『トランスポート』低予算ながらループ/タイム・パラドックスものの秀作

グダグダな『ドニー・ダーコ』みたいなのを予想していましたが、いい意味で裏切られました。
前半は予想以上にチープでグダグダなループを繰り返すのですが、これがだんだんクセになる。

【以下、物語の核心などについての記述もあり】
主人公はドラッグの売人で、ガールフレンドは売春をしている。友達はホームレスやドラァグクイーン。
主人公が過去にさかのぼってループを繰り返すことによって、ガールフレンドが何故こういう荒んだ生活を送るようになったかが、次第に明らかになっていく。
ドラッグ、いじめ、LGBTQI、そして児童への性的虐待。
あの赤い風船は二人にしか見えない何かの象徴なのだろうか?SFというより、若者を取り巻く社会問題を描いた現代の寓話ですね。

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