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傍聴経験: 予算委員会, 財務金融委員会, 本会議

高橋ダンのダイアリー
令和2年2月1日

今週の傍聴経験


令和2年1月27日と1月28日の二日間にて、野党の衆議院予算委員会、財務金融委員会、総務委員会、予算採決本会議が開催されました。私はそれぞれの会議を傍聴しました。それぞれの経験について自らの所見を述べたいと思います。

第一に、 野党の衆議院予算委員会について所見を述べさせて頂きます。会場は国会議事堂の会議室でしたが、先週傍聴した衆議院代表質問会議とは別の部屋で、全く異なった設置でした。先週の代表質問会議は広い本会議で開催され、傍聴人の座席数もおそらく100席以上でした。一方今週の予算委員会会場は本会議室の数分の一くらいの大きさで、 傍聴人の座席数も約20席程度でした。さらに本会議室と異なり、こちらではメディア関係の方々と傍聴人の座席が同じ場所に設置されてました。全員が狭いスペースに詰め込められており、またカメラマンの騒音のせいで、時々聞きとりにくい状況でした。

予算委員会の質疑プロセスも先週の代表質問会議と異なり、一人ずつ約30分の演説ではなく、討論タイプの質疑で、質問と答弁のプロセスは人によって異なり、時には長く、時には短いものでした。時々にわたり抗議や中断もありました。その結果、先週の代表質問会議と違って、質疑は劇的で刺激的な部分もありました。しかし、 先週と同様、内閣や総理は前もって準備されていた回答紙を単調に読み上げて冷静かつ機械的に答弁していました。 私にとって一番印象に残る演説は立憲民主党の黒岩宇洋先生のものでした。総理に対してかなり積極的に質問をし、説得力のある論議を展開していたと思いました。桜の会について、「名簿と領収書の詳細は政府や公務の方ではもう破棄したのは事実かもしれないが、ホテルの方には収益と費用を追跡できる詳細がまだ残っているはず」という論議は説得力があると思いました。

第二に、 財務金融委員会と総務委員会について所見を述べたいと思います。会議は国会議事堂ではなく、衆議院第一別館で開催されました。代表質問会議や予算委員会とまた大きく違う状況でした。 それぞれの会議室の広さは 予算委員会のそれと似ていましたが、雰囲気は全然違いました。代表質問会議と予算委員会の会場は国会議事堂の会議室で、伝統的な空間でしたが、財務金融委員会と総務委員会の会議室は近代的な空間でした。さらに、財務金融委員会の会議室は大きな円卓を囲む様式でした。メディア関係者と傍聴人の座席は同じ配置でしたが、予算委員会の時とは異なり、立ったり座ったりするのに十分なスペースがありました。しかし驚いたことにメディア関係者の席はありましたが、参加者がいなかったということです。

財務金融委員会と総務委員会の質疑応答のおおよその行われ方は予算委員会と類似していましたが、 質疑時間は人によって異なりました。しかし 予算委員会と比るとより冷静な雰囲気で、 わたり抗議や中断はありませんでした。私にとって最も印象に残った演説は、日本銀行総裁の黒田先生が国民民主党の階猛先生に対して答弁した時のものです。金融緩和政策が緩くなり過ぎているという階猛先生の警告に対して、黒田先生は日銀の金融緩和政策は他の国の中央銀行の現行制度と似ていると答弁しました。私は他国の政策と比べて日本の政策を正当化するのは妥当ではないと思います。

第三に、予算採決本会議について所見を述べさせて頂きます。会議は国会議事堂で開催されました。採決本会議は迅速に進行されましたが、私は今回の会議傍聴経験の中で最大にショックを受けました。それは採決が匿名で行われなかったからです。採決の行われ方は、議員は合意すれば立ち反対すれば座ったままというものでした。ですから、議員全員の採決 がお互いにはっきりと見えます。欧米などでは議員採決はほとんど匿名なので大変驚きました。この採決 方法では議員達は、自由な意志で採決するのが困難だと思います。そのため、野党がいくら様々な会議で質問や抗議をしても、議席を過半数以上取らない限り法律への実際の影響力は微々たるものだと思います。結論として、野党にとって最優先させるべき対策は、やはりより多くの(できれば全ての)野党 を連立させ、選挙準備を整えることだと思います。さもなくば現状のままでは、与党が過半数の議席を持ち、議員採決が匿名でない限りは与党は希望する法律の全てを満場一致で可決しうると思います。

高橋ダン
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