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口笛SF短編小説①『バードマン~陽の当たらぬ場所で口笛を』

最初に、ここで出逢ったデザイナーさんが、私の作品をモチーフにイラストを描いて下さったのでご紹介しますね。noteならではの「作品コラボ」で、とても嬉しいです!!

そして、この作品に合う曲を私が口笛で吹いてみました。お読み頂きつつ、BGMとしてお楽しみ頂けますと幸いです。

=====〈以下、本編〉=====

ここは都心、荒川区の町角。見回りの自治会長が、今朝もゴミ捨て場でぼやいていた。

「あ~もう!またカラスに荒らされた!何で防いでも意味がねぇ。やつら仲間と連携するからな。それにしても、さすがに今回の策は破れねぇと思ってたがな。内通する人間でもいやがるのかぃ?…いや、まさかね。」


2050年日本。2020年に50歳手前だった最大人口層が80歳手前へ移行し、未来に夢を持てない状況で出生率は下がり続け、就業人口が1/3しかいない…というとんでもなく歪な社会になってしまった。

早晩100歳以上が100万人を超える事態を前に、政府は数年前から「スマートシティ」と銘打って人口の都市集中を進めてきた。これ自体は35年前から提唱されてきた概念だが、増大した非就業者に生活保護を期待され、圧倒的な支持率を獲得し肥大した政府が社会の各所に定着したAIを駆使し、地方各都市へではなく“東京だけ”を巨大なスマートシティとして機能させる強引な政策を打ち出した。この結果、膨大な人口が東京周辺に流れ込み、地方は荒廃した…かに見えた。

   ◆   □   ◆   

 「こらすごいわ先輩!!VRは没入感が半端ない、とは聞いてましたが、見たり聞いたりだけやなく、踏んだ犬の▲▲の匂いまでした日にはかなり焦りましたで。CGもリアルやし、カラスに襲われる!って時なんかむっちゃ叫びましたやろ?あ~はずかし。ところでこれ、人によってシナリオが変わるそうで。何をもって変わるんやろ?…企業秘密。そらそうや。しかしこれで何を評価するんですか?…言えない。つれないな~。ほな今日はありがとうございました。ええもん観さしてもらいました!」

 「う~ん、可愛い後輩やから期待してたんやけど、カラスに嫌われたらあかんな。」

 「ですね。うちらエージェントは、プロに嫌われたらしまいですから。」


新田義一は、大阪のエージェント会社『コア』でマネージャーをしている。彼の発案でこの会社は、採用にVRを活用しているのだ。目的は、異能に共感できる能力を見抜くこと。さらにその異能者と心通わせることができ、異能自体を言語化できれば理想的だ。

ところでエージェントとは、代理人のこと。スポーツ選手の例がよく知られているが、この会社では、世の中に上手く適応できない“尖った才能”を対象としている。つまり、そうした才能が存分に活躍できる環境を整えるのが仕事。だから才能に共感でき、上手くコミュニケーションして、才能への理解を拡げることができないと、仕事にならないのだ。

 ちなみに“尖った才能”とは、どんな感じなのだろう?自分が得意な領域にはとことん没頭できる一方で、不得意な領域には関心が湧かない。苦手な事を無理に押し付けられると退屈するので、常識や前例に囚われないように見えてしまう。常識に則って努力できる人からすると、彼らの存在自体が気に障るらしい。だから目に見える成果を上げるまでは、えてして社会から疎まれる。そうした敵意を向けられると脆い。世の中でみな当たり前にできると思われていることができないからだ。すると、人との交わりを避けるようになる反面、尖っている者同士は敵意を発しないので、惹かれあう。

そういう才能の代理人を務められるかどうか。それを測る為に義一は、精神科の医師で自身がアスペルガー症候群の人物と共同で“自閉症スペクトラム”や“サヴァン症候群”を研究し、歪な形の才能を守る為に必要な要素を抽出した。それを踏まえ、まず未知への興味の度合い、そして未知を語る言葉をどれだけ持ち合わせているかを尺度とした。ただ未知なるものに何を置くか…悩んだ末に彼は鳥に着目した。特に日常に溶け込んでいるが、どちらかというと疎まれる存在、しかし生物学的にはヒトに次ぐ知能を備え、ヒトにない能力をいくつも備えるカラスを採用。最新の【シナリオ選択型:五感VR】を使い、カラスと咄嗟にどう関わるかを試すことにした。

≪①義一の企画書から:VRを使った採用「エージェント適性審査」フローチャート≫


「ただ先輩、エージェントに適性ある人材って、なかなか集まりませんね!」

「そらそうや。ある意味“偏屈”なプロ達と信頼を築くのは、かなりアナログなスキルやからな。一方で昔からお国が進めるIT教育は、規模を捌くこと重視やし。そこからはみ出した人を探すってのは、そら簡単やないわな。」


いつの時代も表で輝くのは才能あるプロ。それを影で支える地味な存在は注目されない。だからコアも上場はしているが高い株価は付かない。業績は右肩上がりだが、時価総額はそれほどでもなく、ここ10年でかなり増えてきた半国営会社、いわゆる常識に沿った努力が上手いエリートを国が集めて運営する会社に、桁違いのリードを許しているのが現状だ。義一はそれが歯がゆい。何とか成長のスピードを上げたいと考案したのがVR採用だった。義一が社長に呼ばれたのは、そんな時だった。

   ◆   □   ◆   

 「えっ、買収でっか!」

「せや。相手は半国営企業の『陸道』や。何とうちに50%のプレミアムを付けてきた♫」

「なによろこんでるんですか、社長!なんぼいい値が付いたかて、浮かれては相手の思うつぼです。」


 TOB=Take Over Bid(株式公開買付け)、つまり陸道がコアの経営権(1/3以上の株式)取得を狙い、買付内容を予め宣言してコアの株主から市場を通さず株式を買付けること。すなわち敵対的買収(乗っ取り)だ。

直近の株価は1,235円、時価総額は300億円。これが本来の価値より安いとみた陸道の提示価格は1,850円、時価450億円相当の評価になる。コアの株主は、いずれ1,850円を超えると思えば売らないが、届かないと思えば売る。要はコアの将来が試されているのだ。


 「せやけど社長。陸道はそれ程のプレミアムを払ってまで、何を手に入れたいんやろか?」

「陸道は何かと政府に近いんや。東京にわんさか集まるビッグデータを学習させたAIで、国のスマートシティ構想を支えてきた。ただAIは所詮、再現・拡大が上手いだけで、想像・創造はでけへん。だからうちを手に入れることで、ビッグデータにはならんような色んな課題解決にも手を伸ばそうとしてるんちゃうか。」


 ただ義一は今回の買収が実現しても、陸道の望む結果にはならないだろうと感じていた。陸道が手に入れたいコアの創造性は、陸道の企業文化では殺されてしまうからだ。義一のVR採用で言うならば、陸道で支配的な社員はおそらく、カラスは駆除する対象だと信じて疑わないだろうし、それは人間生活を邪魔する存在だからという価値観に疑念のかけらも持たないだろう。それとほぼ同じ理屈でコアの社員は隅に追いやられるだろうし、コアが長い時間をかけて築いたプロ達との信頼関係も、たちどころに消えてしまうだろう。


「この買収は、何としても阻止せなあかん。」義一は固く誓った。

   ◆   □   ◆   

家に帰るとカラスがいた。夜のカラスは注意しないと見えない。どこかで帰宅する義一を見つけ、先回りして出迎えたのだ。黙って家に入れると慣れた感じで止まり木に飛んで行った。このカラス、名を“クロエ”という。傷ついたところを拾われ、怪我が治るまで保護して貰った縁で共同生活をしている。たまにこうして立ち寄り、義一の仕事中は野生同様に暮らしているという訳だ。

ちなみにクロエに限らずカラスは、もともと人類に次ぐとも言われる高い知能,独特の色彩感覚,磁気センサー等を持つことが知られていたが、近年さらに研究が進み、様々な面でその能力を活用しようという企業が増えていた。コアは義一の発案によりその分野で先駆けたが、陸道はAIでカラスの行動分析を急速に進め、カラスの気持ちを人間の言葉に翻訳する商品「カーリンガル」をヒットさせ追い抜いた。だがこれは、まだ鳥から人への一方通行なので娯楽の域を出ず、具体的な能力活用には繋がっていなかった。むしろ東京への急激な人口集中につられてカラスも増えた為、生活のいろんな局面で人間との摩擦が生じてしまい、種族間の緊張は高まっていた。


 と、義一はおもむろに傍らのキーボードで音を取り、口からフルートの様な音を発した…口笛だ。カラスの可聴音域は300~8,000Hz、そのうち聴き易い範囲が1,000~2,000Hz。口笛の音域は500~4,000Hzなのでコミュニケーションに適すると、義一がカラスとの共通言語に選んだのだ。ちなみに人の声だと100~1,000Hzだから、そもそもあまりカラスには届いていないことになる。多くの企業が研究しているのに、いまだ人からカラスへの言語開発に成功例がないのは、「声」にこだわっていることが原因ではと義一は睨んでいた。

 一方で、カラスは通常、鳴き声と回数を使い分け、40種類もの意味を伝え合っていると言われている。さらにクロエは、義一と交流する中で彼の口笛を真似ようとし、一般にはあまり動かない舌が柔軟に動くようになったため、今のところ通常+100種類ほどの意味を表現できる。具体的にはこのように、音階と音符の組合せで、様々な意味を理解し合えるようになった。いずれも義一と長い時間をかけて、根気強く互いを理解してきた成果だ。

≪②義一のメモから:クロエとのコミュニケーションロジック≫

 カラスは人の表情が分かる。そして未来を見越して今の行動を制御できる数少ない種と言われている。そんなクロエが若いうちから義一と喜怒哀楽を共にし、常にそこに流れる口笛を聴いてきたのだから、これは奇跡などではない。“2人”が育んだ結晶と言えよう。

 さらに義一はクロエの脚に録音機を取り付け、カラス同士のやり取りを分析したところ、クロエがこの新たな言葉を流通させる過程を解明できた。新たな鳴き声に戸惑いながらも、周囲のカラスがそれに適応してゆくメカニズムを詳細に分析することで、「カーリンガル」を超える新たな商品の開発に着手していたのである。


「ちょっとまずいことになりそうなんや。」:C#全→C#2分

「どうしたの?」:F全→F2分

「今までの努力が無駄になるかもしれんのや。」:A4分→G全→G#全(トリル)

「諦めるの?」:F#付2分→F付4分

「いや、むしろ加速するで。」:(オクターブ上から)A全→A2分(オクターブ上)

「よかった!がんばるよ!!」:F2分→G全→G付2分(オクターブ上)

「そっちはどうや?」:F全→F付2分→F付4分

「大収穫よ!報告するね。」:G付2分→A#2分(大)→G#8分


そしてクロエは棚から地図を取りだし、床に広げるよう義一に求めるのだった。

   ◆   □   ◆   

 その日は朝から社内が浮足立っていた。前日に陸道がプレスリリースを出したからだ。

【カラスの秘めた能力を活かした、画期的な地震予知法を確立】。

市場は敏感に反応、買収を仕掛けられているコアの株価はストップ安となった。しかし、社内の動揺はそれだけが原因ではない。義一の進めてきたプロジェクトと重なる為だった。

≪③陸道のリリースから:カラスの“磁気センサー”を活用した地震予知システム≫


当然すぐ社長に呼ばれた。少し前に義一が出したリリース

【カラスと人間の共生を目指した画期的な地震予知法について、大学と共同研究を開始】

の先をゆく、今回のリリースが及ぼす影響を分析する為に。


 「新田君、君の逆転策はどないや。」

「はい。ご心配には及びません。共同研究している教授の名前から、陸道の手の内は推測できています。その手法は私も検討したのですが、リスクが大きいので避けた手法です。だとすると私の手法はこれを超えるものですから、これでゲームオーバーにはさせません。ただ陸道の買収が成立してしまうまでに、私の地震予知システムが実用段階にあることを世に示す必要があります。その策は、……」

「なんやと!そんなことが可能なんか!」

「はい。これが間に合えば逆転できるはず。社長、社内に号令をかけて、何とかそれまで時間を繋いでください。2週間で何とかしてみせますんで。」

「わかった、頼んだで。役員一同、ええな?」

「はい!!」


 その夜、帰宅した義一をクロエが迎えた。かなり慌てている。何か急いで伝えたいことがあるようだ。例によって地図を持ち出し、床に広げる。

 「ついに見つけたの!ここよ。間違いないわ。」:G2分→G8分→D付2分(大)

といって、クロエが地図の一部をくちばしで示す。

 「そうか!そこはどんな具合やった?」:F付2分(スラー)→B付2分→F付4分

 「かなり危ないわ!はっきり見えたもの。」:B2分(大)→F4分(大)

 「わかった!ほな俺が行く。お前は危ないから来んでいい。あとは俺に任せろ。ようやった。有難う!」:F全(スラー)→F4分→E2分(スラー)→E全(オクターブ上)→休符→B2分(スラー)→G#4分(大)→休符→F2分(スラー)→C2分(オクターブ上)→E8分(大)

   ◆   □   ◆     

 翌週、静岡で震度7の内陸直下型地震が起きた。その前週にクロエの報告を受けた義一が乗り込み、2週間以内にここで大規模地震が起こるからと対策を自治体関係者に働きかけたおかげで、被害は最小限で済んだ。なぜ静岡の人々は義一の言葉を信じたのだろうか?それは、コアがエージェントを務める教授の優れた研究があって、その仮説を実証できるコンビ:義一とクロエがいたからだった。

カラスに紫外線が見える事を義一は予め知っていた。だから教授の「プラズマ地震予知」論文を読んでひらめいた。地震の前兆である地殻変動に伴って深層部から放出された電子がプラズマ化し、それが反射する紫外線で地震を予知する。しかしこの発光現象を昼間に捉えるのは難しく、いつどこで起こるか分からないのに場所をどうやって特定するのか?…という課題に対し、全国どこでもいるカラスなら、昼間でも空から広域に目を配ることができるのではないかと考えたのだ。


実は、プラズマ地震予知自体は機器でもできる。しかし微量のプラズマ検知が難しく、大量に吹き出す地震直前でないと機能しないので対策が間に合わず、現実的ではなかった。その点、カラスは微量でも紫外線を直接見ることができるので、義一が早くから事業化に取り組んでいたのである。

具体的には、クロエの言葉を理解するようになったカラスが数十羽いたので、紫外線の見え方が急変した場所があれば知らせるようにと頼んでいた。クロエは彼らとの連絡網を構築していて、定期的に連絡を受ける。まだ全国をカバーするには至っていなかったが、そうした水面下で構築中のネットワークに、幸運にも今回の情報が引っ掛かった。それを基に義一が教授と精査し、信頼に足る資料を揃えて警鐘を鳴らしたのだった。


 ところでこの成果により、コアは“日本を地震から守る会社”として世間に知れ渡った。そのおかげで株価はゆうに1,850円を超えた。そればかりかそんな会社の株を売るなんてとんでもない!という風潮が生まれ、陸道の買収計画は完全に破綻した。“カラスは日本の守り神”…そんな現代信仰まで生まれつつあった。

さらにこの件は、陸道に思わぬ形で追い打ちをかけた。地震の日に静岡で一般のカラスが大量死していたのだが、その原因が、地震によってあまりに突発的に強い電磁波が放出されたことで、逃げ遅れたカラスの磁気センサーが破壊されてしまった事が原因と判明。陸道は、施設で飼育するカラスに生じた異変で地震を予知する方式を採用していたので、電磁波が弱ければ問題ないが、大地震の強い電磁波が来たら逃げられず、カラスの犠牲を前提としていた。これが明らかになるや、陸道は激しいバッシングにさらされてしまい、地震予知事業からの全面撤退にまで追い込まれてしまった。

   ◆   □   ◆   

 「今回はご苦労さま。上手くいってよかった。」:F2分→F付2分→E4分→D付2分

 「本当にぎりぎりだったわよ。運がよかったわ。」:A8分(大)→D8分→D2分(大)

 「怪我がなくて何よりやった。疲れたやろ?」:D#付4分→B全→C4分→D#付2分→F付4分

 「忙しくて、そんなこと言っていられない。」:G付2分(大)→A#全→F#8分→C8分

といってクロエは、地図の上をいくつか指し示しながら言う。

 「今回のことで全国各地に応援してくれる人が増えたから、何とか利益も出たし、もう少し工夫すればこの仕組み、完成するね!」:D付2分(スラー)→E付2分(スラー)→A2分→G4分→F8分→D4分→C全(オクターブ上)

 

 東京では、あれほどカラスを毛嫌いしていたのに、解りあえると知った途端、カラスに好意的な目が向けられた。そこにコアが投入した新商品が「コアホン」。誰でも簡単に口笛の音色を発信できて、カラスの鳴き声も翻訳してくれるウェアラブル装置だ。これが爆発的に売れて、もはや「カーリンガル」は見向きもされなくなった。ただし、東京でカラスと自在に会話できる訳ではない。普通はクロエのように舌が自在に動かないから、鳴ける音域が狭いのだ。義一とクロエのように十分な時間をかければ可能かもしれないが、今のところコアホンは、東京では娯楽用として売れていた。

一方地方では、コアの地震予知システム“応援団”に手を上げる人が殺到した。これは「コアホン」を使って、コアがマネージするカラスと連絡を取る担当者のこと。早くからクロエの言葉を理解し、義一が録音機を取り付けて研究対象としていたカラスたちだから、しっかりコミュニケーションが取れる。コアはそうした応援団にしっかり対価を払って、それを遥かに上回る収益を東京から上げていた。こうして構築されたシステムは、地方の人や産業を災害から守ってゆくのである。さらに応援団からは、地元でカラスと共に起業する人も現れ、それをコアは支援した。地方は荒廃…しなかったのだった。


「クロエにはじまり、今やカラスはうちの大事なプロやからな。これからもよろしく!」:(指さし)A付2分→(手を拡げ)D全→A#付4分→A全→C2分(大)

「でも“日本の守り神”としては、大事な所を見落していると思うんだけど…。」:(オクターブ上から)A#4分→G付4分→D全→C#付4分→F#付4分(トリル)

「仕方ないよ。警鐘は鳴らしてきた。自業自得や。」:C#付2分→F#付2分→B付4分→A全→B4分→C#付4分→F#付4分


話しながらクロエのくちばしは東京を指していた。巨大なスマートシティ東京は、全域がコンクリートに覆われている為、コアのシステムは機能しない…このことをコアは公表している。だがかといって、都民が陸道に再びラブコールを送る気配はない。カラスへの同情から起こったバッシングは、まだ続いていた。


「誰も騙していないのに、ただ何となく死へ向かうなんて、人間って不思議な生き物…。」:C#8分(オクターブ下)→F#全→B8分→A#8分(トリル)


1ヶ月後、都心の荒川区でカラスが数羽死んでいた。自治会長は、やっとゴミ捨て場を守る対策が奏功したと安堵していた。しかし死んだと思われた1羽は、電磁波で目まいを起こしていたらしくふらふらと飛んで行った。クロエに大地震の予兆を知らせるために…。


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