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MAKE SENSE DESIGN

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『デザインを再定義し続けてみる』 商品のためのデザインから社会のためのデザインへ。 時代が今求めているデザインの在り方を探り、日々発見し、アップデートをしてく。 デザインの歴…
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記事一覧

余白のデザイン タイポグラフィと東洋思想

余白のデザイン タイポグラフィと東洋思想

デザインをするにあたって、余白は重要な要素です。
ただ空白にするのではなく、意図を持ってデザインされたスペース、それが余白のデザイン。

デザインを生業としていない人でも、例えば文字と文字や、写真ごとの隙間などは気にしたりするものではないでしょうか。
くっつきすぎたら見にくいし、離れすぎたら関連がわからなくなる。
そのときに人は適切なスペース、『余白』というものを意識します。
今回は余白のデザイン

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WEBフラットデザインの起源『1940年代スイス・スタイル』は何故スイスで始まったのか

WEBフラットデザインの起源『1940年代スイス・スタイル』は何故スイスで始まったのか

WEBデザインに携わる人なら、もちろんご存知の『フラットデザイン』。
立体感や光沢感などの視覚効果を無くし、シンプルで平面的な概念を用いたWebデザインとされています。

2010年頃から、以前の『リッチデザイン』に変わり、現在にも続くWEBデザインのスタンダードな手法になりました。
フラットデザインが広く採用された背景には、スマートフォンの登場によるWEBサイトのマルチデバイス対応があります。複

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現代にも色濃く残る『アール・ヌーヴォー』の魅力と学び

現代にも色濃く残る『アール・ヌーヴォー』の魅力と学び

美術史・デザイン史でその名を強く残す『アール・ヌーヴォー』は
1900年ごろのフランス・パリから始まった装飾美術様式として有名です。

イギリスで起きた『アーツアンドクラフツ運動』に影響を受け、植物や昆虫など自然モチーフの有機的な装飾が特徴とされています。

アール・ヌーヴォーの代表的な作家の1人として有名な、アルフォンス・ミュシャの作品からも、その特徴は現代人の多くが目にしていると思います。

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産業革命とデザイン史の幕開け

産業革命とデザイン史の幕開け


「"社会のためのクリエイティブ"から始まったデザイン」

デザインの歴史を改めて学び始めようとしたとき、様々な文献・情報において"160年ほど前のイギリス"が舞台として挙がることが多く見られました。
そして、アートではなくデザインという様式・文化が、この時点この土地で大きく発展したことに関して、その時代背景についてはすぐに納得ができるものでありました。
それは多くの方が世界史教育の中で必ず目にす

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資本主義を乗り越える「僕たちが"今を生きる力"としてのデザイン」

資本主義を乗り越える「僕たちが"今を生きる力"としてのデザイン」

デザインの歴史。
それは資本主義の歴史とも重なり合う。
デザインの発展は、経済の発展とともに成されてきた。

人類史の視点から見れば、デザイン史は短い。まだせいぜい160年ほどである。
ただしこの160年の間、人類の社会は劇的に、そして今なお加速を続けながら変化している。

産業革命
エネルギー革命
デジタル革命

そしてAI元年と呼ばれる2023年

ラジオやテレビが影も形もなかった時代から、誰

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