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管理社会(監視社会)を考える「ドローンランド」

<SF(15歩目)>
ドローンの使い方は色々あるけれど、ドローンから未来の監視社会を考えてみる。

ドローンランド
トム ヒレンブラント (著), Tom Hillenbrand (原名), 赤坂 桃子 (翻訳)
河出書房新社

「15歩目」は最近話題のドローンが活躍する(兵器ではなく「監視」目的で!)近未来のヨーロッパ。

テクノロジーを中心に管理社会(帯にはジョージ・オーウェルさんの「1984」と)を描いているが、ドイツ小説らしい結末。(アメリカ的な「お約束」の結末ではない。ドイツ的な結末です!)

著者のトム・ヒレンブラントさんはこの作品だけしか翻訳されていない。

しかし、アンドレアス・エシュバッハさんの「イエスのビデオ」「NSA」を読み終わった時の読後感と同じく、日本的でもなく、そしてアメリカ的でもない小説になっている。素晴らしい!

トム・ヒレンブラントさんにはこれからも注目していきたい。

一言でいうと、予定調和型の作家ではないことです。
おそらくこうなるだろうという予想はことごとく外れ、サスペンスの分野の北欧小説と同じく、一種独特の展開を描ける作家です。

そして、ヒレンブラントさんが経済・政治系の記者であることから、欧州の近未来の予想の部分にとても興味深い言及あり。ちょっと目が離せない作家です。

旧世界の欧州もかなり進んできています。日本が旧世界とか言われかねない昨今。とても刺激的で、「愛(love)」もちょっと先進的です。(笑)

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