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ganas編集長が2023年にハマった途上国のものを一挙紹介

途上国に魅了されて30年以上のganas編集長が今年(2023年)ハマったもの(定番化しているものは除く)をランキング形式でまとめてみました。

特定の国ではなく、途上国が丸ごと好きな“箱推し”の皆さん、途上国をより楽しむ手段として参考にしてみてください。途上国の文化は人生を豊かにしてくれますね!

10位:スマック(トルコ)

中東のスパイス。ワイン色で、しそのような味がする。これを、自家製のサバサンドにかけると、口の中は一気にトルコへ(スマック抜きだと和風になってしまう)! サバサンド以外の使い道を模索するのが来年(2024年)の課題。スマックを1キロと大量に買ったため、用途を広げないと使いきれないから。

トルコ名物のサバサンドにはスマックが欠かせない。焼きサバの上にかかったワイン色の粉がスマック

9位:カイペーン(ラオス)

ラオスの古都ルアンパバンの名物「カイペーン」とは、メコン川でとれた“のり”に、ニンニクやゴマで味付けしたもの。川にのり!? 厳密には藻のよう。味は韓国のりに味わい深さを足した感じ。酒のつまみにぴったり。

東南アジアウォッチャーにとって特別な存在であるメコン川。そのほとりで、ビオラオ(ラオスのビール)と一緒につまむ。至福のときだ

8位:ゾーサオ(ベトナム)

豚の耳なども入った、ベトナムのハム。同じようなハムは世界中にあり、英語では「ヘッド・チーズ」、スペイン語では「ケソ・デ・カベッサ」と呼ばれる。ゾーサオはベトナム正月(テト、だいたい2月前半)の食べ物だが、日本では日本の正月(いま!)にもベトナム食材の店で売っている。ゾーサオを最初に食べたのは10年近く前(ハノイで)でも、日本で手ごろに買えると知ったのは1年ぐらい前。以来、何かあるたびに買うように。

きゅうりと一緒に。常連となりつつある近所のベトナム食材店のお姉さんが親切に教えてくれるのも嬉しい。ゾーサオ以外にも、おせち料理代わりにいろいろ買い込んだ

7位:マウンテンティー(ルワンダ)

ルワンダ北部でとれるオーガニックの紅茶。フレーバーがいくつもあり、首都キガリのスーパーマーケットに並んでいるものはすべて買った。どれも濃くておいしい。一説によると、ルワンダのカガメ大統領が海外の要人と会う際におみやげとして渡すらしい。ルワンダといえばコーヒーも有名。ふだんはコーヒー派の私も、ルワンダになると紅茶派に変わる!

ショウガがおすすめ。tangawiziとはショウガのこと

番外編:イソンベ(ルワンダ)

ルワンダ料理で一番感動したのが「イソンベ」。キャッサバの葉っぱを煮込んだもの。世界中で食べられるキャッサバだが、葉っぱの部分がこんなにおいしいとは知らなかった。ganasが開講する現地取材プログラム「Global Media Camp in ルワンダ」でルワンダに行ったとき、ルワンダ人が半日かけて作ってくれたルワンダ料理のうちの一品。

見た目は緑色のシチュー。言われなければ、材料がキャッサバの葉っぱとは絶対にわからない

6位:ソープストーンのお香立て(インド)

ソープストーン(タルク)の産地といえばパキスタンとインドが双璧。このお香立てはインドの職人が作ったもの。ガタガタ感、不完全感が愛しい(と言いながら、やすりで削って平らにした)。インドのお香で始まる1日はまるでインドネシア・バリ島のウブドのように優雅?! ちなみにタルクはパワーストーンのひとつで、石言葉は「恋愛成就」。皆さん、いかがですか?

灰がまったくこぼれないのも良い点。ストレス社会を生き抜くにもお香はグッドアイテム

5位:タケノコチップス(ラオス)

9位のカイペーンに続き、これもルアンパバンの名物。シナチクのような味がするチップス。ラーメン好きにはたまらない!? もちろんビールのおつまみにも最高。こんなに病みつきになるのに、ほかの場所で見たことがない。不思議。業務スーパーで取り扱ってほしい(ただ注意して運ばないと、ボロボロになってしまう)。

食べ始めるととまらなくなるタケノコチップス。ビアラオとゴールデンコンビ

4位:クロックヒン(タイ)

タイの石うす。ニンニクやトウガラシなどを入れ、石の棒で叩いてすり潰す道具。木製のものよりも劇的に楽ちん。クロックヒンが気に入りすぎて、ニンニクをすり潰す毎日。ガンガン叩くので、ストレス解消にもぴったり。東京・新大久保の「アジアスーパーストア」の店頭でも買える。ちなみに似たものに、メキシコの石うす「モルカヘテ」がある(形が少し異なる)。こちらは日本で手に入れるのは難しい。ネットで売っているものの、ほとんどは米国製。

調理器具をアップグレードすると食が豊かに、ひいては生活が楽しくなる

番外編:チムチュム(タイ)

東北タイ(イサーン)の鍋料理。ハーブがたっぷり入っているのが特徴。ずっと食べたくても食べられなかったチムチュムを、バンコク・トンブリの屋台でつついた。想像どおり絶品。来年(2024年)もタイに行けますように。

トンブリに“チムチュム街”まであったのは驚き。客が一番多い店に入った

3位:トラモンティーナのステーキナイフ(ブラジル)

シュラスコの国ブラジルを代表するキッチンツールのブランド「トラモンティーナ」のステーキナイフは切れ味抜群。100グラム130円程度の激安で硬い牛肉を焼いたステーキがスッと切れる。切れ味はおいしさにつながるんだと実感。良い食材を毎回買うのはお金がかかって大変だれど、ナイフを買うのは1回ぽっきりと経済的。南米の食材・雑貨をそろえる「キョウダイマーケット」でセール中に購入した。

写真は鶏肉。どんな肉でもサクサク切れる。100均のナイフからトラモンティーナのナイフに変えたら、食べるのが楽しくなった

2位:タヒン(メキシコ)

メキシコ人が手放せない調味料、それがタヒン。中身は唐辛子、ライム、塩をミックスさせた粉末。そんなに辛くなく、どことなく梅の味がする。うどん、煮物、焼き物‥‥何にかけてもおいしい。おススメはバニラアイスクリーム! これにハマった。

バニラのアイスクリームにタヒンをかけて食べる。アイスの上の赤っぽい粒々がタヒン。あまりにおいしいので一度ドバドバかけたら、むせた。何事も適量が大事

1位:羊名人(ウイグル、延辺)

ウイグル料理や延辺料理などで使われる、五香粉を中心とする独特のミックススパイス。羊肉だけでなく、豚肉、鶏肉、ジャガイモ、モヤシ‥‥などにかけて焼くだけで、食材がエキゾチックに。1袋324円からとお得なのも嬉しい。食材は安くて十分。一時期は週に3回、“羊名人料理”を食べていた。2024年の正月にも食卓にのぼる予定。

鶏肉に羊名人を塗り込み、片栗粉をまぶして揚げたもの。簡単、おいしい、エキゾチック!

ランキングには入れませんでしたが、この1年に発見した素晴らしいものはほかにもたくさんありました。ブランド品と違って安いのも嬉しいですよね!

途上国は本当に知らないことだらけ。まさにganasのキャッチフレーズ「途上国を知る。世界が広がる。」。

ganasの読者の皆さま、取材先の皆さま、ganasをサポートしていただいた皆さま、今年も大変お世話になりました。良いお年を。

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2024年は途上国をもっと知りたい、という方へ。

ネットに載ってないことを知るのが楽しい! 通訳付きでアフリカ、南米、インド・ラダックを取材してみませんか?


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