へんけん!!さんてんいちよん!
これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある
通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる
ドタバタラブコメディ?の一遍である。
西:〇〇〜!!
白:大人しく〜!!
松:捕まりぃや〜!!
若:廊下は走るなー!!
深:何々!楽しそうな事!?
〇:全員で追いかけてくんな〜!!
どうも。〇〇です。
今日は寝不足だというのに
いつも通り廊下ダッシュしてます。
毎度毎度こんなに追いかけられて
そろそろ陸上部にでも入ろうかな。
なんて冗談は縦置き、いやさて置き。
俺は今、超絶危機に直面しています。
3人の言い分はこうです。
「ホワイトデーだから何かくれ。」
さて、先日を振り返ってみましょう。
それはバレンタインデーの日。
俺は彼女たちからチョコを貰うどころか、
身体を入れ替えられ、
ケーキ作りを強いられ、
挙句、激苦のケーキを食しました。
これに見返りを求める
彼女たちの精神力が計り知れません。
松:マツームラ・ヴィ・サユリ…
〇:そうはさせるか!
松:はう…!
このサクサク感。上品な舌触り。
これは、ルマンド…!!
白:おのれ〇〇、走りながらあの
正確なスローイングとは侮れん。
深:捕まえた!
〇:げ!姉さん!なんで!
背中から羽交い締めにされ
身体が浮き上がると、瞬時に察した。
〇:構内でジェットパックは禁止だろ!
深:細かい事はいいの!
白:深川さんナイス!
そのまま捕えられた俺は
呆気なく部室へと連れ戻されました。
〇:なんか見覚えのある状況なんだけど…
松:気の所為ちゃう?
西:気の所為やろ。
白:気の所為気の所為!
椅子に縛りつけられガタガタと身体を揺らすも
一切縄は緩む気配がない。
抵抗を諦め、
肩を落としていると優しく撫でる手を感じました。
西:ちょっとだけ我慢してな?
〇:え?
西:先輩ら落ち着かせたら逃がすから…
〇:七瀬…!!
軽くウインクした七瀬に見蕩れていると
松村さんが嬉しそうに話しかけてきました。
松:〇〇ちゃん、ホワイトデーちょーだい?
〇:いや、あの…無いです。
松:え?
〇:だから、無いです。
松:無い。じゃあ、何も貰えない、ってこと?
みるみるうちに沈んだ表情になり顔を伏せる松村さん。
松:嫌だ!!
突然発した怒号に全員が身体を竦める。
松:嫌だ嫌だヤダヤダヤダ!なんで、なんで何も無いの?何も貰えないの?ヤダヤダ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌なの嫌だヤダヤダヤダ嫌だ嫌だ嫌だヤダ嫌だヤダヤダ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だヤダヤダヤダ嫌だヤダヤダ嫌だ嫌だヤダ嫌だ
瞳孔が開き目を泳がせながら呟く松村さんに恐れ
姉さんは若月先生に抱きつき、
白石さんは口元に手を当て引いている。
この状況が嫌なのは俺の方だ…
なんてことは絶対に言えない。
松:〇〇ちゃん嘘でしょ?嘘だよね?嘘だよね?嘘だよね?ねぇ、あるよね?あるでしょ?ある?ある?あるよね?ホワイトデーだし何かあるよね?ねぇ、あるよね?
椅子を揺らされ近付く顔。
ゼロ距離で問い詰められるその顔はまさに狂気のソレ。
俺を主役に物語を書く…
とまではいかないが、間違いなくこの状況は悲劇だ。
〇:ああああもう!
嘘!嘘嘘!あります、ありますから!
観念したように言えば、
松村さんの顔色がすっと戻り
再び笑顔でこちらを見つめてくる。
松:え、ほんま?ほんまのほんま?
〇:本当です。
てか、先輩たち部室来ても
ロッカー開けないんですね。
ぽかんとした顔で見合う松村さんと白石さん。
ゆっくりとロッカーに近づき扉を開くと
七瀬も含めた3人が一斉に嬉しい悲鳴を上げた。
白:YSLのリップのセット…これ高いやつじゃない?
松:む〇新の焦がしバターケーキ20個入り…が3つ!?
西:………。
三者三様の反応を見せ、
少し満足にしていると今度は姉さんが近寄ってくる。
深:意外と粋なとこあるじゃん。
あと私は〇〇でいいからね?
〇:それだけは絶対断る。
若:七瀬ちゃん、どうしたの?
ロッカー前で俯いたままの七瀬に
若月先生が話しかける。
プルプルと小さく肩を震わせながら振り向き、
ゆっくりと近寄ってくる。
西:ほんまアホ。バカ。でも…嬉しい。
真っ赤な顔で俯きながら言った彼女は、
後ろ手でしっかりと棒付きキャンディを握っていた。
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