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日記 【夢のマイホーム】

こんばんは。本日は、マイホームについて。

マイホームを買った理由

先月、10年以上保持したマイホームを売却した話をした。私がマンションを買ったのは、それを目標に貯金をしていたとかでは全くなくて、仲良くしていた同僚達が住宅ローンを組んでマンションを買っていたので自分も買う事にしたというかなりお粗末な理由だ。

買った時は、終の住処という言葉を信じていた。不動産のセールスマン達も、「人生で一番高い買い物」ですからね〜、と物件を探していた私に言ったものだ。マイホームは人生で1度しか買わないと言う前提だ。

理想のマイホームに散財

私は新築には一切興味が無く、中身を全部自分の好きなようにリノベーション出来る安めの中古を探していた。買いたいと思っているエリアも都心の幾つかの場所に絞っていた。

幸いな事に、探していたエリアに旧耐震の中古物件が見つかって購入する事になった。しかし何も考えていなかったのでローンは最長の35年、おまけに、手数料から設計とリノベーション工事まで住宅ローンの一部にしてもらった(オーバーローンと言う)。無知で恐れ知らずだった。

スケルトンと言って、マンションの骨組みと壁以外は全て取っ払い、内装は0からリノベーションだ。夢だった壁一面の作り付けの本棚も組み込んで、何から何まで自分の好きな様にした。死ぬまで住むのだからお金を掛けても良いと思った。香港の湾仔にあるLockhart RoadにはDIY用建材が売られているので、月に2回は香港に行って好きなデザインのトイレや洗面器等色々買って持ち帰り、作りつけてもらった。

マイホームの為の超長期住宅ローンをお勧めしない理由

良い経験だったし楽しかった。しかし、私の都合では無かったが死ぬまで住む事にもならず、マイホームはこんな風に暮らしたいと言う自分の幻想だったと今は気付く。計画性があってちゃんと貯金が出来る人には35年住宅ローンのマイホーム購入はお勧めしない。その理由は3つある。

一つ目は、(少なくとも日本では)自分の資産を増やす方法としてかなり効率が悪い。アメリカやオーストラリア、イギリスの様に、マイホームの価値が上がるにつれて自分が払った分と価値が上がった分(Equity)を担保に住宅ローンが残っているのに別の物件を買えるなら別だが、日本のマイホームではそれが許されていない。日本では住宅ローンは通常1軒しか組めない。

二つ目は、運良く不動産の価値が上がったとしても、相対的に別の不動産の価値や賃貸料も上がるので、売却して得になる可能性が低いからだ。例えば、私の知り合いのシンガポール人のセールスマンは、最近住宅ローンを支払い終わった。彼の家は買った時から20倍もの値段に上がったそうだ。それでも、その家には家族で住んでおり、不動産はそこ1つしか持っていないので売却出来ない。売却して別の物件を買おうものならそれに似た値段を払わなくてはいけないからだ。

三つ目は、住む場所が固定されると不都合があるからだ。その場所に根付いた商売をしているなら別だが、ずっと一つの場所に居る必要も無く、仕事や家族構成が変わるなら、広さと間取り、住む場所も変わった方が便利なのでは無いだろうか。

結論

否定的になってしまったが、マイホームを買う事自体は悪くない。何かあった時に絶対に住める場所があるのは安心だ。不動産は、貸すことも売る事も出来る。ただ、住宅ローンを組む前に別の投資でお金を稼いで、住宅ローンは最低限にするのが賢いやり方だろう。

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