あの空の彼方に(2024年7月1話)
今月は、全ての話題を一つの記事に収めようと思ってはいたのですが、結局(いつも通り)長くなり過ぎそうなので、二つの記事に分割します。今回の内容は(今回も)主に「人生を豊かにする教養」です。
7月5日(金曜)ブッククラブ
「失われているという事」
ヒジリお姉ちゃん達が参加している読書会では、先月に続き『心の刷新を求めて』を読み進めており、今回は第3章「堕落した魂の根本悪」の後半部を読みました。
今週の内容は「官能が全ての中心に」「今なお真実な事」「失われているという事」「失われたとは自己執着の事」「地獄」「プライドを傷付ける」「悪に立ち向かえない」「深い悔恨の必要性」でした。
人間の欲求には際限が無いので、伝統的な倫理観念を失った人々は、身体的(性的・暴力的)な快楽ばかりを追求し、それによって自ら苦しんでいる事が説明されています。著者は、そのように堕落した人や状態を「失われている」と表現しています。そこには宗教道徳的な議論だけでなく、身勝手な理由での妊娠中絶など、現代の深刻な問題も含まれています。
7月7日(日曜)通信制大学
サマーフェスタ
今日は、七夕と都知事選挙の日ですが、ある大学ではオープンキャンパスが開催されていました。この大学は、インターネットを活用した通信教育で知られており、今回のオープンキャンパスもズーム通話で実施され、約70名の方々が参加されました。
この学園グループは、中学校・高等学校・大学・大学院などを運営しており、多様な学習機会の提供による共生社会の実現を目指しています。大学・大学院では教育分野など色々なテーマの探究に取り組んでおり、今回は臨床心理学・特別支援教育・医療教育の研究事例が紹介されました。
因みに、この大学の試験・成績評価はレポート方式なので、暗記的な勉強が苦手でも楽しく学び、単位を修得する事ができます。
当ブログで紹介している天文部も、この学園で行われているクラブ活動です。
7月12日(金曜)
天文部(宇宙の晴れ上がり)
金曜日には、上で紹介した学園の天文部があり、アキさん達が参加しました。
今回は、古今東西の思想家や科学者が考え続けてきた「私達はどこから来て、どこに行くのか?」というテーマを取り上げ、それに対する一つの答案として、天文物理学によって解明されてきた宇宙の歴史を学びました。
また、来月には流星群(ペルセウス座)が接近するので、それを皆で観察する合宿も企画されているようです。
夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』第二章4節「海峡 新たな絆」(8話)が公開されました!
7月13日(土曜)
キャリア教育とその周辺の概要
今日は、横浜関内(横浜市 中区)の大学院(教育実践研究科)において、教育に関する講座が二つ実施されました。
前半の「キャリア教育とその周辺の概要」では、バブル景気の崩壊と、非正規雇用・失業者の増加を背景に、従来の進路指導を発展させた「キャリア教育」の在り方について学びました。
生徒達を学校から職場へと無事に送り出せる教育が目指され、その一つとして「個別最適な学び」が謳われていますが、数十人の生徒が在籍する通常学級と、現在の過重カリキュラムで、そのような個別指導を実現できるのかは疑問も残ります。ここで役に立つのが、次の項目でも登場するオンライン学習(IT機器の活用)です。
また、小学校受験から大卒就職に至るまで、民間のNPOや企業が、キャリア教育を市場化し、そこに深く浸透している事も見逃せません。義務教育の外側では、自由で多様な選択肢が増え、それを選ぶ生徒・保護者の側にも、責任ある判断力が求められるようになっています。
誰にでもできる教育現場のICT活用
後半の講座では、生徒にコンピューターを貸与するなどして、学校教育において情報端末を常用化させる動きについてです。従来、学校教育でコンピューターと言えば「パソコン室」でしか操作できない事が多かったですが、それが今となっては、全ての生徒に一人1台のタブレットを貸与するようになっています。
学校でのタブレット活用のメリットとしては、個々人の学習進度に合った指導、つまり先程の個別最適化に役立つ事が挙げられます。人間の教師は、授業中に全ての生徒を完全に見回せるわけではありませんが、コンピューターやAIならば、個々の生徒の学力を分析し、最適な教材を提供する事ができるでしょう。これは、障碍児や外国人への学習指導にも役立つ事が期待されます。
デメリットとしては、生徒同士のトラブルを含めたセキュリティーの問題が挙げられます。こうした情報端末は、残念ながらイジメなどに悪用される事もありますので、少なくとも学校で配布・使用する機種に関しては、教師による監視や、一定の機能制限も必要と考えられるでしょう。
7月14日(日曜)
絵本研究会(外国に贈りたい絵本)
翌日には、絵本研究会のオンライン会合に参加しました。
今回は、アジアの途上国に絵本を届ける国際ボランティア活動や、認知心理学による「発達障碍児は絵本をどう読むか、どのような困難があるか、どう読み聞かせれば良いか?」の研究が紹介されました。
7月18日(木曜)
バイブルクラブ「ヨブ記」
木曜日は、聖書のオンライン読書会です。
今回は、まず「ヨブ記」の終盤である39~42章を読みます。全ての試練を耐え抜き、乗り越えた主人公が、奪われた全てのものを取り戻し、幸せな人生を終えた所で、この物語は終幕を迎えました。
次に「ヨハネの黙示録」3章を読みます。ここでは、アナトリア半島(トルコ)西端のサルディス(イズミル)など、各地の教会の指導者に対するメッセージが述べられています。
最後に「詩篇」118篇を読み、感謝・勝利・祝福の気持ちを分かち合いました。
東京の森林と河川の環境保全
ヒジリお姉ちゃんが聖書を読んでいた頃、アキさん達は河川研究会の月例会に出席していました。
呑川(東京 大田区)の中流域に、自然に近い河床が残されている区域があり、それを今後も保全する案などが話し合われました。また、東京全体の問題として、地球温暖化やヒートアイランド現象による酷暑を抑えるためにも、なるべく樹木を伐採せず、都市の緑地を保全する政策が必要であると、先日の選挙を終えた東京都政への意見もありました。
7月25日(木曜)
バイブルクラブ「詩篇」
バイブルクラブでは、普段は『旧約聖書』『新約聖書』の両方を視聴していますが、今回は旧約聖書の「詩篇」を集中的に読む事になりました。
詩篇は、聖書の中で特に長い話の一つです。内容は、ヘブライ人の詩(祈祷書・讃美歌)が150編も収録されており、西洋音楽にも大きな影響を与えました。
第一巻(1~41編)
第二巻(42~72までの31編)
第三巻(73~89までの17編)
第四巻(90~106までの17編)
第五巻(107~150までの44編)
これらの詩歌は、紀元前11世紀~前1世紀までの長い時間を掛けて制作され、ヘブライ王国(古代イスラエル)のダビデ王や、エルサレムの祭司らによって書かれたと言われています。
今回は、最後の第五巻に含まれる第119編を読みました。これは「感謝の歌」に分類される内容となっています。