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【社内報の作り方】発行目的を決めよう

社内報を発行しなさいと経営側から言われまして…。
そういった相談のほとんどが、何から考えれば良いでしょう?というものです。
一般的に社内報は、同僚とのバーベキューの写真が載るワイワイした楽しいイメージが強いようです。もちろんこの要素は必要ですが、それだけで成立しないのが社内報です。まずは社内報発行で最も大切な発行目的について考えいきたいと思います。

社内報は経営ツール

なぜ社内報を発行するのか。しかも会社のお金を使って。それは経営ツールだからです。単に楽しいから始めるのではありません。では経営側は何を期待しているのでしょう。会社によって多少違いますが、下記のことが多いです。

・経営方針の伝達
・従業員教育
・愛社精神の醸成
・福利厚生
・事例、知識の共有

このほかにもブランディングを担うオープン社内報も増えつつあります。しかし全てに共通する大前提があります。それは

業績を上げる

ということです。ここをしっかり見据えていないと、社内報は路頭に迷い、経営側から無駄だと判断されます。

例えば同僚とのバーベキューの写真も、なんでもOKというわけではありません。食品メーカーであればライバル企業のラベルが見えることはNGでしょう。運輸関連であれば、お酒が映ることをよしとしません。辞めた人が映ることをNGとする会社もありますし、出戻りを推奨する会社ならむしろ積極的に掲載したいところで、会社によって判断が分かれます。

成功事例の共有も同様です。利益重視の経営戦略を進める中、利益度外視で大きい売上を作った事例は掲載不可です。

発行目的は、編集をする上で最も重要な指針になります。逆にここを外さなければ、かなり自由な編集ができるはずです。これから創刊、リニューアルをお考えの方は、ぜひ発行目的から念入りに考えてください。

今回の一冊

高野秀行著
幻獣ムベンベを追え

早稲田大学探検部の一大プロジェクトの記録。いるかどうかも分からないムベンベを探す無謀な旅なのだけれど、決して行き当たりばったりではなく、夢の実現のために周りを巻き込む姿勢に脱帽。プロジェクトには情熱が大切なことを教えてくれる一冊です。何かを始めようと考えている人にぜひオススメです。

社内報の作り方|創刊編 各記事はこちら

VOL.01 発行目的を決めよう
VOL.02 コンセプトって、どう決めるの?
VOL.03 媒体を考える
VOL.04 ルールを決める編集方針
VOL.05 デザインを決めよう
VOL.06 経営計画盛り込めていますか?
VOL.07 ページネーションを決めよう
VOL.08 コーナー企画は数が命?
VOL.09 協力者はいますか?
VOL.10 アウトソーシング①
VOL.11 アウトソーシング②
VOL.12 アウトソーシング③
最終回 誰が決めるの問題

Connecting the Booksは、これまで培ってきたクリエイティブディレクター、コピーライター、編集者としてのノウハウを公開するとともに、そのバックグラウンドである「本」のレビューを同時に行うという新たな試みです。