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へんけん!!に!


これは超有名スーパー名門学園「坂道学園」にある
通称『変なもの研究部』略して『変研』で巻き起こる
ドタバタラブコメディの一遍である。

今回もどうやら○○君は校舎中を走り回っているようで…


○:やばいやばいやばいやばいやばい!
白:○○君!直ちに逃亡をやめて部室へ来なさい!
○:部長、校内放送まで使いやがって!
白:全生徒に告ぐ!○○を捕まえたものには
  私と松村からイイコトしてあげる!
○:おい。それは…!!

地鳴りのような男子生徒の
猛り声が校舎中から響き渡る。

松:あ!○○君みっけ!止まってーな!
○:いやいや!さすがにあれはダメですよ!
松:そっか。なら…

え、なにその聞いたことないドスの効いた声…

松:マツームラ・ヴィ・サユリタニアが命ず、
  直ちにその生徒を捕獲せよ!

○:え、あ!ちょっと!

突如現れたラグビー部員達に捕獲され、
泣く泣く俺は部室へと連れ戻された。
何故こんな目に合わされているかというと…


西:なぁ!部長が凄いもの見せたいんやって!
○:いや絶対凄くないでしょ。
西:いーや、部長が言うんやもん大丈夫!
○:はいはい…

白:あ!やっときた!
松:待ってたでぇ!
○:なんですか見せたい物って?
白:じゃじゃーん!
○:錠…剤…?

嘘だろ…そんな…

松:ちょーっとだけ気持ちよくなる薬やでぇ!
白:○○君にはピッタリかなって!

なんでこの人たちは
こんなに笑顔で恐ろしい事を言ってるんだよ。

○:これは流石にまずいんじゃないですか?
白:だぁーいじょーぶ。
松:ほーら、あーん!
○:いやいやいや!
白:うへへへへへ。
松:ぐへへへへへ。

○:あ!あそこにUFO!
白:え、どこ!
西:うそ!?
松:ホンマに!?

○:…さらば!
白:逃げた!
松:追いかけんでぇ!


とまぁ、こんな事があり…

白:とりあえず○○君が逃げられないように
  椅子に縛り付けといてね!

流石の美貌の持ち主なので、
俺はあっさりと屈強なラグビー部員達によって
椅子へと括り付けられた。

松:ほーい、じゃあみんなは口開けてなぁ。それ!

金平糖の様なものを一粒ずつ口へ入れていくと、
ラグビー部員達はみるみるうちに
頬を綻ばせて部屋を出ていった。

西:ばいばーい!
○:何したんですか、今?
松:すこーしだけ夢の見れるお薬!
白:きっと今頃変なこと考えてんのよ、あの子達。
○:はは、そんなのもあるんすね。
白:そーれーよーりー!

一瞬、部長の顔が般若のように見えなくもなかった。

白:嘘はいけないんだよなぁ、○○君?
○:笑顔が…怖いです…
松:まちゅも嫌なの見られちゃった…

あの能力はもう絶対に使わせたらダメな気がする。

○:あの、ごめんなさい。
白:よし、OK!それじゃあ本番に移るよ!
西:あいあいさー!

え、本番?なにそれ。
いや、松村さんさっきとは違う
やばい注射出してきてませんか…?

白:チクッとするだけだからねぇ!
○:いやいやいや!やめて!ねぇ!ぎゃあああああ!


西:○○ー。起きてやー!
○:ん、あれ。部長は?
西:とっくに帰ったで。
○:どのくらい寝てた?
西:ぎゃああって言ってからやと3時間くらい?
○:え、そんなに!
西:ええねん。ななもいい事聞けたし!

いい事ってなんだよ。
なんて思ったけど、
七瀬の幸せそうな顔を見ていたら
どうでも良くなってしまった。

西:あと。
○:ん?
西:○○は分からんやろうけど…ななもやからな!
○:何が?
西:ほら、帰ろ!部屋まで送ってや?
○:お、おう。

松:二人とも行ったで、まいやん。
白:なぁちゃんも素直じゃないからねぇ。
松:これ再生していい?
白:○○君には聞かれないようにしないとね。

『なぁ、○○?ななのことどう思ってるん?』

『どうって。』

『ただの幼なじみなん?』

『ううん。もっと。もっと大切な人だよ。』

松:よっしゃあ!本音薬も完成やぁ!でも、本人が覚えてないんやったらもっと改良せなあかんかなぁ。
白:まぁ、いいんじゃない?これはこれで。
松:よーし、じゃあ、新しい薬作っちゃうぞー!


白:七瀬、あんたも素直になりなさいよ。

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