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はたらくことの三位一体説

「#はたらくってなんだろう」に呼応した記事である。

'21就活生として「まだ働いていない」という立場から、「働くこと」への思考を深めた。よって、就活時自分が考えていたことについて、せっかくなので、この機会に少し整理していきたい。「考えが甘い、社会を知らなすぎる」との意見は大歓迎である(実際そうだから)

1. はたらくことの三位一体説

何度か「就活における軸はなんですか」とに質問を受けたのだが、それに対し毎回思っていたのが私なりの「はたらくの三位一体説(Possible Trinity)」である。それは、

➀自分がやりたいこと(さほど苦痛を感じないこと)

②社会のためになること

③お金になること

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人によっては、「自分のやりたいことならば、低賃金でも構わない」「給料が高いならば、その仕事の社会的意義など問題ではない」という方もいると思う。しかしながら、私の場合、この3点をある程度満たした仕事に携わらせて頂くことで、自分自身が望む生き方になると考えた。

だが、ここで問題になっているのが、本当にそれは、「三位一体(Possible Trinity)」なのか 。それとも「トリレマ(Impossible Trinity, The Trilemma)」なのかである。

働いてみないとわからない。例え、正三角形のような、1:1:1 が困難だったとしても、個人的には、1:1:2 ぐらいでモチベーションを保てたならば本望である。


2. 働き方を金融のコンセプトから考える

せっかくなので、金融のコンセプトから、働き方や生き方について考えていきたい。

2.1 はたらくことのアルファ

投資において"Seek for Alpha"とよく言われるのだが、それに付加価値があるかは諸所の判断において大切な要素だと思っている。私が考えるはたらくことのアルファは主に2つ。「自分自身に対するプラスα」「社会に対するプラスα(公益性)」である。

自分自身に対するプラスαは、例えば、OJTや各種研修、資格取得を通した、スキルや知識の獲得である。また、「仕事から学ぶ」だけでなく「環境から学ぶ」:優秀な方々、多様な方々と学ぶことでより自身の価値観を広げ、より深い思考ができると思う。

対して、社会に対するプラスαは、自身の仕事を通し、僅かながらでも社会に貢献していくこと。この公益性こそが、自身の仕事へのモチベーションを自身の内面だけに依拠せず、より一定に保てるのではないかと個人的に考えている。


2.2 はたらくことのベータ

金融には多用される概念の一つに「ベータβ」がある。これは、個別証券(あるいはポートフォリオ)の収益が証券市場全体の動きに対してどの程度敏感に反応して変動するかを示す数値である。もっと簡単に言うならば、どれだけ周りに影響されるかである。

高いベータを持つ株には、基本的に三つの特徴がある。

①扱っている商品やサービスの需要が、経済情勢に左右されやすい。例えば、香水や高級衣服といったものを扱う企業のベータはとても高くなっている。

②固定費比率 (Operational Leverage) が高い。ホテルなど、建物を含めた固定費が高い。または、製薬会社など、R&Dのウェイトが高い。

③財務レバレッジ (Financial Leverage)が高い。銀行借入や社債発行などが自己資本率に占める割合が高い。これらは、のちの返済が義務なため、経営状況が悪化し、返済に必要な収益が得られなくなった際の破産の可能性が高い。


上記のコンセプトを働き方やに置き換えてみると、

①自分のスキルや知識が経済情勢に左右されやすい。例えば、金融業界は全体的にベータが高いため、今回のコロナのような経済の不景気の際に、リストラの可能性がグッと高くなる。よって、金融知識を基本とした私の市場価値もグッと低くなる!(これに対し、私はどうしたらいいのか。ベータの低めの農業関連で家庭菜園でも始めようかな...)

②固定費の比率が高い。これは、家賃なりの固定費の収入に対する比率をある程度低めに設定しといた方がいい気がする。

③学費...返さないといけないから、このレベレッジが高いのは、私の場合仕方ない気がする。ささっと返したい。車や家のローンがある方は、このレベレッジが高く、少し懸念要素な気がする。


2.3 生き方の分散 (Diversification Effect)

最も基礎的なポートフォリオ理論の一つが"Diversification Effect" (分散投資)である。具体的には、投資対象を複数に分けること。それにより、個々のリスクが分散され、全体として、ここのリスクが消化され、分散しきれない全部に共通する根本的なリスクのみが残るという感じである。

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生き方に関して言うならば、「多様なプラットフォームを持つこと」「一つの事柄に依存しないこと」である。私自身、ボランティア、趣味など一つの職場に自身の心身の活動を依存させない生き方をしていきたい。なぜならば、一つがダメでも他のプラットフォームでほどほどにうまくいっていれば総合的なダメージが少なく抑えられると思うからである。恋愛がうまくいってなくても、仕事がうまく言っていれば、なんとかメンタルの崩壊は免れる気がする。

自分の今後人生全体を俯瞰したとき、私は、もっと物理学も、生物学も、哲学も学んで、自身の好奇心を満たしていきたい。自身の好奇心を飽きさせず、社会に対する解明度を高めることこそ、私が、生涯かけて取り組んでいきたいことである。


2.4 タイミングをはかる

また、分散投資は、投資対象を分散化(より多くのものに投資して、全体のリスクを下げること)だけでなく、タイミング的な分散化も論じている。よって、お金や自分自身の時間の使い方においても、時宜に気をつけていきたい。特に、Money today is worth more than tomorrowと言われるよう、お金やスキル、知識に関しては、早く所持しておくことでより長期的に大きな利益を得ることができる。よって、まだ若いうちに、積極的に知識を吸収していきたい。


3. 今後予想される困難への対処

3.1 働くことの意味づけを横にも縦にも引き伸ばす

上記には、理想論を書いてしまったが、今後働き出すことにより、無意味な作業、長時間労働、スキルアップ不足が予測される。しかし、それらを存分に満喫し、現実に打ちひしがれ、日々生きていきたいと思っている。

「働くことの意味づけ」は一貫したものでなく、多義であり、時期により異なって良いと思っている。よって、来年の私の「働くことの意味づけ」は、大きく、「社会に少し融ける」こと。小さく、①衣食住を満たす ②両親にディナーをおごる ③大好きな青梅を心おきなく大人買いするの3本立てである。


3.2 骨ありクラゲのような生き方

最後に、金融や経済の最大の魅力はその「ダイナミックさ」だと思っている。今回のコロナのように、マクロ経済においては、いくら事前に準備しても、予想できないことが多々起こる。これは、私の人生も同じで、いつ何が急に降りかかってくるかわからない。よって、

基本軸を持ちつつも、「柔軟に」「臨機応変に」対応し生きていける。そんな、骨ありクラゲのような生き方をしていきた。ちなみにこの軸の考え方は、"Pivot" や"Grid"(やり抜く力) といった経営の有名なコンセプトともマッチする気がする。

0.1 雑記:

そろそろクリスマスが近づいてきましたが、皆さんKFCチキン買いますか。私は、ロックダウン中且つ金欠なので、Jollibeeのテイクアウトを考えてます。Jolibeeはフィリピンのファストフードチキンなのですが、とても美味しい...早く日本にも来て欲しい。両手広げて、かかとあげて待ってます。

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