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『サスペリア』(2018) 「クローゼット」が同性愛であることを隠しているメタファーであると気が付くかどうか
in the closetがLGBTであること隠している暗喩であるのを知らない映画評論家の解説を聞いても無意味。主人公が同性愛だと気が付かないと理解が難しい、魔女社会をLGBTコミュニティーのパラレルとして描いた作品。
一般の映画ファンでも、雰囲気からなんとなく同性愛映画と感じている方も多いようだが、はっきりと指摘している日本の映画評論家はいないようだ。これでは解説にも考察にもならないだろう。
『ロスト・エモーション』(2015)
(核心や結末に関する記述あり)
全体としてはエヴゲーニイ・ザミャーチンの長編ディストピア小説『われら』やオルダス・ハクスリーによる『すばらしい新世界』の影響を受けており1年先に公開された『ロスト・エモーション』を少し大人向けにした作品といったところ。
ルーカスの『THX 1138』を美男美女で描いたと言ってしまえばそれまでだが(ディストピアもの映画に高確率で出てくるトンネルはもちろんTHX 1
『ギヴァー 記憶を注ぐ者』(2014)元ネタはロジャー・コーマンの『ティーンエイジ・ケイヴマン』?
(核心や結末に関する記述あり)
全体としてはエヴゲーニイ・ザミャーチンの長編ディストピア小説『われら』やオルダス・ハクスリーによる『すばらしい新世界』の影響を受けており1年後に公開された『ロスト・エモーション』の10代向け作品といったところ。
原作は未読だが映画版のベースは明らかにルーカスの『THX 1138』。記憶の受けつぎは『華氏451』の本の暗記、解放は『ソイレント・グリーン』の「ホーム
『ラ・ジュテ』(1962) クリストファー・ノーランの『TENET テネット』と『インセプション』に強い影響を与えていてる作品
クリストファー・ノーランの『TENET テネット』と『インセプション』は『ラ・ジュテ』の強い影響を受けていてる。『ラ・ジュテ』にインスパイアされたのが『12モンキーズ』というのはよく知られている。『ターミネーター』シリーズも本作品の影響を受けているのは言うまでもないだろう。
ノーランだけではない。デヴィッド・リンチも本作品の影響を強く受けていると私は考えている。
遡及的な救済源を見つけようとす
『007 私を愛したスパイ』(1977) クリストファー・ノーランの新作『TENET テネット』にも影響を与えた作品は『オズの魔法使』のスパイ版
少年時代に『007/私を愛したスパイ』を観たノーランは可能性の高さ、現実逃避などを感じとったという。
この話を聞いた私は全く驚かなかった。『007/私を愛したスパイ』はバーバラ・バックがドロシーで、ロジャー・ムーアがトト兼カカシ、クルト・ユルゲンスが西の魔女兼魔法使いの『オズの魔法使』なのだから、ノーランは当然、影響を受けているだろうと思っていたのだ。
麻酔ガス噴射でコロリと寝てしまうロジャム
『トランスポート』低予算ながらループ/タイム・パラドックスものの秀作
グダグダな『ドニー・ダーコ』みたいなのを予想していましたが、いい意味で裏切られました。
前半は予想以上にチープでグダグダなループを繰り返すのですが、これがだんだんクセになる。
【以下、物語の核心などについての記述もあり】
主人公はドラッグの売人で、ガールフレンドは売春をしている。友達はホームレスやドラァグクイーン。
主人公が過去にさかのぼってループを繰り返すことによって、ガールフレンドが何故こう
『残酷で異常』 逆『素晴らしき哉、人生!』
〈物語の核心と結末に関する記述あり〉
ループもののSFというのは映画の人気のジャンルの一つ。日本人にもウケるテーマである。
さて本作品の監督と演出は、TVシリーズの『スーパーナチュラル』と『アンドロメダ・ストレイン』のセット・デコレイターやセット・デコレイター助手をしていた人。キャストもアメリカのTVドラマの端役でちょくちょく見かけるような人たちばかりだ。同じカナダ映画でループものの佳作『トラ
『(r)adius ラディウス』 スーパー・スプレッダー(病原体をまき散らして感染を拡大させる人)のメタファー
〈核心や結末に関する記述があります〉
スーパー・スプレッダー(病原体をまき散らして感染を拡大させる人)、あるいは無症候性キャリア(症状が顕れないために本人が気付かないままに感染源として周囲に伝染させる人)のメタファーじゃないか?と考えてしまいますね。記憶喪失の女性はたまたま抗体を持っていた。主人公のスーパーナチュラルな力を相殺?中和?できる仕組みはともかくとして、離れたくても離れられない男女の逃
『黒いドレスを着た女』 メキシコのモニカ・ベルッチことアナ・セラディリア出演
カナダ出身シャンドラ・ウェスト、やはりカナダ出身ライリー・ヴォルケル、スウェーデン出身のエミリー・バルドーニ、スロヴァキア出身スカーレット・ホルヴァット、メキシコ女優のアレハンドラ・アンブロシ等々やたら美人女優が脇役で出てくる。
アメリカやメキシコでは一応劇場公開されたのだろうか?雰囲気的にはイタリアやスペインのTV映画みたいな感じだ。
いちおう恋愛ものだが、全然サスペンスではなく、ラテン系ヒ
『ブロー・ザ・マン・ダウン~女たちの協定~』(2019) 良い意味で批評家ウケするであろう『ファーゴ』×『ゆれる人魚』
Blow the Man Down(そいつをぶっ倒せ、といった意味)は19世紀頃から歌われてきたイギリスの船乗りの労働歌。唄を歌っている漁師のおじさん役は俳優ではなく音楽家らしい。
アメリカでも劇場公開はされず、アマゾン・オリジナル作品として米日同時リリースとなった。二人組の女性監督のうち、ダニエル・クルディが撮影助監督出身のためか、カメラ・ワークも一々面白いし、本国アメリカの映画評論家も、まだ誰
『ピータールーの虐殺』(2018) 玄人ウケする作品
後にウォータールー(ワーテルローの英語読み)の戦いから「ピータールー」と名付けられることになる、1819年にイギリス・マンチェスターのセント・ピーターズ・フィールドで起きた実際の事件を描いた歴史映画。
ナポレオン戦争終結後の不況と高失業率、地主貴族層のために穀物価格の高値維持を目的に1815年に施行された穀物法、1816年の世界的な冷夏による農作物の壊滅的な被害でイギリスの庶民は苦しめられていた
『ブレイン・ゲーム』 サイキック(超能力者)とサイコ(精神病者/殺人鬼)の対決を描いたクローネンバーグのオマージュ作品
本作の脚本は『セブン』の続編として執筆されたものであったが、続編の企画が頓挫したために、独立した作品として製作されることになった。 当初はレラティヴィティ・メディアの配給で全米公開される予定だったが、同社が経営困難に陥ったために公開の目処が立たない状況となった。後にライオンズゲート・プレミアが本作の全米配給権を購入し、2016年12月16日に全米公開された。
以上、ウィキペディア情報です(笑)