第2回パイロット座談会〜支え合う、母と娘のハートフルインタビュー・後編~
親子で公認OriHimeパイロットをしている2組の家族をゲストに迎えて開催された、パイロット座談会の連載記事もついに今回でラスト!
後編では未来にベクトルを向けて。
OriHimeパイロットを経験したからこその夢は?今後の目標は?などなど……
たくさんのハートフルなエピソードが聞けました!
親子ゲストの自己紹介を含めた前編の記事はこちら★
親子で一緒に働くがゆえのあれやこれ!を語ってもらった中編の記事はこちら★
OriHimeで演劇も⁉︎未来のOriHime俳優現る!?
くどぅ:みなさんDAWNなどでの普段のお仕事以外に、OriHimeでやってみたいことって何かありますか?
Akane:やってみたいことを聞かれた時に、いつも二つぐらい言っていたんですね。一つは海外出張。もう一つは、もともと発症前から演劇とかも好きだったので、演劇関係や読み聞かせ、朗読会とか、そういうことがOriHimeでやれたら楽しいなぁ〜なんて思ってました。でも、二つとも叶っちゃったので、やってないことでって考えると何がいいかな〜?
くどぅ:演劇だと「星の王子様」やってましたよね!
Akane:そう!OriHimeで「星の王子様」の演劇をするという、とっても素敵な映像作品を作っていただいて、すごく充実した仕事でしたね。
他にも今度、パイロット仲間と「銀河鉄道の夜」の朗読会をやらせてもらえることになって、それが今楽しみです。練習しなきゃ!!︎っていう焦りもあるんですけど、そういうイベントへの参加ができて楽しいです。人とのご縁があって、嬉しいなって思ってます。
くどぅ:ゆーちゃんも演劇やってみたいって事前アンケートで書かれてましたね!
ゆーちゃん:元々演劇が好きで、興味がありながらも日程が合わなかったりで今まで挑戦できずにいました。でも、また機会があったら、私もOriHimeで何か演じることに挑戦してみたいなって思ってます。Akaneちゃんの演劇の話とかを聞いていると、いろんなことができそう!って思えたし、可能性は広がるな!と感じています。
令和版!昭和の紙芝居屋さん⁈
くどぅ:ようちゃんは普段の接客でも声色変えたりと、いろいろ演じながら読み聞かせをして、お客様を楽しませてくれてますよね!
事前のアンケートで”OriHimeでやってみたいこと”に「NEXTAGE(テレバリスタロボット)で昭和の紙芝居屋さんをやりたい!」と書いてあったのですが、めちゃくちゃ面白そうです!確かに、こうやってね!(紙芝居をめくる動作を真似する📜)
ようちゃん:絵本や紙芝居を声色を変えながら演じるのが好きなので、 ぜひNEXTAGEで『昭和の紙芝居屋さん』をしてみたいんですよね〜! 飴を配りながら「今から紙芝居が始まるよ〜」的な(笑) オリィさんの絵本の読み聞かせもしてみたいです。
あーりん:今のNEXTAGEをアレンジして、紙芝居始まり始まり〜!ってね。なんか私も妄想しちゃいました(笑)
ようちゃん:面白そうで「やってみたいなっ」と思って。私の夢です。
泣いている子どもによしよししたい!
くどぅ:ようちゃんは、他にもアンケートにたくさん書いてくださってたんですけど、転んでしまったお子さんを起こしてあげられなかったのがすごくもどかしかった経験から、泣いている子どもによしよししてあげたい、という部分にすごく共感しました。
ようちゃん:足元で躓いて転んで、大泣きしてるのに何もできなかったんですよね。それがすごくもどかしかったから、せめて「よしよし」とかそういう感じのリアクションができたらいいなって。泣いている子供を慰めたい気持ちでいっぱいなのに、それを表現する手段が無くて……。その気持ちを何かの動きでOriHime-Dで表現できたらいいなって。抱き起こすことは無理でも、目線を合わせて”よしよし”できたらいいのになあって思っています。
くどぅ:もどかしい時、ありますよね。わかりますー!
OriHimeファッションショー✨オリコレ?!
くどぅ:ミヨシさんはファッションショーをやってみたいということでしたね。
ミヨシ:ずっとアバターウェアの時からファッションショーできたらいいのにねっていうのは言っていて。カートだったり、動かす方法だったり、着替えさせてくれる方だったりが絶対必要なので、それがご用意できたらっていう感じですけど。
作るのはね、たくさんもう既存の衣装があったり、ちょっと新しく作ったりとかはあっという間にできるかなと思うんですけど、やっぱりあのファッションショーするには準備とOriHimeの台数が必要なので、みんなに協力してもらえたら実現できるかもしれないです。
あーりん:モデルに憧れてたんで、ファッションショーのOriHimeモデル側やりたいです〜!
Akane:OriHimeモデル!モデル役のパイロットさんが必要だからね!
ミヨシ:そうそうパイロットさんも絶対必要なんでね、ぜひ動かしてください。それも込み込みでパイロットの活動ができたらいいですよね。
Akane:ミヨシさん、この1年でOriHimeアバターウェアのお衣装制作の方も、お仕事でやらせてもらったんです。
ご存知の方もいらっしゃると思うんですけど、イチゴス横浜っていうバリアフリーイチゴ狩り農園の方でOriHimeを1シーズン導入することになりました。
そこで昨年の冬シーズンにかわいいお衣装の方を着させたいということで、「ミヨシさんやってみない?」っていうのをオリラボの方からご連絡いただいて、ちゃんとお仕事として制作してましたね。
ミヨシ:そう、個人のお仕事としてやらせていただきました。
くどぅ:すごい!OriHime関係の新しい仕事の分野ですね。
夢の国はみんなの夢!
くどぅ:それぞれみなさんご趣味ですとか、いろいろ書いてくださっているんですが、ミヨシさんは「身近な夢は、ファンタジースプリングスホテルに泊まってみたいです。」って書いてくださってましたね。実は今朝、ファンタジースプリングスホテルについてニュース番組でやっていて、めっちゃいいなって思いました!
一同:ディズニー行きたい!
くどぅ:ゆーちゃんもディズニー好きですもんね!
ゆーちゃん:大大大ファンです!
くどぅ:OriHimeでも行きたいけど、やっぱり生身で行きたいですよね。
ミヨシ:そうですね、ディズニーは生身で行きたい!
ゆーちゃん:生身でももちろん行きたいですが、車いすだと乗れないものも多いので、OriHimeで誰かに乗せてもらうということもいつかやってみたいなと思っています。
そして、お仕事としては、観光分野で働きたいという夢がずっとあるので、OriHimeを使って駅やホテルなどでのご案内業務をいつかできたらいいなと思っています。
お仕事をもらう側から作る側へ
くどぅ:Akaneさんの事前アンケートに書いてくださっていた、”自分でお仕事の場を作っていきたい”っていうのがすごいかっこいいな!と思いました。
Akane:いや~本当に漠然とした目標で、できるとかやってるとかのレベルでは全然ないんですけど。OriHimeの仕事とかもオリラボの方がいろいろ調整してくれた上で、私たちが働かせてもらってますし、秘書のお仕事の方も岡部さんが私の体調や病気の性質とか、都合をたくさん聞いてくださって、それですごくすごく自由にというか、体の調子に合わせて働けるように場や条件を調整してくださった上で、ようやく働けているっていうのが現状なんですね。
それがすごくありがたいなって思ったので、現実的にできるかっていうところは置いといて、これからは自分で仕事を獲得して、さらにはそういうお仕事を作る側みたいな、お仕事を用意する側に今後チャレンジできたらなぁ、なんてすごく漠然とですが思ってます。
あーりん:X(旧Twitter)とかでAkaneちゃんの投稿を見ていると、動画制作とか技術を磨いててすごいなーって努力が伝わってきます!
そういうスキルとかもきっと、Akaneちゃんなら人に教えられるようになるのかなとお話し聞きながら勝手に思っちゃいました。
自分も家族も健やかに
くどぅ:ミヨシさんの目標の一つに「家族ができるだけ健やかに穏やかに過ごせるようサポートしていきたいです。」というのがあって、さすがお母さんだなって感じます。
ミヨシ:できてませんけどね。目標に掲げてないとできないから、言ってみました。笑
あーりん:でも、その気持ちがあるのが母心だなって思います。
くどぅ:やっぱり皆さん、素敵な親子ですね。
前に進むための”まぁいっか”
くどぅ:そしてようちゃんの目標は「チャレンジを止めないためにも『まぁいっかぁ!』の精神を獲得したいかなぁと思っています。」ということで、まぁいっかの精神、すごいポジティブで好きです。
ようちゃん:なんか時には、”まぁいっか”って考えられたらもっと楽にいられるかなぁと。家族も含めて周りも楽にできるし、マイナスや後退の意味じゃなくて、受け入れることで逆に前進できるなっていう風に思っていて。
でも、なかなかその”まぁいっか”が言えないことが多くて、ウジウジ考えちゃったり「こうすればよかったな」とか「あぁ、どうしてうまくいかないのかな」とか思っちゃうことがあるから、もっと“まぁいっか!”って思えるようになりたいなって思ってます。
あーりん:1番大事なことかもしれないですね。そこの気持ちの切り替えができるかどうかとか、出来事の捉え方とか。その先の自分の考え方も変わってくると思うので。
ようちゃん:前に進むための”まぁいっか”ですね。そして、視野の狭い世界の中で辛い思いをしている方に、私のチャレンジする姿を見ていただき、今も含めてそれまで築いてきた経験は無駄になったのではなく「自分を取り戻すことを諦めなくてもいいんだ」と思っていただけたら嬉しいです。
あーりん:すごいいい言葉!”前に進むためのまあいっか”名言出ました!!
OriHimeとの出会いで資格に希望が
あーりん:あと私聞いてみたかったんですけど、ゆーちゃんから「個人としては、もっと資格取得にチャレンジして、OriHimeでのお仕事の幅を広げられたらと思っています。」と回答をもらっていたんだけど、どんな資格に興味があるのかなっていうのをすごく聞いてみたくて。
ゆーちゃん:具体的に何っていうのはちょっとないんですけど、OriHimeのお仕事に出会う前って、特に大学生時代がそうなんですけど、仕事ができないんだったら資格を取っても意味があるんだろうか?と思う気持ちがやっぱりずっとあったんです。
でも最近OriHimeで働かせてもらえて、できないと思ってたことができるっていう経験ができました。この経験から、こういう資格があるので、ここにOriHimeを置いて働かせてもらえないですか?って、こちらから言ってみたらできるのかもしれないなって、思うようになってきました。
そんなふうにしていけたら、できないって諦めなくてもいいんじゃないかな、こちらも自身のスキルを上げていけば、その先でお仕事につながる可能性があるんじゃないかと思えたので、資格を取ってみようかなとまた思えるようになれたんです。
そして資格取得の他にもOriHimeが、障害や病気がある人だけではなく、介護や育児など様々な事情を抱える人たちも社会とつながれる選択肢であることをもっともっと多くの人に知っていただけるよう活動していきたいです。
あーりん:資格を取ってもどうなんだろうっていうところから、でもやってみよう!って気持ちが変わったのはすごいなと思いました。
どんどんOriHimeで社会に入っていけたら、なんでもできるかもしれない。しかも障害や病気がある人だけでなく、介護や育児など様々な事情があってなかなか社会に入っていけない人もOriHimeを活用していけたら、いろんな人が諦めなくてもいい人生を送れるようになっていけますね!
くどぅ:夢が広がりますね!
あとがき
親子パイロット二組をゲストに迎え、前編・中編・後編にわたって連載してきた、ハートフルインタビューも今回で最終回でした。
後編では、みなさんの得意を活かした素敵な夢や母心あふれる目標を聞くことができ、インタビューしながらも心温まる親子の愛を感じました。本当にありがとうございます。
また、ゲストの皆さんに共通していたのが、OriHimeと出会い、自宅にいながらも分身の体:OriHimeを使って働いたことでたくさんの可能性を感じて、それがエネルギーになっているという部分でした。意味のないと思っていたことに価値を感じられたり、”これ、やってみたい!”、”挑戦してみたい!”というような夢や希望が湧いて、それぞれの未来に向かって病気や障害、環境に囚われずに、自分らしく邁進していっているお話に、同僚としても勇気づけられました。
それぞれの夢を実現し、誰かの希望となれるように…⭐️
これからも常設実験店として挑戦を続けていきたいと思います!
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『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』
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