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CtoCサービスの信用を担保する項目を調べてみた


本日は、「CtoCサービスの信用を担保する機能を調べてみた」ということで、今あらゆるCtoCサービスがありますが、その中で「どうやってお互いの信用を担保しているのか」ということについて調べていきたいと思います。

例えばメルカリを利用するとき。
多くの方は「相手の評価」「レビュー」なんかをもとに「相手は信頼できそうか?」と考えたりするのではないでしょうか?

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※メルカリから

サービスによっては「評価」や「レビュー」以外にも、ユーザー像を可視化させるような機能が様々あります。
今回のブログでは、ユーザーの信用を担保する機能(ユーザーを可視化する機能)について調べていきたいと思います。

Airbnb

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■Airbnb(エアビーアンドビー)
・Airbnbで一生忘れられない旅をしよう。近場に眠る大冒険、遠い異国のアドベンチャーを探し、世界中のユニークな家、体験、スポットにアクセス。
・宿を探したい人と民泊を貸し出したい人のマッチングサービス

<プロフィールに掲載されている項目>
・部屋の詳細
・評価のサマリー
・ホテル概要説明
・届出、特許登録番号
・アメニティ、設備
・ベットのタイプ
・ポリシー
・レビュー(星)
・レビューコメント
・称号
・返答率
・返答時間

・提出済みのもの

気になった特徴的な項目をピックアップしていきたいと思います。

①評価のサマリー

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個人ページ(宿のページ)のわりと最初の部分に上画像のような、評価のサマリーが掲載されていました。もちろんこちらは宿や評価によって掲載されているサマリー内容が違っています。
目に入りやすい所に「評価の数」や「レビューの数」が掲載されているサービスは多いですが、サマリーとして掲載されているサービスは珍しいのではないでしょうか。

②称号

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称号バッチがついているユーザー(ホスト)がいました。
スーパーホストとは「素敵な滞在で高い評価を得ている経験豊富なホストに与えられる称号」とのこと。
ランキングや評価数をもとに、独自のステータスを付与しているサービスはわりと多いかと思います。ただし独自のステータスを付与する際は、
「そのステータスの意味」「そのステータスを得られる難易度」など、前提条件も同じくユーザーへ共有しておく必要がありそうですね。

③返答率・返答時間

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こちらは宿泊したいユーザーが、ホスト(宿)に連絡した時に、どれくらいの返答かを表した項目になります。
全て可視化されてしまうと「生き急ぐ感」も多少感じてしまうのですが、商売のプラットフォームですから、返答率や返答時間で相手の信用が形成されていくことは、ある種当たり前なのかもしれません。

coconala

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■coconala(ココナラ)
・「知識、スキル、経験」を気軽に売り買いできるオンラインフリーマーケット

<プロフィールに掲載されている項目>
・出品者ランク
・職種
・性別
・都道府県
・販売実績
・評価(星)
・評価/感想
・フォロワー
・本人確認
・NDA締結
・紹介文章
・得意分野
・スキル、使用ツール
・経歴
・受賞歴
・ポートフォリオ

気になった特徴的な項目をピックアップしていきたいと思います。

①出品者ランク

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出品者名(ユーザー名)の隣にこのGoldバッチとPROマークがついていました。こちらは先ほどのAirbnbと同じく、サービス内の独自のステータスを示すものになります。
coconalaでは出品者を「販売実績」「購入者の満足度」に基づき、5つのランクで認定をしています。

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出品者ランクに関しては基準が詳細に説明されていました。
coconalaはかなり力を入れていることが考えられます。
このランクはどういう人なのか前提を示すのと同時に、出品者にとってもランクアップはモチベーションの一つになりそうですね。

②評価/感想

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評価レビューに関してはほとんどのサービスで取り入れられている項目かと思いますが、coconalaは購入者のレビューに対して、出品者が返事をするような形式になっており、(本来どのようなフローで入力することになっているのかは調べていません)よりリアルなやり取りを感じることができます。
どのような対応をしているのかは、人となりが表現される部分
でもありますので、信用担保により繋がるのではないでしょうか。

タスカジ

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■タスカジ
・あなたにぴったりのハウスキーパーを探そう
・家事を依頼したい人と経験豊富なハウスキーパーをマッチングするサービス

<プロフィールに掲載されている項目>
・評価(星)
・レビュー
・キャンセル率
・プロフィール
・アピールポイント
・希望条件
・事務局確認

気になった特徴的な項目をピックアップしていきたいと思います。

①キャンセル率

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タスカジで象徴的だなと感じたのは、この「キャンセル率」と「遅刻率」表示。
キャンセル率は「無断」「直前」「受付放置」の3つで項目が分かれており、無断とは「依頼が成立しているにもかかわらず、依頼日時に連絡なく訪問しなかった率と回数」、直前とは「依頼日時の72時間以内にキャンセルをした率と回数」、受付放置とは「申し込まれた依頼に対し48時間以内に受付またはキャンセルの回答をしなかった率と回数」を表しています。
どれもあってはいけないようなことですが、結構厳しめにチェック項目が用意されていました。
また、遅刻率は「あくまで依頼者からの申告に基づいた主観的な数値」となっているそうです。

②説明会と研修の開催
タスカジでは事前にハウスキーパーの説明会と研修が用意されているそうで、質の高い人材の確保に力を入れています。オンラインで簡単にマッチングできるCtoCサービスであっても、「事前説明会に参加している人材」「研修を受けている人材」というステータスは信用を担保しますね。まだまだ人が介在する価値・必要性はありそうです。

キッズライン

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■キッズライン
・即日から業界最安値で安心安全のベビーシッターが見つかるサービス

<プロフィールに掲載されている項目>
・豊富なトップ画像
・評価(星)
・カテゴリー
・エリア
・プロフィール
・ご連絡、受け入れ条件
・サポートの特徴
・レビュー
・受け入れスケジュール
・サポーター基本情報(返答時間/返答率など)
・おすすめしている他のユーザー

気になった特徴的な項目をピックアップしていきたいと思います。

①豊富なトップ画像
今回個人的にすごく良いな〜と思ったのがベビーシッターさんの登録写真。
個人を取り上げてしまうことになるので、本ブログには掲載しませんが、キッズラインに掲載されているベビーシッターさんの写真は複数枚で、「実際に子供と接しているときの写真」や「ポーズを決めている笑顔の写真」など、その人の人柄が伝わるような写真ばかりでした。
他のサービスもいわゆるトップ画像の項目はありますが、画像によっては相手の雰囲気が伝わりにくいものばかりです。
キッズラインはベビーシッターのマッチングということで、他のサービスよりも、比較的「信用・信頼」が大事になってくるとも言えますが、このように人柄が伝わるような登録写真はなんかいいな〜と思いました。

タイムチケット

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■タイムチケット
・個人の時間を30分単位で売買できるサービス

<プロフィールに掲載されている項目>
・本人確認資料提出
・プロフィール
・キーワードステータス
・フォロー/フォロワー
・ポジティブな評価率
・レビュー
・承認率
・メッセージ既読率
・返答時間
・いいね数
・アンバサダー認定
・寄付
・ゴールド確認証
・ランキング

気になった特徴的な項目をピックアップしていきたいと思います。

①寄付

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タイムチケットには売上金から寄付をする仕組みがあり、寄付率に応じた金額が寄付金として自動的に支払われるようになっています。寄付率は選べるそう。
寄付先は「子供・教育支援」や「環境支援」など11項目ほどあります。
タイムチケットの購入者も間接的に寄付をすることになりますので、チケットを選ぶ基準になりそうですね。

②ゴールド確認証

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ゴールド認定証というタイムチケット内の独自の認証制度がありました。
認証制度の中身は書いてある通りで、「運営メンバーが実際に会い、ホスピタリティを確認した」ことによっておすすめできるユーザーとして認証しているとのことでした。
またゴールド認定証を受けるために2つのアプローチがあるようです。


1:定期的に開催されるイベントに参加し運営メンバーと直接会う
2:ゴールド認証面談をオンラインで受ける

やはり「人が認めた」という認証は大事ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
星による評価制度やレビュー項目など、それぞれのサービスに共通しているところもありましたが、サービスによってそれぞれ工夫されている箇所もありました。

「会社>個人」の時代から「会社<個人」の時代へとシフトされていくことが予測される現代では、今後もサプライサイドにフォーカスしたあらゆるCtoCサービスが世の中に出てくることかと思います。

今までは価値として表現できなかったものが、テクノロジーの力によって、誰かのために価値として発揮できる世の中は素晴らしいですね。

ただ「信用・信頼」という側面では、まだまだ課題があるのも確かです。

人が介在する価値はまだまだありそうです。

読んでくださりありがとうございました!

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