天アンカットと深まる愛。
先日、偶然出会った記事を読んで、興奮さめやらず。
文庫本、中でも新潮文庫への偏愛っぷりに共感しすぎて、鳥肌立ちました。
やこさんの表現、美しくすばらしいです。
読んでいてうれしくなりました。
私も文庫本が好きです。
同じように、新潮文庫の佇まいの完璧さには、いつもため息が出ます…。
なかなか実生活の周囲の人々には理解されないので、あぁ、note始めてよかった…なんて感じる瞬間です。
文芸書のハードカバーの装丁は、もうそれはひとつの芸術作品だと思っているので、作り手の魂を感じるものなら文句は言えません。
ただ、文庫本になると、
あれ。ちょっとカバーのデザインがイメージと違う。(単行本と違う場合も多いので)
となったりするのです。
作品自体は好きなのに、カバーも中身もイメージじゃない…というとき、どちらをとるか悩みます…。
(どことは言いませんが、出版社さんすみません。)
でも、新潮文庫なら、なんの問題もない。
だってカバーをとれば、そこには美しい薄茶色の表紙と葡萄のマークがあるから。
そして、どんな薄い作品にも紐のしおりがついている、というやさしさ。ゆっくり大切に読んでください、と言われているよう。(私の妄想。)
そしてもうひとつ、なぜか愛着がわく部分。
上の裁断面がガタガタになっている、ということ。
これを機に、調べてみました。
あえて。
そう、あえて。
しかも、通常の装丁よりコストがかかるというのです。
三方を裁てば、折り込みが多少ずれていてもごまかせるけど、天をアンカットにする場合は、折りの段階でも細心の注意と技術が必要になるため、手間と作業時間が余計にかかるんだそうです。
あぁ、しまった。
ますます新潮文庫への愛が深まりました。
そもそも文庫本、って本当に愛しい。
私の宝物の1冊、江國香織「とるにたらないものもの」。
その中のエッセイのひとつに、「小さな鞄」があります。小さな鞄の中身について。
私も小さな鞄で出かけるのが好きです。
そこに文庫本を入れると、満たされた気持ちになるのは確かです。
でも、最後にひとつ。
実はちくま文庫も好き。
今日、図書館で借りてきた本もちくま文庫だった。
山崎まどか「真似のできない女たち 21人の最低で最高の人生」。
読みたい本がたまっていってる…。
あ、脱線しました。
そう、ちくま文庫。
ムラのある薄い黄色のカバー。
背表紙の一番上に、著者の頭文字のひらがな。
そして、カバーを外した背表紙にぽつりとこのお方。
ちなみに、勢いでこれも調べてびっくり!!
ちくま文庫の装丁は、私の大好きな絵本作家でもある安野光雅さんがデザイン担当だったとのこと!
どうりで見覚えのある表情だと思った…!
現代日本の小説、エッセイなどにはこの太陽さん、翻訳や古典には月さんのマークがあるらしい。
月さんはうちにはないので、今度本屋で見てみよう。
あぁ、2つもうれしい発見のあった今日のnoteでした。
満足。
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