#読書日記
記録できる言葉の総量
子どもの療育の記録を紙のノートに執っている。週平日の何日か、寝る前の日課としている。療育に付き添ってくれている妻から聞いたその日の様子をまとめ、夏休みのように自分自身で同行できる時は、自分が感じたことを書き留める。
記録を終えると、自分の中の言葉の蓄えが減るような感覚になる。以前は、夜に読書の記録をこのnoteに書いていた。でも、療育の記録をした後は、書くよりも、小説などを「読みたい」と思う気持
「絶対に面白い」と安心できる作家
アンソニー・ホロヴィッツさんの『ヨルガオ殺人事件』上巻(山田蘭さん訳、創元推理文庫、2021年9月10日初版)を読んでいます。面白い。相変わらず、かつ圧倒的に面白い。前作の『カササギ殺人事件』も面白かったし、別シリーズである「ホーソーンシリーズ」の『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『殺しへのライン』全てが面白かった。だから今回も面白いと確信していました。
こういう、「この人の作品は絶対に面白
人口の1%のための本
人口の1%程度に当事者が限られる事象に関する本に関心を持っています。
愛用している読書記録SNSでは、その本の人気が感想などの登録数で可視化されている。村上春樹さんの作品などはどれも5000〜数万レベルの投稿がある。それほど有名ではないノンフィクションなどの場合は数十件。
これが、人口1%に関する話題の書籍では1〜10件になる。差があって当然とは思いつつも、慄然とする気持ちもある。
反面、出
本当に苦しい時に本は読めない
本当に苦しい時、本は読めない。悩み、困難、逆境、それらに押しつぶされそうな時、いつもは好きなはずの、気晴らしになるはずの本の文字列が全く目に入らない時があります。ページを開くのさえ億劫になることさえある。
でも、その困難が何らかの形で少しほぐれると、再び本を読めるようになる。「ここに書いてあることはヒントになりそうだ」とか、「ああ、この登場人物の言っていることは今の自分に分かるな」と納得できる。
読書ノート2022/02/12
原田ひ香さん「三千円の使いかた」(中公文庫)は良かった。しみじみとラストを噛み締める。「三人屋」で人生の悲哀をうまく描く作家さんだなと感じていたけれど、今回も実に滋味深い。良かった。
お次はホリー・ジャクソンさん「自由研究には向かない殺人」(創元推理文庫)を読んでいて、これまた面白い。少女が自分の街で起きた女子生徒失踪事件の真相を知るため、関係者に「自由研究」のていでインタビューしていく。ミステ