(どぅあ)

ど う で も い い よ う な 夜 だ け ど

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へんけん!!ご!ご

世の中には "酷な" ことで溢れかえっている。 "無意識が意識に変わった瞬間" は、 その内のひとつだろう。 西:まいやん先輩、まっちゅん先輩。 神妙な面持ちで私とまいやんの前に立つ七瀬ちゃん。 部室ではなく態々教室までやってきたということは、 何かしらの重大発表を持ってきたのだろう。 松:どないしたーん。 西:あの…今更って言うか、アレなんですけど… 白:うんうん。 口篭りながら伏し目がちになる。 その姿を見ると、 直感的に私の身体の奥底にある 言い表し難い何かが

    • 瞬間、君に晴れ。

       その日は、えらく綺麗に星が映る日だった。君から突然かかってきた電話で、少しだけ会話が弾んでいた。君に誘われる様にカーテンを少し開けた時、一筋の流れ星が光っては消えた。「ちゃんと唱えれた?」なんて少しだけ笑いながら君が言うから、「まぁね、そのくらい余裕だよ」と少しだけ強がった。時刻は午前一時三十二分。ふわあと欠伸をひとつこぼした君は少しだけ恥ずかしそうに笑った。 「あ、起きた。」  聞き覚えしかない声が微かに囁いた。夢現から戻るとその正体が一晩中繋がったままの電話だとすぐに

      • へんけん!!ご!ぜん

        これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディ?の一遍である。 俺が『変研』に入れられてから暫く経った。 毎日のように"アノ"猛獣二人の世話をする事にも 大分慣れてきてしまったみたいだ。 〇:嫌よ嫌よも好きのうち、かぁ。 松:なぁにが好きなん?〇〇ちゃんっ。 突然肩に手を置かれ、 背筋を驚くくらいビクンと跳ねさせた。 それといつからだろう。 松村さんが俺の事を"〇〇ちゃん"と呼びだした。 〇:なん

        • へんけん!!さんてんいちよん!

          これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディ?の一遍である。 西:〇〇〜!! 白:大人しく〜!! 松:捕まりぃや〜!! 若:廊下は走るなー!! 深:何々!楽しそうな事!? 〇:全員で追いかけてくんな〜!! どうも。〇〇です。 今日は寝不足だというのに いつも通り廊下ダッシュしてます。 毎度毎度こんなに追いかけられて そろそろ陸上部にでも入ろうかな。 なんて冗談は縦置き、いやさて置き。 俺は今、

        へんけん!!ご!ご

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        • へんけん!!
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          へんけん!!よん!

          これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディ?の一遍である。 今日もまた一波乱起きそうな予感… 一週間の激動を終え、唯一の休日。 日曜日がやってくる。 土曜の午前中も授業がある このスーパー名門学園「坂道学園」では 日曜日の価値はかなり貴重だ。 しかし、そんな至福のひとときでさえ 部活動で費やす物好き達もいる。 そんな彼らを憐れみながらも 俺は自室でゆっくりと時間を潰そうとしていた。 しかし突然

          へんけん!!よん!

          へんけん!!にてんいちよん!

          これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディ?の一遍である。 今日は学園内が甘い匂いに包まれているようで… 〇:やばいやばいやばいやばい! 西:〇〇待ってやー! 白:逃げても無駄よ! 〇:絶対やばいじゃん!ねぇ! 俺は相も変わらず校内ダッシュを強いられている。 目の前には曲がり角。あそこを曲がれば巻けるはず…! おてんば七瀬と悪魔な部長から逃げるには 一瞬のブレーキも許されない。 体勢を横に傾け

          へんけん!!にてんいちよん!

          へんけん!!さん!

          これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディ?の一遍である。 今日も今日とて、部室は賑やかなようで… ○:いーやーでーす! 白:だーめーでーす! ○:嫌ったら嫌です! 白:○○君、これは部長命令よ! 西:どうしたの?○○。 ○:ん、あぁ、部長が… 白:○○君にはミッションを遂行してもらいます! ○:絶対嫌です! 西:ええやん受ければぁ。 白:ほら!なぁちゃんも言ってるから決定ね! ○:おい七瀬ー!

          へんけん!!さん!

          へんけん!!に!

          これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある 通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる ドタバタラブコメディの一遍である。 今回もどうやら○○君は校舎中を走り回っているようで… ○:やばいやばいやばいやばいやばい! 白:○○君!直ちに逃亡をやめて部室へ来なさい! ○:部長、校内放送まで使いやがって! 白:全生徒に告ぐ!○○を捕まえたものには   私と松村からイイコトしてあげる! ○:おい。それは…!! 地鳴りのような男子生徒の 猛り声が校舎中から響き渡る。

          へんけん!!に!

          へんけん!!

          これはとある学園の男子生徒に降りかかった 嬉しいような嬉しくないような、 はたまた、辛いような辛くないような、 まぁ、そんな感じの物語である。 ○:雑だし曖昧だな! 西:ほら、こっち!早く! ○:どこまで行くんだよ! 西:大丈夫やから! ○:何が大丈夫なのか全くわからないんだけど! 西:いいから着いてきて! ○:おい七瀬!おい! 俺は今廊下を走らされている。 ここが初等部の学舎だったら 間違いなく教員からの檄が飛んで来ているだろう。 高等部だから許される訳じゃないだろ

          へんけん!!

          Overland Mermaid

          深い青い暗い世界。 そこが私の居場所だった。 誰にも邪魔されない。 私だけの世界。 広いこの場所には 陸と水が半分づつ。 私1人には勿体無いくらい。 生まれてからずっと1人だった。 どこへ行くにも独りだった。 でも本当は 私はずっと見られていた。 "ヒト"と呼ばれるもの達に。 ”今日から君は自由だ。” ある日 私は突然1人じゃなくなった。 目の前にはたくさんの"ヒト"が居た。 私を見て指をさした。 私を見て目を丸くした。 私を見て笑顔になった。

          Overland Mermaid

          きゃらめる・くらっち

          とある休日の昼下がり。 ドスドスと階段を駆け上がる音がする。 来る…ヤツが来る…!! 3…2…1… 「こらぁ、○○!」 ほらね。 「どしたんだよ。日奈子姉ちゃん。」 怒っている理由はとうに検討がついている。 だからこそ 最大限にシラを切って返事をした。 「今正直に言ったら許してあげる。」 いったいどんな悪の所業で ここまで怒らせてるかって? それは単純明快。 日奈子姉ちゃんのミルクキャラメルを ひとつ残らず頂いただけ。 「いやー。ほんとなんの事かわか

          きゃらめる・くらっち

          そっけない君の隣しか

          明日は僕の誕生日。 朝起きたらきっと君が祝ってくれるんだろう。 なんて淡い期待を持ってみる。 スヤスヤと寝息を立てる君の隣で 僕は眠りについた。 午前6時。 目覚ましの音とともに起床し、 隣でまだ眠る天使の顔を拝む。 『飛鳥、起きて。』 少し体を揺さぶると 天使はゴソゴソと体を動かしはじめた。 『おはよう。』 そう言うと君はまだ寝ぼけているのか 「よっ」という口で軽く手を挙げた。 ほんと一つ一つの仕草が可愛いんだよなぁ。 完全には目を覚ましてない飛鳥を置いて

          そっけない君の隣しか

          ジャック

          それは突然訪れた。 一人だけ異なった制服に身を包む彼に目を奪われる。 事は数分前。 このバスに乗り込む少し前の事… 「辞めてください…!」 "いいじゃんかよォ。学校より楽しいことしようぜェ!" 「離して!いや!」 "アァん?逆らってんじゃねぇよ!" 最悪の朝を迎えてしまった。 寝坊して遅刻確定のバスを待っている間、如何にもチャラそうな人に声を掛けられた私は、手を振り解こうと抵抗していた。 しかし所詮私は女。 苛立ち、語気を強めた男に為す術など存在していなかった

          な つ の お は な し

          真上をとうに過ぎた太陽がジリジリと地表を照りつける。 年季のはいった扇風機が縁側でカラカラと音を立てて廻り、蚊取り線香のけむがそれに乗って流れてきた。 平屋の畳に寝転び、呼んでもない夏の到来を全身で感じてみる。すると、線香とは違う甘い香りがふわっと鼻腔を擽った。 「入ってくるなら玄関から来いよ。」 「こっちの方が慣れてるの。」 「そんな来られ方すると寒気感じるんだけど。」 「はぁ?そういう事か弱い女の子に言う?」 呆れた顔をしたアスカから目を逸らす様に寝返りを打

          な つ の お は な し

          ふりふら。

          第一話   春風がぴゅうと吹いて桜の花びらたちが攫われて舞っている。いつもなら前髪で半分程隠れた視界も、今朝から姉に無理やりにジェルで固められてしまった為、見慣れない眩しい光が直接入り込んできた。  派手に装飾された校門をくぐると期待と不安の入り交じった感情がふつふつと湧き上がる。着慣れない制服の襟元がなんだかむず痒く感じ、どこか落ち着かない。  辺りを見渡して気分が少し落ち込んだ。果たして僕はこの高校でやっていけるのだろうか、と行き場のない不安を押し殺し、その足で僕は職員

          ふりふら。