ウェブマーケ視点のエンジニア転職構造

知らないと損する、ウェブを用いた事業グロースの落とし穴

事業の利益、売上の増加に関して、こんなお悩みはないでしょうか??

・広告代理店の方が頑張ってくれて、ウェブでのCV(申込み)は増えたのに、売上があがってない
・セールスの受注率下がっているが、要因わからない。。リソースが足りてないから、人も増やしたのに-
エンジニアのリソース足りてないから、ウェブ周りまったく改善できていないんだよね。。。

振り返ると、昨年は会社員をしていたので、副業という形であるにも関わらず、大変ありがたいことに約20社ほどご依頼をいただき、ウェブを用いた事業の売上をあげるためのご助言をさせていただいた。上記のようなお悩みはよく聞く代表例であった。最近では、これらのお悩みを聞くと落とし穴に落ちているかもしれない、と思うようになったので、以下の記事で詳細を触れていく。

広告代理店時代にぶつかっていたマーケティングの壁

よく考えると、自分の過去にも似たようなお悩みがあった。僕は新卒でインターネットの広告代理店で運用型広告(Yahoo!、Googleとかの広告)でネット上に広告を出して集客をしていた。新卒2・3年目になるころくらいからか、「稼働率」「転換率」(≒ウェブで集客した後に実際に商品が使われたか、追う数値指標のようなもの)とか聞き慣れない言葉が、会議で飛び交っていた。無力な僕は、その言葉が出たときに、

「ターゲットへのメッセージを伝えるために広告クリエイティブを変えましょう!」
「稼働率の良いYahoo!に予算配分を増やしましょう!」
「狙う検索キーワードを変えて集客をしま・・・・・・」

今となってはこれを、「まやかし施策3法」と、名称をつけているのだが、当時の僕は、アレクサーのごとく、ご質問に対してこの3法を回答をして、意味がある施策だ!と信じ込み実行もしていたのだ。

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今から思えば、そんな自分に馬鹿野郎といいたい。そして、誤解を恐れずに記載するとこの3つは、ほぼ意味がない可能性があるです。

これらの経験から、代理店にお願いする企業においても共通する事業グロースへの課題があるのではないか、と感じるようになり、ここに記すことで、誰かの一助になれればと考えた。

多くの企業に共通するグロースにおける課題とは!?

一定pdcaを回し切った企業に共通している課題は、

「KPI至上主義における負」

があると感じている。

KPI数値は達成しているのに、最終目標(KGI)が達成しない
(そもそもKPIが達成しない、は今回は省略)

この要因にあるものは、大きくまとめると2つだったような気がしている。
①意外と一つのKPIばかり見てしまう
②KPI間の横の連携ができていない←一番伝えたい

詳細の解説を記載していきたいと思う。

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<ここから解説>

事業構造を整理すると見えてくる注力すべきこと

ここからは、僕が学んできた事業観点でのマーケティングについて具体的に解説したいと思います。

まず、事業の構造、KGI・KPIを整理することが大事という観点です。

人材紹介会社を例に書いてみたいと思います。

人材転職のシンプルなビジネス構造としては、以下の通り

求職者を集め、企業に紹介し、内定・入社をしたら、入社した方の年収の1/3が人材紹介会社にバックされるという仕組みです。

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これをエンジニアの転職専門の人材コンサルとした場合、彼らがどのように売上までのフローをたどるかというと、ざっくり↓の図のような感じだと思います。また、各ステップから次のステップへ移行するまでにKPIが設定されているかと思います。

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事業会社のマーケターや責任者は、売上を拡大するために各KPIをどのように上げるかを日々考えられているはずです。

ここからがウェブマーケティングのお話。エンジニア転職の人材紹介会社のモデルにウェブマーケティング軸を追加すると下記のように細かくなってきます。

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どのようにグロース(プロダクトへの最適化)をかけていくのか

グロースするためのPDCAについて記載すると、シンプルな話では、各KPIの数値をあげていけば良いわけですね!
KPI(各指標)ごとのPDCA(=縦のPDCA)とKPI間の連携(=横のPDCA)を回していきます。まず、縦のPDCAについて。各KPIの数字を伸ばすためにできる施策をKPIごとに実行し、PDCAを回していけばよいわけです。今、思いつく施策を記載すると、下記のような感じになるのではないでしょうか。※施策はあくまで例です。

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数値では見えづらい横の連携不足という落とし穴

ここからが重要です。KPI間の連携(=横のPDCA)についてです。ここについて理解がされていないと、無駄に時間かかって何も変わっていないなんてことになりがちです。ある程度PDCAを回した後は、横の連携ができていないと数字が伸びていきません。なぜなら、各KPIは相互に作用する関係にあるためです。一方が上がると一方が下がることは多々あります。かんたんな例を記載します。

例1 フォーム項目を少なくする

今までが、フォームに今の年収やら、スキルやら、いろいろ質問していたところ、名前と電話番号だけにしたとします。その場合、ユーザーにとって面倒な回答が減るので、CVRは恐らくあがります。しかし、残念なことに、申し込みのハードルを下げれば下げるほど、簡単に申し込みができる分、意欲の低い人が入り、通電率が下がったりします。また、フォームの項目を見ながら電話のトークスクリプトを変えていた場合、電話でのセールスもしづらくなります、よって

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安易にCVRを上げに行くと、後のKPIが下がるという例です。

このように一方の数字を改善しようと施策を打つと、他の指標にも影響を及ぼす相互作用の関係にあるということです。僕が何社も見て回ったところ、この相互作用に苦しみ、施策は打つものの、結果が全く出ないというケースが多々ありました。一つのKPIだけ見ているため、他のKPIが落ちていることに気づけないのです。


例2:ターゲットの相違

キーワード「エンジニア転職」の部分一致で、申し込みが30件はいってました。実際にコンバージョンしていたキーワードが「PHP エンジニア転職」だったとしたときに、申込みユーザーのほとんどがPHPエンジニアの可能性が高いわけです。そんなときPHPエンジニアの紹介先が1社もなかったとしたら、申し込みされたお客様に対して電話してみて、面談設定するものの、面接に繋げられません。よって

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となり、広告のお金をかけてしまった分、失敗した施策となります。
この背景から、エンジニア関連ワード全部一つの広告グループつっこんで、自動入札ですよ、ハガクレウェイ!と話すコンサルはインハウス運用になってしまう可能性が高いのです。汗 プロダクトに合わせたターゲット設計が意外とできていないケースが多いです。


例3 クリエイティブやLPに、より魅力的な訴求をいれる

この場合、CTR・CVRはあがるが、過度に魅力的な訴求をしてしまった場合、実際の企業をみて期待値より低い場合は離脱します。

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どの指標を動かすと連動してどこが動くのか、仮説もって施策うつこと、そして関係者に施策詳細と意図、どのようなニーズをもった申込みが増えるのかを事前に伝え、対策を打てるようにしておくことが大事です。また、マーケティング、セールス、プロダクトと何を実行したか連携することも大事になってきます。※マーケティング部分が広告代理店だとよりややこしくなりました。

では、具体的にどうすればいいの?? 詳しくは次回。気が向いたらnoteします笑

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大手企業は、組織間の連携で落とし穴にはまりやすいかも

こういった落とし穴にハマる要因の一つとして、組織構造もあるかと思います。例えば、大手企業だとマーケティング・セールス・プロダクトが組織としてわかれており、組織ごとに各々のKPIしか追えていない、なんてことはあります。本当は各事業との連携が鍵になってきます。

↓大手企業の場合

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ベンチャー・中小の場合は、個人の担当範囲が広いケースが多い印象です。したがって、連携によるミスは起こりづらいのですが、数字のボリュームが小さいので、落とし穴にハマっていることに気づかないということもあります。(特に人材転職は売上までに繋がる時間が長いので、余計気づきづらい)

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とはいえ、プロダクト改善がグロースには最も大事というお話

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改善の優先順位はプロダクトが最も優先順位高いです。(もちろんカンタンに変更できないとは思いますが)

このへんも長くなってきたので、次回書こうと思います。ここまで読んでくださってありがとうございました!


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