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どぅあくんの書庫

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むかしむかしに書かれたこたち
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Overland Mermaid

Overland Mermaid

深い青い暗い世界。

そこが私の居場所だった。

誰にも邪魔されない。

私だけの世界。

広いこの場所には

陸と水が半分づつ。

私1人には勿体無いくらい。

生まれてからずっと1人だった。

どこへ行くにも独りだった。

でも本当は

私はずっと見られていた。

"ヒト"と呼ばれるもの達に。

”今日から君は自由だ。”

ある日
私は突然1人じゃなくなった。

目の前にはたくさんの"ヒト"が

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きゃらめる・くらっち

きゃらめる・くらっち

とある休日の昼下がり。

ドスドスと階段を駆け上がる音がする。

来る…ヤツが来る…!!

3…2…1…

「こらぁ、○○!」

ほらね。

「どしたんだよ。日奈子姉ちゃん。」

怒っている理由はとうに検討がついている。

だからこそ
最大限にシラを切って返事をした。

「今正直に言ったら許してあげる。」

いったいどんな悪の所業で
ここまで怒らせてるかって?

それは単純明快。

日奈子姉ちゃん

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ジャック

ジャック

それは突然訪れた。

一人だけ異なった制服に身を包む彼に目を奪われる。

事は数分前。
このバスに乗り込む少し前の事…

「辞めてください…!」

"いいじゃんかよォ。学校より楽しいことしようぜェ!"

「離して!いや!」

"アァん?逆らってんじゃねぇよ!"

最悪の朝を迎えてしまった。
寝坊して遅刻確定のバスを待っている間、如何にもチャラそうな人に声を掛けられた私は、手を振り解こうと抵抗してい

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そっけない君の隣しか

そっけない君の隣しか

明日は僕の誕生日。
朝起きたらきっと君が祝ってくれるんだろう。
なんて淡い期待を持ってみる。

スヤスヤと寝息を立てる君の隣で
僕は眠りについた。

午前6時。
目覚ましの音とともに起床し、
隣でまだ眠る天使の顔を拝む。

『飛鳥、起きて。』

少し体を揺さぶると
天使はゴソゴソと体を動かしはじめた。

『おはよう。』

そう言うと君はまだ寝ぼけているのか
「よっ」という口で軽く手を挙げた。

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な つ の お は な し

な つ の お は な し

真上をとうに過ぎた太陽がジリジリと地表を照りつける。

年季のはいった扇風機が縁側でカラカラと音を立てて廻り、蚊取り線香のけむがそれに乗って流れてきた。

平屋の畳に寝転び、呼んでもない夏の到来を全身で感じてみる。すると、線香とは違う甘い香りがふわっと鼻腔を擽った。

「入ってくるなら玄関から来いよ。」

「こっちの方が慣れてるの。」

「そんな来られ方すると寒気感じるんだけど。」

「はぁ?そう

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