見出し画像

産業構造|人口が減っているのに好きな仕事をしていて大丈夫?

好きな仕事をしている自分には言いにくい話ですが・・
産業構造の話です。

人それぞれ好きなものは違うから
みんなが本当に好き勝手なことをやれば
社会は競争もなくうまくいく

という考え方もあり、それは確かに一理はあるけれど、本当にそれで大丈夫なのかという問題。

産業分野と国際競争力

過去には、あらゆる分野で国際競争力を持っていた日本であると思いますが、

  1. 経済の低迷

  2. 人口の減少

  3. 人口の多い国や開発途上国の発展

などにより、あらゆる分野で国際競争力を失いつつあると考えられます。

それでも、国際競争力の高い分野はあると思います。
個人的な印象に過ぎませんが、

  1. 建設

  2. コンテンツ

  3. 観光

などは、日本の国際競争力は、かなり高いのではないでしょうか?

人材不足

しかるに建設業界などは、長い間、人材不足だと言われています。
観光も、コロナ以降の急激な需要の増加に、人材が追いついていないという状況があります。

これらの、国際競争力が高い分野に人が集まらないという状況は、極めて残念です。

人がいれば、
もっと高みにいけるのに、
いけない。

特定の分野への人材の移動が必要

日本全体のマンパワーは決まっていて、それもだんだん弱くなってきています。
これがそのまんま、有益な分野の足を引っ張り「何も特長がない国」に成り下がってしまうのは、政治の失策だと思います。

国際競争力がない分野、需要が少ない分野から、
人材を、
国際競争力のある分野や、成長が見込める分野に、
移動させる。

必要があるのではないでしょうか?

すべてを満足する解決策はない

リソースが減っている状況で、その微々たるリソースを使って、すべてを満足することなど、できません。
過去に起こした産業を維持することさえ、危ういのです。
まして新しい産業など・・

特定の分野にマンパワーを集中させて、ようやくその分野のレベルを保つことができるというような状況でしょう。

とはいっても

日本は小さいように見えて、面積は大きな国です。
地図の上で、日本をすくい取ってヨーロッパに持っていくと、日本ってかなり大きな国。
人口も、少なくなっているとはいえ、意外に多い国なのです。

大国に挟まれているから小さく見えるだけです。

身の丈に合わせた産業

イケイケだった時代に手を広げた事業は、縮小したほうがよいかもしれません。
今となっては、必要のない産業もあるかもしれません。
少なくとも、国内の需要が減っているのに、かつてのレベルを保ちたいためだけに、生産や維持のためにコストと人材を投入するのは、間違っていると思いませんか?

3C/SWOT

マーケティング手法で「3C分析」というものがあります。
Customer(顧客) Competitor(競合他社) Company(自社)

また「SWOT分析」という手法もあります。
Strength(強み) Weakness(弱み) Opportunity(機会) Threat(脅威)

世界情勢 = 市場
日本 = 自社

と考えると、上記の Company(自社)と Strength(強み)は少なくとも把握しておく必要があるでしょう。

弱い分野が「好きだから」といって人材が集まっても、国際競争力は上がりません。強い分野に人材がいてこそ、成果が出るのです。

僕らはどうすればよいのか?

たとえば僕らのような Webライター、もしくはライターは、どうすればよいのでしょうか?

上記は産業分野の話ですから、職種に直接関わる問題ではありません。
ライターは、いくつかの産業分野に所属可能だと考えられます。

そうすると、国際競争力のある業界、これからの成長が見込める業界に所属すれば、国力の維持に貢献できるのではないでしょうか。

政治家や役人が、人材をきちんと成長分野に回せるならよいのですが、実際、そんなことは期待できないでしょう。
いろいろなしがらみを押しのけ、調整できる能力があるでしょうか?

ならば自主的に、人材のほうから産業シフトをしかけるのはどうでしょうか?

考えてみると、国際競争力のある分野や、成長が見込める分野に行きたいと思う人がいるのは当然ですね。自然の成り行きでそうなります。

しかし、どの分野・業界が国際競争力があり、どの分野・業界が成長が見込めるのかは、働く者には分からないことが多いのではないでしょうか?
情報が少ないのですね。

投資家には、すでに分かっていると思います。
分かっているけど、誰にも言わないのでしょう。自分が不利になるから。
経済学者も、分かっていると思います。

好きなことを目指していてよいか?

天下泰平の世の中であれば、好きなことを目指せばよいでしょう。
楽しいでしょう。
でも、いまはそういう状況でしょうか?
もう少し、全体の幸福を考えて、動いたほうがよいのではないでしょうか?

いいなと思ったら応援しよう!