収入はあなたの能力で決まるのではなく会社の資本で決まる話について
1.前置き
もちろん、能力が評価されれば、賃金アップは目指せるだろう。今回は、そういった次元の話ではないことを予め断っておく。
2.伝えたいこと
「よく、エンジニアの収入は高いというが、エンジニアであれば収入が高いというわけではなく、収入が元々高い会社で、他の職種でも同様に収入が高いのだ。」
というカラクリがあることを伝えたい!
3.なぜなのか?
収入の原資はどこにあるか、営利企業であれば、売上から捻出されることは明らかだろう。
逆にどんなに技術が高い人でも、会社としての売上が低ければ、エンジニアは高いとされる給料を捻出することは難しいのだ。これは、どんなに技術が高く素晴らしくても、見方を変えれば、売れなければ、その技術はゴミなのだ。もちろん、技術が素晴らしいのは良い事だが、それを活かしたサービス(自社サービス、技術提供など)が売れなければ、残念ながら収益には繋がらない。どんなによい商品でも、売れなければ残念なことに、ゴミと化すのだ。もちろん、商品に価値があるので、敢えて残すという選択肢も存在するとは思う。
4.提案
そこで、何かしらの理由でエンジニアの就職を目指される方は、その会社のサービスの売上はどうなのか?(イケているのか)も検討材料に入れたらどうだろうか?それは、あなたが高い収入を得られることも期待している場合には検討材料として加えることでマッチングのミスを減らせるかもしれない。
5.定性的な実例による根拠
ひとつの問を投げかけたい。
・正社員:ITエンジニア
・契約社員:事務員
どちらが収入が高いと思うだろうか、実は後者の方が収入が高い。
・前者は社員数、100名程度の会社
・後者は職員数、600名程度の学校
ここでは人数で示しているので分かりづらいかもしれないが、
実際には資本(売上や原資)が規模的には恐ろしいほど違った。
結果、契約社員の方が年収が逆転してしまったのだ。実際、かなり喪失感を感じた。年収が高くなった理由はいくつかあるが、特に大きいと感じたのは後者には賞与があったのだ。決して、エンジニアの様な能力を要求される仕事ではなかった。だが、それでも逆転してしまった。ここで、やはり、資本の大きさは収入に影響すると実感した。
6.結論
「従って、エンジニアであるから収入が高くなるのではなく、その会社の資本が大きいから収入が高くなるのだ。エンジニアであることは関係ない。」多少なりとも差があれど、資本の高い会社はどの職種でも高くなるのだ。
もちろん、大企業であればどこでもいいということではない。会社を維持するための売上が求められるからだ。そのため、各社の収益構造や求人票にある情報を確認することは大切だ。
7.エンジニアを目指さずとも目的は達成できるかもしれない。
エンジニアを目指す人で、よくWebの記事に書いてあるような高い給料に惹かれるのであれば、それは高い給料が目的なのであって、エンジニアの仕事には興味がないと言える。逆に高い給料が得られるのであれば、どの仕事でもよいのだ。
もし、特別、仕事に拘りがなければ、自分の仕事の向き不向きを加味して仕事を考え就活するのだろう。特に転職される方はその辺の塩梅が意識しやすいかと思うが、新卒だとイメージがしにくい。もし、アルバイトをしたことがあれば、バイトしていた内容が向いていたか分かると思うので、どうだったか思い出してみるのも、判断材料の一つにはなるだろう。実際はもっと観点があるのだが一旦は割愛する。
8.それでもITエンジニアを目指す人へ
逆に、お金を求めてエンジニアを目指すのはオススメしたくない。それでも目指すという方向けに、向き不向きを測る、ひとつの指標を提示したいと思う。
あなたは仕事でクタクタになるまで働いていたとする。
仕事から帰ってからもプログラムや関連する業務の勉強をするか?
平日に限らず、休日も1日中プログラムの勉強をしているだろうか?
その勉強に終わりはない。仕事に就く以上、ずっとだとする。
上記の問いでNoがひとつでも当てはまる人は、ITエンジニアの仕事はおすすめできない。私はNoである。
過去に本当にびっくりしたのだが、興味が常にあるから、全く苦だとは思ったことがないという人の話を聞いて、これが本当にエンジニアとして続く人(ある種のプロフェッショナル)なのだと実感した。
本当に技術に強い興味を持っているかが、話を分けると実感した。逆に私は技術は大して興味はなく使うことの方が好きだし、そもそもプライベートは他のことで充実させたいので難しいと思った。
少しでも参考になればと思う。
9.余談
就活や転職に伴いエージェントやスクール、Web記事などは本当に信用して良いものだろうか
それは、あなたにとって100%カスタムされた(あなたに寄り添ったベリーベストな)提案をしてくれるとは限らないと思った方が良い。もちろん、ある程度、よい提案はしてくれるだろうが、どこかで、あなたとサービスでズレが生じる場面が出てくれると思う。
なぜならば、彼らも仕事があり何かしらの目的を達成するために、あなたにサービスを提供しているから、あなたへのベクトルとあなたが希望するベクトルの方向が完全に重なるとは限らないためだ。
そのため、相手の提案は別物として捉え、自分のニーズは満たせそうかを考え、その提案を自分に適用できそうかを検討すると良いかと思う。
相手の提案はあなた向けに100%カスタムされたものではないと思った方が気が楽になると思う。常に受けて判断するのは自身であった方がよいかと思う。
それでは、実りある就活を!
※そのうち、各種の数字を見てどう思うかも記事に出来ればと思う。
おわり!