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【コラム】個性には「オリジナルの鍛え方」がある。ほとんど誰もそのことを知らない #028



■自分のことを知る方法から間違ってしまう理由


「自分のことを知る方法」が間違ってしまう理由は・・・・すでに書いたコラムがあるので読んでみてほしい。

■プロローグ
1章「外側と内側では法則がまるで違う。結論も根拠も全て異なる」 
2章「マクロとミクロは法則がまるで違う」
3章「「マイナスの向上」と「プラスの向上」はルールがまるで違う」
4章「どの専門職も「自分」と「人生」を混同している。多くの場合、その違いすら分かっていない」
5章「個性を明らかにするには、「個性を探る」しかない(スーパー当たり前なこと)」
【エピローグ】個性を明らかにするvs専門家の本質

自分で自分を知るしか、自分のことを知る方法はない・・・という趣旨。1行で終わった😎
ところが、自分のことを自分で意識的に探った後にも問題が残る。それが「世の中の鍛え方に頼ってしまう」ことだ。


■画一的な鍛え方に誰も疑問を持っていない


人に教えるということを専門にしているなら、教わる側にタイプがあることを知っているだろうし、そのタイプに合わせた教え方をするかもしれない。
たとえば視覚型、聴覚型、体感覚型に合わせてカリキュラムを組んだり、成長速度の速い遅いに合わせたり、性質から向き不向きを特定して何を習得させるかを考えるかもしれない。
あるいは、聞けば収得が高まるタイプか、読めば高まるタイプかを見分けるかもしれない。教える側の自分が「教えることが上手い」のか「学ばせることが上手い」のかを知っていれば、上手くマッチングする受講者をあらかじめ選べるかもしれない。

しかし、そういうのは全て『タイプ』の話だ。『個別』の話はまだ出てきていない。
なのに、ほとんどの人が自分自身のこと、個性やオリジナリティを高めたり磨いたりするのに、オリジナルではない方法を探し、見つけ、その通りにする。
高級車にレギュラーガソリンを入れて節約するような考え方と同じことをする。

個性が他にないオリジナルであり、明らかに自分の特徴として際立っているなら、その伸ばし方もオリジナルである必要がある。

「努力のしかた」がオリジナルである必要があり
「伸ばすための方法論」がオリジナルである必要があり
「何をどのくらいの分量するか、持続するか」がオリジナルである必要があり
究極のところ、睡眠や食事や人間関係や社会生活がオリジナルである必要がある。なぜならオリジナルに合わない環境に身を置きながら十分伸びるということは誰にとってもあり得ないからだ。


■鍛え方を知らなければ、全ての宝はタンス預金と同じになってしまう


人とは違う優れた性質を持って生まれてきた。なのに、そんなものはないのと同じだった・・・というほど無念・無為なことはない。
オリジナルが一般的な方法で伸ばせるわけがない、とまず理解する必要がある。世間に目を向けて上手にできる方法を探すなど人生の無駄もいいところだ。

個性を鍛える時、誰もが自分クリエイターになる必要がある。
たとえば文章を書く仕事を受注するなら、正しい文章ルールをマスターし、媒体カラーに即した文章を、指示通りの文字数で提出する。個性の出番などない。「その仕事」を「そのやり方」で上手くできる者が偉い。
それが仕事だ。

なら「それが自分だ」となるには?と考えてみてほしい。
自分のオリジナルを鍛え伸ばすなら、正しい「この」個性の伸ばし方をマスターし、自分のカラーに即した扱いを、自分ベストの範疇でやり切る。社会性の出番などない。「この個性」を「このやり方」で上手くできる者が偉い。

もし物書きなのであれば、自分スタイルの文章を確立する。ただの確立ではない。創ればなんでもいいわけがないから、試行錯誤を繰り返して自分スタイルの中でもこれが1位、ベストというものを確立する。
書き方は物書きの常識の範囲に収まらない。どこまでもオリジナルを試す。すると雛形的に高頻度なものの法則が出てくれば、頻出度合いの少ない、しかしスパイスのような働きをする個性のクセも出る。文章全体の構成も常識に合わせる必要などない。オリジナルを活かす構成、あるいはオリジナルそのものの構成になっていればいい。
これがオリジナルを鍛え流ということだ。自分スタイルのベストな確立までできて初めて個性は鍛えられたことになる。

それをしなければどのような資産もタンス預金でしかない。


■オリジナルの鍛え方アウトライン


「オリジナルの鍛え方」だから「こうすればいい!」という方法論はない。
ただしオリジナルの鍛え方をするための指針はある。つある。

1つ目はアウトプットによる試行錯誤を軸にする。
頭の中、心の中でいくら熱心にシミュレーションしてもそれは空想でしかない。ただでさえ世の中の鍛え方が役に立たず、ということは「使い物にならない」ところがスタートラインになる。
インプットではなく、アウトプットのパターンをいくつも試し、あたりをつけ、成立するものをフィードバックして改善する。やりながら修正する。

2つ目はメタ思考をする。メタ思考を元に扱い方を当てはめていく。オリジナルであるということは、既存の場所で活躍する確率は低い。上の例で書いたオリジナルの文章は、一般的なライターの仕事にはなりにくい。ならどこで通用するか、させることができるか広く見る必要がある。
仕事の括りだけではなく、場合によっては日本だけではなく、広く大きいところをなぞるように拡散する。その広げた世界からオリジナルを位置付けて、落とし所を探る。

3つ目はマルチタスクで同時並行的に伸ばす。ひとつのオリジナルはそれが「する」ことに関わる強みであれ、「ある」ことに関わる人格であれ、単独でどこかに通用させるのは難しい。
しかしその難しいオリジナルも掛け算によって効果(成果)のバリエーションを増やすことができれば、成果が求められることで有効になることがある。有効になることそのものは鍛えることと関係しないが、いずれ鍛えたものは複合的に使うことは明らかなので(どのような能力もそうできている)、最初から同時並行的にオリジナルを鍛えることと使うことを両立させる。

4つ目は知覚の指向性によってオリジナルを最大限まで使うようにする。この言葉は難しいので、シンプル化していうなら、成果を度外視してやろうと思ったことは全てやり切る、ということをする。
思いつく時点でベクトルが生まれる。そのベクトルは他の人のベクトルとはまるで違う。方向性の力学そのものにオリジナリティがある。オリジナルの初期動作と行ってもいい。
人の思いつきは持ち物によって決まる。持っていないものを思いつくことはできない。道具があれば使うことを想定するように、オリジナルという個性を持っていればそれを使うように脳が働く。つまりオリジナルは自動的に訓練場に投入される。
コツは「思いついたら最後」絶対にやらなければならない、というルールを自分に作る。それがよく考えたら何にもならないだとか、やり始めてみたら「あっちの方がいい」となっても終わるまでやり切る。この制約を課すことは遠回りに思えるかもしれないが、確実に個性とオリジナルを磨き上げる。

実のところ、4つ目は自分で自分のことを知らない人ですら、個性を鍛え磨くことができる。成果にも利益にも、人のためにも将来にも役立たないことを思いついたとしてもやり切る。そうすると何かの意味があるからやるという自分ではなく、自分の動機が自分の行動である自分が作られる。
意味づけや好き嫌いに惑わされず、動機が行動に直結する。これほど無駄を省いてオリジナル訴求(動機が出た時点でオリジナル)を素早くさせる方法は他にない。
労力、費用対効果、メリット、利益、成果実績、人間関係などを考えるため個性が曲がる。余計な条件のもとに自分を扱おうとするのではなく、直接自分を扱う。

自分の鍛え方は自分で創造することに慣れてきたら、後戻りできなくなる。個性からはじめて、社会に通用させる順番が作り上げられる。
そのことはこのコラムでも書いたので読んでみてほしい。

自分の筋道で生きていく人が最も苦労するのは【インサイドアウト】

インサイドアウトがベースになると、意識をしなくても自動的に個性を使うメカニズムが動き出すようになる。


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