マガジンのカバー画像

書評ブログ

43
魅力ラボの読書部メンバーが書く書評ブログです✨ メンバーの感じた事、気づき、考えが変わったことをお伝えしていきます✨
運営しているクリエイター

#小説

書評 華岡青洲の妻~嫁と姑、夫と子~

書評 華岡青洲の妻~嫁と姑、夫と子~

漢方薬と言えば中国の東洋医学の一治療法と思われているが、実際は日本で開発された薬もある。江戸時代に華岡青洲が開発した通仙散もその一つである。現在では簡便で薬効の高い麻酔薬があるため使用されていないが、世界で初めて開発された麻酔薬で乳癌のOPが行われた。

青洲の母・於継に幼少から憧れていた加恵。青洲が京都へ遊学中に於継に請われ嫁として華岡家にやってきた。
しかし、青洲が実家に戻ると同時に於継との仲

もっとみる
【書評】ぼくは勉強ができない 山田詠美

【書評】ぼくは勉強ができない 山田詠美



ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ。

こんにちは!魅力ラボのチェカンノです♪

今回は、山田詠美さんのちょっと毛色が違う小説をご案内したいと思います。

山田詠美さんといえば、ちょっとセクシーな女性の小説をイメージしちゃいませんか?(とりあえず私はそうでした)でもこの小説の主人公は高校生&17歳なんです!レアでしょ?

主人公はちょっと個性的

もっとみる
【書評】こじらせ男子のトリセツ 太宰治著『人間失格』

【書評】こじらせ男子のトリセツ 太宰治著『人間失格』

おこんにちは!
よだかえです。

なにげにライターなのですが、文章と同じくらい画像検索が得意なので、この書評でもフリー画像からのハイセンス写真を取り入れつつ、進めていきたいと思いますっ。

――――――――――――――――――――――――『人間失格』の世間的評価について――――――――――――――――――――――――
今回のテーマは【小説】ということで、太宰治の『人間失格』をチョイス。

この本、

もっとみる
【書評】『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』

【書評】『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』

なかなかインパクトのあるタイトルですが、まさにそのまま、出会い系サイトで知り合った人に本をすすめまくった実体験に基づいた実録私小説です。

「出会い系サイトで」というのも大いに気になるところですが、私がいちばん気になったのは「その人に合いそうな」というところ。
よく知らない人のための「合いそうな本」ってどうやって考えるんだろう……と、手に取りました。

自分の現状を変えたくて夫と暮らした家を出て、

もっとみる
【書評】『ののはな通信』~ひとを支え、まえに進ませる力とは~

【書評】『ののはな通信』~ひとを支え、まえに進ませる力とは~

「女子大河小説の最高峰」という惹句と、かわいらしい装丁にときめいて手に取った『ののはな通信』。
5月に刊行された、三浦しをんさんの3年ぶりの長編小説です。

女子校で出会ったふたりの物語庶民的な家庭で育ったクールな秀才・野々原茜(のの)と、外交官の娘で天真爛漫な牧村はな(はな)。
1984年、高校2年生のときに、ふたりはミッション系のお嬢様学校のクラスメートとして親しくなります。
『ののはな通信』

もっとみる