欄干公式見解

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最近の記事

X君のおとしもの ~不法投棄編~

それは2月14日のことだった。 私はインターネットで知り合った人間と対面して、即日相手からブロックを受けた。相手と別れる前、私のTwitterアカウントを教えようとした時に、私とまったく同じ名前(欄干代表)のなりすましアカウントを見つけた。これだけでも私にとっては大事件だったのに、事態はさらなる混乱へと突入する。 一回目その日、私は実家へ戻ることにしていた。時刻は19時半を少し過ぎた頃だ。家に入って間もなく、私は玄関に置かれているピアノを拙い手で鳴らしていた。それから一時間

    • ミッチ・ライダーとドラマーの謎

      最近、1960年前後のアメリカン・ポップに詳しい人と知り合って、久しぶりに共有の話題を交わすことができた。その人はニューヨークやフィラデルフィアの音楽産業に関心を寄せており、カメオ/パークウェイやチャンスラー、アルドン系のソングライターなど、話題に事欠かなかった。相手が「バカラックだって初期にはマーティー・ロビンスに曲を提供していた」と言うのに対して、すぐさま「The Story Of My Lifeのことですね」と答えることができたのだから、今日までの私の研鑽はこういうとこ

      • 右の頬に触れるとたまらなくなる

        前回の記事で私は「家に帰ってからも変なことがあったのだが、これについては次回以降の記事で書くつもりだ」ということを書いた。ほのめかしが嫌いな私がこんなことをやるのだから、早急にはっきりとしたことを書かなければならない。そう思って、事の顛末を語ることに着手しようとしたその時、「続報」が飛び込んだのだから私は動揺した。書きかけの記事はいったん保留にしたまま、別の事柄について書くことにした。というわけで「次回に書く」という約束は嘘になる。お詫びしたいところだが、私は一応「次回以降」

        • 会って即日ブロックされた話

          Twitterにて私は「欄干代表」と名乗っている。何の代表なのか、「欄干」とは何かと思うかもしれないが、もちろん「欄干グループ」の代表という意味だ。何をするグループなのか、誰が所属するのか、といった疑問をさらに突き付けたくなるだろう。そういう煩瑣な追及に答えるために、私は人材を求めて「欄干グループ」を作ろうとしている。すべては欄干プロジェクトのためだ。何を計画しているのかという指摘に対抗するために、これから考えようとしている。 求める人材はなかなか見つからない。そもそも私は

        X君のおとしもの ~不法投棄編~

          心霊写真を見たことがある

          最近、怖い話が収録されている児童書を読んでいる。いつか欄干公式見解で記事にしたいと思いついたからだ。読み返すと、全然怖くない。昔は真に受けて恐れていた話が、なんてこともない。ただ懐かしい。自分が一冊の本を読み通していたことを意外に思う。 かつての私の怖がり方は、多くの子供と肩を並べるものではなかった。まず一人で眠ることが不可能だった。自分の部屋がありながら、かなりの年齢になるまで親とともに眠ることを敢行していた。一人になると何らかの怪異に殺されるのではないかという畏怖に囚われ

          心霊写真を見たことがある

          ケモ耳が理解できないどころではない

          前回の記事は、ケモ耳ってそんなに良いものなのかという疑問を書き連ねたものだった。それはなぜ自分はケモ耳を解することができないのかという自問自答へと直結している。昔から考えていたことだっただけに文章にするのは簡単だと思って、実際に難なく長文にはなった。しかし書き上げて投稿してから、色々と抜けているところが多いことに気づいた。ありがたいことに幾人からの感想や指摘をいただき、不備を覚ったのだった。今回は、前回の記事で書くことができなかった点を今更取り返そうという、補遺篇に決定した。

          ケモ耳が理解できないどころではない

          ケモ耳が理解できない

          悪いけど、ちょっとオエッてなる。リアルのケモ耳にはならないよ、あくまで二次元の話。そのキャラは本当にケモ耳が欲しかったんだろうか? 自分の好みをキャラに押しつけて楽しいのだろうか。まあ楽しいのだろうね。 ……吐き気を催すというのはさすがに嘘だが、私はケモ耳に対する理解力がない。人間の形をしているのなら人間の耳がついていれば良い、それ以上の装飾は不要だという考えだ。美少女の頭に猫耳がついているのを見てもまず良いと思えない。ゼロどころかマイナスになりかねない。その耳が無ければど

          ケモ耳が理解できない

          やうやう使いにくくなりゆくDiscogs

          Discogsとは、現物主義極まるウェブサイトだ。幾人もの有志によって、世界中の歌手やミュージシャンが発表したアルバムやシングルの類を網羅している。少しでも気になる名前があれば、Discogsで調べると間違いなく出てくる。アメリカで運営されているウェブサイトだから、日本の歌手のディスコグラフィーは完璧ではない場合が多いが、明日寿命を迎えるサイトでもないから今後もっと充実してゆくのだろう。私はDiscogsの世話になり続けている。これがあるから私の盤集め(CDやレコード蒐集)は

          やうやう使いにくくなりゆくDiscogs

          Adoのカヴァー・アルバムを五時間聞く刑に処された

          本稿は別の場所で2023年12月17日に公開したものの再掲です。 記事タイトルの通り、新進気鋭の歌手Adoの『Adoの歌ってみたアルバム』というアルバムを五時間にわたって聴き続けるという苦行を経験した。Adoのことは嫌いではないが好きではない、興味もない。採り上げられている楽曲もまったく趣味ではなく、興味もないし、好きでもないし、率直に言えば嫌いと言って良いのだろう。生まれてこの方、今現在の音楽を聴いて育つことのなかった私にとって、最新の音楽というのはほとんど理解不能なもの

          Adoのカヴァー・アルバムを五時間聞く刑に処された

          綺麗なニコニコ動画にさよなら

          前回投稿した「私はおんねこの作者かもしれない」は筆者の期待を裏切らず、それなりの閲覧数を得た。欄干公式見解の第二回にして好調な経過と言うべきだろう。 前回の反響の中で特に嬉しかったのは、今後も親しくしたいと思っている社不途氏からの感想が聞けたことだ。 社不途氏はTwitterにて「おんねこクッキー☆共通点」という題名でスペースを立ち上げ、私を招いた。話は概ねクッキー☆の話になり、私がすっかり忘れていた蓮奈理緒(はずなりお)を社不途氏は持ち出してくれた。 インターネッツにおけ

          綺麗なニコニコ動画にさよなら

          私はおんねこの作者かもしれない

          私はタイピングがそこそこ得意で、よくタイピング練習サイトで遊んでいる。場所は専らmyTypingで、ここは頻繁に新しいタイピング練習が更新されるから飽きない。ここでは毎週のテーマというものが決っており、例えば今は二月だからバレンタイン、四月なら入学にまつわる単語や文章が二十問出題される。正直テーマなんて何でもよく、とにかく早くタイピングがしたいだけだ。そういう態度でいたのだが、つい最近公開されたテーマが「温泉」だったのだから、私の心は穏やかではなくなった。こんなところにまで侵

          私はおんねこの作者かもしれない

          私は性的人間としては成熟失敗だ

          私は「下ネタ」が書けない。書くとしたら恐々とやっている。相手が「下ネタ」を言ってくれたら、ある程度は応ずることができる。要するに無からシモを生み出すことができない。それは練習を積んでいなかったからだ。幼少の頃から下品な物言いを恥と見做していたくらい、私は清潔でありたかった。12~15歳くらいの時分も、知らないふりばかりしていた。そうすると何か見たり聞いたりして、それをヒントに「下ネタ」が浮ぶなんていうことがなくなる。そうして私はいつも人から「下ネタ」を振られて出遅れている。

          私は性的人間としては成熟失敗だ