供たちは一人立ちする)ので、人数が減ったらよりフレキシブルにもう少し狭い住居に移りたくなるのではないか」といった理屈である。 そのような理屈の背景に、実は明確には言ってこなかったことがある。「縛られたくない」ということだ。

          今更ながら、家は賃貸か購入かを考えているうちに、別のことも考えた

          [仕事]笑顔が職場を楽しくする

          その女性は直属ではなく、部下の部下。但し、直接色々と業務の依頼や検討を依頼することもあり、接点が多い人だ。 仕事はきちんとする人で、責任感も強い。自分の担当分野であると認識している業務に関しては、かなりの深掘りをするし、信頼できる仕事をする。 一方で、自分である程度のカバー範囲を決めており、そこからはみ出すことについては、意見は持っているが、進んで関わることは控える傾向がある。 コロナ禍の中、ずっとリモートワークが続いてきた会社だが、ここ最近は、オフィス勤務を増やしてき

          [仕事]笑顔が職場を楽しくする