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「あり得る」の読み方のデザイン《前編》

 小学校で習うラインナップにも含まれている『得』という漢字。
 これを使った熟語の一例としてしばしば見掛ける「あり得る」ですが、貴方は何と読みますか?

「ありえる」でしょうか
「ありうる」でしょうか

 

 まぁ、どちらでも。辞書的には読み方が並列されているように見えます。

 ただ、ちょっと”収まりが悪い”懸案であるように思います。
 決して「学者ではない者」として弁えた上で、の、国語に関する考察記事シリーズの続編です📖

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 取り敢えずの結論は、【どちらも可】。
 換言すると【場合による】。つまり、【どちらの「あり得る」もあり得る】🤣

 ただ、時々、どうやら多数派であるらしい「ありうる」志向の方の一部において、
【『ありえる』は間違いだ!/本来は「ありうる」なのだ】
との主張が散見され、

何かと対極的な見地になりがちな当方としては本例も

【いや、むしろ『ありうる』の方に違和感が否めない】

との印象なので、以下にて展開します✍

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

さらなる問い。

当該「あり得る」を否定形にすると何と読みますか?

 

「ありえない」という答えばかりで
「ありうない」は居なさそうです。

 

 これは、国語科目で習ったことがある〔未然形〕。助動詞「ない」を付けたものですね。

 かつてお馴染みの〔未然〕〔連用〕〔終止〕〔連体〕〔仮定〕〔命令〕と並んでいた【活用形】のトップにくる〔未然形〕にマスには「え」が入ることになって、「あり・え・ない」となります。

 併せて、《活用の種類》というものもありましたが覚えていますか?
 動詞・形容詞・形容動詞は、用い方により語形が規則的に変化し、各語は以下のいずれかに分類されます📖

①五段活用
②上(かみ)一段活用
③下(しも)一段活用
及び
④カ行変格活用
⑤サ行変格活用

 

 勘の良い人は既にお気付きでしょうか🤔

「ありうる」とすると
・終止形:ありうる
・未然形:ありえない
という活用は①~⑤のどれにも無いわけです。
※「ありえる」は③。〔え・え・える・える・えれ・えろ〕

そう。上記の5通りの《活用の種類》はあくまで口語。もし『あり得(ありう)』という文語であるとするならば、これらの終止形・未然形が説明しやすくなる、という話☝

 

👇③が該当するように思えます

◆古文の場合の《活用の種類》◆

①四段活用
②上二段活用
③下二段活用
及び
④サ行変格活用
⑤カ行変格活用
⑥ラ行変格活用
⑦ナ行変格活用
⑧上一段活用
⑨下一段活用

※⑥は4つのみ~「あり」「おり」「はべり」「いまそかり」と唱えたアレ!💡🤣


つまり、
ただ”好み”で『ありうる』を使うだけならまだしも、
【『ありえる』は間違いだ!】との主張をする人
はつまり、
【口語ではなく文語を使いなさい!】級だということでは?
※あるいは、口語文法の(ラ行)五段活用として否定形は「あり得らない」とするとか?

という本質思考をしてみました💡

 

☞意外と長くなったので明日の《後編》へと続きます

 

☆もし冒頭から別のモノが貴方の脳を支配してしまっていて上記の本文の主旨が全く入ってこなかったという人の”捌け口”は、おそらくコチラ👇

1:10頃

 

† 今回も申し添えさせて頂きますが、「言葉の変化に対する容認がどうのこうの」という、世間でありがちな議論を同等に薄っぺらく重複的に展開するmy note ではありませんよ😌

 

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