マガジンのカバー画像

国際金融制度改革の必要

17
運営しているクリエイター

#デリバティブ

デリバティブまとめ

サミットでのデリバティブ廃止の提言にもかかわらず、その意味するところもはっきりしていなかったので、いつものごとくWikipediaを参照しながらそれを考えてゆきたい。

デリバティブの目的としては、

逆のポジションを取ることでリスクをヘッジしたり緩和したりすること
特定の条件につながるオプションを作り出すこと
原資産の中で取引できない原資産リスクを把握すること(天候デリバティブなど)
原資産の価

もっとみる
2023年サミットへの展望

2023年サミットへの展望

昨日93年サミットのことについて書いて、よく考えてみたら、何事もなければ再来年の2023年が再び日本でサミットが開かれる予定になっていることに気づいた。そこで、30年前と同じ轍を踏まないよう、そしてそのリベンジがなんとか果たせるよう、政治がどうあれ、一人一人の思いをその機会にうまくぶつけて、より民主的な意思として望ましい方向に動かすことができないか、と考えてみた。すぐに、あるいは直接どうこうという

もっとみる
堂島商取 コメ先物取引廃止

堂島商取 コメ先物取引廃止

コメ先物令和3年8月7日付日本経済新聞で大阪堂島商品取引所でのコメ先物取引廃止の記事が出ていた。10年の試験期間を経ても、生産者の参加が広がらず、供給サイドへのメリットが十分に提示できなかったと言える。それもそのはず、この市場で独自ブランドとして上場されているのは、取引のほぼ9割を占める新潟産コシヒカリをはじめ、宮城産ひとめぼれ、秋田産あきたこまちに限られており、あとは東京の市場で一般的に取引され

もっとみる
アシックス金融派生商品について

アシックス金融派生商品について

サステナビリティ・リンク・デリバティブ
令和3年8月6日付日本経済新聞8面金融経済欄で、アシックスが、サステナビリティ・リンク・デリバティブ(SLD)を導入したという記事が出ていた。これは、環境関連の目標達成状況に応じて外貨調達レートが変わるものであるという。環境関連の金融商品としては、これまでも、サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)という、環境目標達成度合いに応じて貸出金利が変わるというも

もっとみる
国際金融制度改革の必要性7 ー 戦争から発展するデリバティブ

国際金融制度改革の必要性7 ー 戦争から発展するデリバティブ

戦争ビジネスモデルの盛衰湾岸戦争をきっかけとして、日本では集団的自衛権、そして安全保障の話が急速に盛り上がった。集団的自衛権の連鎖は、オーストリア皇太子殺害という事件をドミノ式に世界規模の大戦に拡大させてしまった第一次世界大戦を引き起こした理屈であり、冷戦終了後にまたぞろバランスオブパワーの世界を作り出し、小さなきっかけを元に世界紛争を作り出したいという懐古主義的な考えが広がっていたことを意味する

もっとみる

国際金融制度改革の必要性 - アメリカ同時多発テロ20年の年に

今から20年前2001年9月11日、全世界を揺るがした衝撃的な事件が起きた。アメリカニューヨークの世界貿易センタービルに2機の旅客機が相次いで衝突してその象徴たるツインタワーが跡形もなく崩壊し、ペンタゴンへの別の1機、更にホワイトハウスか国会議事堂を狙っていたと言われるもう1機の、あわせて4機のハイジャックされた旅客機が次々墜落した同時多発テロ事件だ。その目標から見て取れることは、一つには未遂に終

もっとみる