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稼ぐの本質は、会社員の「給与」か。事業者の「売上」か。
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
幼少期の頃、盆暮正月などに集まった親戚の大人たちに囃し立てられ、あくせくと手伝いなどをしていてると「お、ありがとうね〜」とか「えらいねー」なんて声に紛れ、「稼ぐね」と聞こえてきたのを思い出します。
その時は深く考えることもできなかったのですが、少し年齢が重ねてくるに従い、何かしらの困っている誰かに自分の時間や身体活動などを提供することで金銭的な対価を得ることが「稼ぐ」の意味なのかもしれないと考えるようになりました。
しばらくして、大人になってから「稼ぐ」の意味は変質し、目の前や半径5m以内にいる具体的な困っている人ではなく、自らの領域に縛りを設けず、だからと言って項目を具体的に絞って困りごとや悩みごとを解決するための手段や方法を提供することが「稼ぐ」ことなのだと理解しています。
ぼくみたいなノータリンだとしても、こうやって身銭を稼ぐことや生活費を得ることに対して何やかんやと考えることができている点を踏まえると、これを読んでくださっているみなさんとも議論ができそうな気がしてきたのでお付き合いください。
「稼ぐ」とは何か
「稼ぐ」とは、一般的に金銭を得ることだと理解している人が多いでしょう。「稼ぐ」と検索窓に入力すれば、語句の意味が表示されます。Oxford Languagesの定義 · 詳細によれば以下だそうです。
1. 精出して働く。一心に働く。働いて金を得る。
「生活費を―」
2. もうける。
「点を―」
他にもgoo辞書には6つも記載があるぐらい、活用の仕方があります。
かせ・ぐ【稼ぐ】の解説
[動ガ五(四)]
1 生計を立てるために、一生懸命に働く。「骨身を惜しまず—・ぐ」
2 働いてお金を得る。「学費を—・ぐ」
3 試合などで、得点をあげる。「打点を—・ぐ」「下位力士を相手に星を—・ぐ」
4 (「点をかせぐ」「点数をかせぐ」の形で)自分の立場が有利になるように行動をとる。評価を高める。「母の手助けをして点を—・ぐ」
5 (「時をかせぐ」「時間をかせぐ」の形で)都合のよい状態になるまで何かをして時間を経過させる。「支度ができるまで司会者が時間を—・ぐ」
6 探し求める。
「繁華の都へ出て奉公を—・ぎ」〈黄・栄花夢〉
これらを参考にすれば、とある条件下において需要と供給の平衡性をかける相手との取引によって成立する(主に金銭などの)対価を得ることを「稼ぐ」と呼ぶのだと理解できます。
ここで気になるのは、会社員などの雇用を受けた状態で受ける金銭的な対価と、個人事業主や会社を経営する中で得る事業収益などの金銭的な対価とでは少し意味合いが異なってきそうなことです。
会社員の給与と事業者の得る売上・利益
労働の対価としての「稼ぐ」
企業と雇用契約を結び、一定の条件化で金銭的な対価を得ることは多くの人がとる「稼ぐ」手段でしょう。一定の条件下において提供するものとは「労働」。
労働とは、個人が自らの時間やスキルを提供することによって給与、賃金を得ることを指します。この個人は雇用主と雇用関係にあり、雇用関係を契約によって結ぶわけですが、その契約内容は時間や仕事の内容が記載され、その「条件」を満たす代わりに金銭の提供を受けるわけです。
会社にとっては、この労働力の対価(人件費)は経費となり、会社の運営に必要なサービスや商品の提供に必要なコストの一部とみなします。
ここでいえるのは、会社員などの労働を提供する人たちが稼ぐことは、大元となる企業にとって「経費の一部」だってことです。
事業活動によって「稼ぐ」
一方、副業や個人事業主、または企業の事業活動においては、「稼ぐ」行為は「売上や利益」といった形で収支決算書や貸借対照表、損益計算書へ記載されます。
商品やサービスの提供を通じ、市場から収益を得ることが求められるの事業者です。生存するためには市場で何が求められているのかを理解し、同じように事業を行う人たちとの競争に勝つための戦略を立て実行し続ける必要があります。
事業によって「稼ぐ」プロセスは、価値提供のアイデアから市場への実装、販売、そして収益化まで、より複雑でリスクを伴いますが、支払うリスクの代わりに利益も大きくなる可能性がある点が魅力だといえるでしょう。
事業者が稼ぐことは売上を高くすることではなく、人件費等の経費を差し引いた利益を多く確保し続けることにあります。
つまり、事業者の視点に立つと「稼ぐ」といった言葉に収益性が込められることとなり、ただ自分の時間やスキルといった主観的な価値を提供するだけにとどまらない意味が含有されることになるのです。
「稼ぐ」の本質と個々人の好み
どちらがエラいとかって話ではなく、「稼ぐ」って言葉を使うにしても少しは本質的なことを踏まえて使うようにしたいですって話がしたいだけなんです。
「稼ぐ」の本質とは何か。
おそらく、単に金銭を得ることではなく、価値を生み出し、その価値を社会や市場と交換することなんでしょうね。この交換プロセスがあるからこそ、個人や組織は生活を支え、目標達成に向けた資源とするわけです。
稼ぐ方法は多様であり、その方法は個人のスキル、環境、目指す目標によって異なりますが、その核心は「価値の創造と交換」ではないでしょうか。
労働対価として稼ぐ場合も、事業活動によって稼ぐ場合も、どちらも資本主義な経済社会における「価値の交換」の一形態です。
個人や組織かによって趣は異なるかもしれませんが、どうやって「稼ぐ」かは、その人たちの能力、環境、目指す目標によって決まり、それぞれに適した方法で価値を生み出し、報酬を得ることが重要。
つまり、事業によって収益を得ようとする「稼ぐ」を選ぶにしても、個人の労働とスキルを提供することで得られる「稼ぐ」を選ぶのも個々人の好き嫌いでしかないってことになります。
会社組織に属すのであれば、一定程度の市場性がある中で個々人のスキルや時間を提供することで対価を得ることが可能になりますし、事業を行う場合には、市場に価値を訴求したり、そもそも市場を創造していくことも必要です。
どちらを選択しても、正解があるわけでもなければ不正解なわけでもありません。好みの違いであり、懸命に身銭を稼ごうとしている人たちはすべからく「エラい」のです。
おわりに
起業家が偉いわけでもなければ、会社員が偉くないわけでもありません。それぞれに応分ってのがあります。誰もが起業家のように志高く、社会に向けた意義を問うようなことはできませんし、会社の示す意思に報いるよう馬車馬のごとく働くことが悪なわけでもありません。
ただ、経費って考え方を無視してしまうと組織ってのは運営破綻を起こしてしまいますから、会社員をする場合には自分の財布が如く、湯水のように経費を切るだなんてことはしないように気をつけるべきでしょうね。まぁ、そんな余裕がある組織も無くなってきているでしょうが…
今回はこの辺で。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
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