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東京カフェ紀行 1軒目



日曜の夜。東京の、キラキラを纏う街から
少しだけ離れた場所に、それはあった。

高架になった線路の下をくぐり抜けると
急に雰囲気が変わる。さっきまでの
キラキラは夢だったのだろうか。
そう思ってしまうほどに。

そんな中、場違いなほど
キラキラと輝く建物があった。
今回の目的地のカフェである。


扉を開くと、驚いた。狭いのだ。

訪れる前に少しだけ、お店のことは
リサーチしていたのだが、
サイトの中の写真を見る限り
もう少し広かったはずだ。
これは、このパターンは、
写真以上は期待ができなさそう。

1階で注文を済ませ、エレベーターで上へ。

割と客はいたようだが、最上階へ
降り立つと、ほとんどいなかった。

窓際で外国人が大声で喋っているのが
目立つ。何て言っているか分かるので、
余計に気になってしまう。

客席はカジュアルではあるが、
装飾の色遣いがど派手で、
ここはクラブか何かですかと聞きたくなる。
ちょっと落ち着けない。カフェなのに。

好きな席に座り、しばらく待つと
店員が商品を持ってきた。
夜もふけたころだったので、
食べたかったスイーツが売り切れていた。
なので、頼んだのはコーヒー1杯だけ。
しかし、運ばれてきたトレーには
そのコーヒーだけでなく、水出しコーヒーの
試飲と試食サイズのスイーツが乗っていた。
コーヒー1杯だけでも高いなと
思っていたので、このサービスは
ちょっと嬉しかった。
このサービスがいつもあるなら、
高くても少しは納得できる。
いつもあるかは知らないけれど。

コーヒーも、スイーツも、
特段美味しいって訳ではなかった。
客席や店内の広さに対して
店員数が多い気がした。
人件費がかかりすぎでは?

電源もWiFiもあったが、結局
落ち着けなくて飲んだら素早く立ち去った。

自動扉を出ると、
やはりこの店だけが異様に輝いている。

ちょっと、期待しすぎたかもしれない。
写真でよく見せようとしすぎると、
結果として
あまりいいことは無いなと学んだ。





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