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「いや~、たおたおちゃんからラブレターもらったんかと思った!」

23年ぶりに(Zoom で)再会した男性の第一声です。


昔昔(おじいさんとおばあさんが→ではなくて!)
94年から96年の短い間でしたが、私が夫と共に北京で生活していた頃に出会った方です。

今年でもう70歳になるとおっしゃっていました。


夫の会社の先輩でした。当時、技術指導ということで、たびたび北京へ出張されていたのです。
北京で宿泊されていたのは、私たちが住んでいた長期滞在型ホテルの一室でした。

毎回3、4人の方が技術指導で来られていました。
なぜか皆さんは、お仕事帰りに直接各自のお部屋へは戻られず、私が住んでいた部屋へ……


「たおたおちゃん、ただいま~!」
と言って顔を出されていました。今から思えばちょっと不思議な感じです。


夫が残業や中国国内出張で家にいない時も関係なく、毎日、皆さんが私のところへ帰ってこられていました。

今から思えば、夫が私と赤ちゃんの息子を心配して、頼んでいたのかもわかりません。


ご飯を食べに連れて行っていただいたり、
時には、私が頑張ってご馳走を用意してお待ちしていたり。


私はけっこう個性的な面がありますので、大勢でワイワイは本来苦手なのです。
しかし当時来てくださった方々は、皆さん奇跡的に気さくでお人柄な方ばかりなので、楽しいだけでした。


特に昨日Zoom で再開したおじさまは、(口下手でしたが)温かいお人柄で大好きでした。

「僕が熱を出して寝ていた時、部屋までお粥を届けてくれたやろ?」
……私は全く記憶にありませんでした。

「あの時、もう嬉しくて嬉しくて、たおたおちゃんを好きになってしまいそうと思ったんやで~!」


この発言、今ならアウト!になるんですよね?
「セクハラ~」とか言って……世間からヤイヤイ言われるのでしょうね。

でも不思議なんです。


そのおじさまに言われても、全然いやらしい感じがないんです。
むしろ「喜んでいただいたことができて良かったなぁ。」と思いました。



その方からは毎年年賀状だけはいただいておりました。
先日急にとても懐かしくなって、お手紙に近況を書いてお出ししました。

そしてZoom で再開に。


私は、介護の話や息子が一昨年発達障害とわかった話などを淡々とさせていただきました。

「たおたおちゃん、元気そうで安心したんやけど、色々大変やったんやね…」
そうおっしゃっている時、小さなおめめに涙を浮かべてくださいました。


そして、帰国後97年に夫と私、息子も一緒にお宅へお邪魔した時の写真を見せてくださいました。


退職されてからは、別の会社に就職され、精力的に中国やインドネシアを駆け回って、バリバリお仕事をされていたおじさま。
ちっともそれを誇示されることもなく、飄々となさっているお姿は昔と変わりませんでした。


「○○さん、大好きです!」

「僕も、たおたおちゃん大好きやで~!」

こんな会話がサラッとできる人って、貴重というか、唯一かなぁ…と、思いました。


たおたおってこういう者です。
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